齊藤京子、「神的存在」とリスペクトする狩野英孝にロケの極意を学ぶ(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『キョコロヒー』

「やりたいことロケ」第2弾として齊藤京子がやりたいことをすべて叶えたロケを実施。彼女がリクエストしたのは「ディズニーやUSJ的なテーマパークロケ」「渋谷や新宿などの人気スポット巡りロケ」というもの。しかし「クラブに行きたいって言ってダンスレッスンさせられたヒコロヒーさんの気持ちがわかりました」と渋い顔で感想を述べる齊藤京子。一緒にロケをするのは、以前も「スベったところを見たことがない」と語りリスペクトしている狩野英孝。「本当に神的存在」だと。

ロケ先はディズニーやUSJではなく浅草・花やしき。しかも齊藤京子は三半規管が弱く、絶叫系マシンは完全NGとのことで、なぜテーマパークロケをしたいと言ったのかわからないのが彼女らしくて可笑しい。それに対し狩野は「仕事だから乗れよと言われかねないけど、俺はね、『乗れない』、スゴいいいと思う」と優しい振る舞い。

人気スポットも渋谷・新宿ではなく巣鴨地蔵通り商店街。ここでも狩野のロケ慣れした言動で齊藤にロケの極意を伝授していく姿が頼もしく、新鮮。実際、街行く人の懐に一瞬で入る術は圧倒的。通常の番組だとふたりになんらかの負荷をかけがちだけど、そういうことは一切なく、平和で心地よいロケだった。が、行きたい場所をズラされた齊藤京子「『など』って絶対書かないほうがいい、『キョコロヒー』のアンケートでは!(笑)」。

『家、ついて行ってイイですか?』

2019年7月24日に新宿駅で遭遇したのが、さらば青春の光。「広告代理店の人の金で飯食ってました」という森田。東ブクロは翌朝からゴルフということで電車で帰宅、森田の自宅へ。当時住んでいたのは家賃12万7千円の築50年1LDKのマンション。森田が「親友」だという矢作は、森田の顔を「この世で一番嫌いな顔」と評していると笑う。マネージャーを含めた3人で「億とか兆稼ぎたい」と野望を語っていた。

その3年後の現在に追跡取材。家賃は倍くらいだという2LDKに引っ越し。DIYしたおしゃれな内装。「会社の売り上げは億超えた」という。森田「ブクロがもう1スキャンダル来ても大丈夫なくらいもらえてる(笑)」。

埼玉の「アクアリゾート いるまの湯」では、ある親子に遭遇。5歳の息子はお笑い好きで、中でもレギュラーが好きだという。その1年3カ月後の追跡取材では、レギュラーから和牛好きに。『はねトび』にハマりDVDを観返しているそう。7歳になった彼は、なんと、父親と漫才コンビを結成し『M-1グランプリ』の1回戦にエントリー。コンビ名は「オヤバナレコバナレ」となかなかセンスある名前。「子供の武器をちょっとずつ使いつつ笑わせたい」と客観視して
いて、ネタも思った以上にしっかりしている。センターマイクも自宅にあり、9カ月練習をつづけ、ママタルトをライバル視しているのもおもしろい。結果発表をソワソワドキドキしながら待つ姿が愛おしかった。

また出会い系でバックレられたといい、父と祖母の介護をしていて「人並みの恋愛は諦めた」と語った、番組初期の密着でもとりわけ記憶に残る女性の、気になっていたその7年後も。長くつづいているからこその強さを見せつけるような2時間半スペシャルだった。


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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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