テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。
『しくじり先生』
小島よしおによる「大学お笑い」のしくじり授業、ABEMAで後編。WAGEについて「ウケてるイメージしかない」「上の世代まで食い込むウケ方」だという若林だが、実はWAGE解散の遠因を作っていたのだという。
2004年、ライブでWAGEvsナイスミドル(のちのオードリー)の対決があったそう。そこでWAGEは惨敗。当時のことをう大は「ナイスミドルに負けたことも別にショックじゃなくて、当たり前だなって感じが自分の中にあって。おもしろさのレベルでは足元にも及んでないのに、ただ5人っていう物珍しさだけでネタ番組に呼ばれてるなあって。自分たちおもしろくない、弱いっていう現実を感じてた」と回想(ちょうど似た立ち位置のダウ90000が現在活躍しているが、う大の評価を聞いてみたい)。すでに心の中で解散を決めていたう大は、解散を切り出すタイミングを探していたが、この敗戦が、そのひとつになったという。若林は「全然覚えてない。嘘でしょ?」と記憶にない様子。
その後、2006年に解散。ピン芸人になった小島は迷走しつつも2007年ブレイク。吉村は「“小島よしお”誕生の瞬間を見ている」という。それは『お笑いホープ大賞』でのこと。平成ノブシコブシが本命視されていたが、無名の小島が「そんなの関係ねぇ」で大ウケし、優勝をかっさらったのだ。鮮明に覚えているという吉村に対し、今度は小島が「あのとき、いらっしゃいました?」と記憶にない。やはり通過点で勝ったことに関しては記憶が薄れるんだと思うと興味深い。
小島のブレイクの直接のきっかけは『おもしろ荘』。「ホープ大賞」などでは「怖い話しながら服を脱ぐ」というフリがあって「下手こいた」「けどそんなの関係ねぇ」とつながっていくネタだったが、「フリはいらない」という番組側の演出があり、怖い話のくだりをカットするとブレイクにつながったのだという。
ちなみに「そんなの関係ねぇ」の動きと似た動きを春日がする漫才が当時のオードリーにもたまたまあったそうで、小島は春日に使っていいか許可を取ったそう。吉村「こっち(若林)に言わないと!」澤部「なんの権限もないんだから春日俊彰は!(笑)」。オードリーと小島よしおの奇妙な縁がおもしろい。
『アメトーーク!』
今回の「小道具手作り芸人」について「やっと小道具に光を当ててくれたかって。ホントは一個のジャンルとして確立されているはず。歌ネタ、ピンネタ、漫才、コント、小道具なんですよ! (それが)ないから俺ら、コントに出てるだけ」というチョコプラ長田は、『キングオブコドウグ』なるイベントもやっている。その初代王者・クロスバー直撃の前野、2代目王者・大自然のしんちゃんもスタジオに。ほかにも「デビューのネタから小道具を作っていた」というくっきー!や、そのくっきー!が「小道具」というより「背景」と評すもう中学生、野性爆弾やもう中に影響されて小道具ネタをやり始めたオダウエダ小田、そしてくまだまさし、ニッポンの社長ケツというメンツ。
小道具からネタを作る場合があったり、めちゃくちゃ時間をかけて作った小道具ネタがあまりウケなかったりするとか、持ち運びの苦労話などの小道具芸人ならではのあるある話で盛り上がる。怪しい小道具で職質などを受けたときの対処法として「『欽ちゃんの仮装大賞』です」というひと言があるというしんちゃんの話に一同納得。また、小道具芸人が必ず持っているという持ち運び用のIKEAの袋の話から無印良品に巨大なショッピングバッグが登場したという前野の話にどよめく。ケツ「もっと早よ言ってくれんと!(笑)」。
ディテールへのこだわりに共感する姿や、それぞれの素材や材料の話に興味津々、前のめりになるのもおもしろい。ガムテープひとつにしても、もう中はホームセンター・コーナンの布粘着テープ、くっきー!は色展開豊富なニチバンの布粘着テープ、前野はニチバンと対をなす寺岡製作所の布粘着テープとそれぞれ違いがあって、とても興味深い。
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