フワちゃん、賛否両論のプロレスファンを魅了した“説得力抜群”の受け身(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『行列のできる相談所』

フワちゃんのプロレスデビューに密着。練習開始当初から「練習生でもこんなにできる人はいない」などとその身体能力とセンスを絶賛されていたフワちゃんは、約5カ月間の練習を経てデビュー。デビュー前には有田から「プロレスには魔力があって、日頃練習してないようなことをやってしまいがち」「技に頼らず気持ち」「浮かれ上がらない」と的確なアドバイスを受ける。スタジオで練習風景を見た武藤敬司も「基礎体力もすごい。いろんな部分で才能を感じる」と称賛。

フワちゃんは葉月と組んで上谷沙弥&妃南組と対戦。少し緊張した面持ちで入場するも、リングインして歓声を浴びると明るい表情に。打撃の応酬もしっかりやって、何より上谷の二段蹴りを真正面で受ける。戦前は賛否両論というより「プロレスをナメるな」という「否」のほうが多かったような印象だが、特にプロレスファンは、この一発の受けで一気にフワちゃんを「認める」方向に風向きが変わったように思う。

この日、フワちゃんはドロップキックやボディスラム、ブレーンバスターなどの技も決めていた(特にブレーンバ
スターのフォームは素人離れしていた)が、仮に多少技が荒くても相手がプロレスラーならばキレイに受けてくれてある程度は様になる。だが、「受け」は違う。本人の鍛錬や覚悟はもちろん、相手からも信頼されないといけない。そんななかでフワちゃんは説得力抜群の受けを披露し、解説席に座った有田が「魅せました。あれだけ賛否両論のお客さんを味方につけた。うしろからガンガン伝わってきた」と言うようにプロレスファンを魅了したのだ。武藤も「10年選手のよう。本当にプロレスやってる」、古坂大魔王も「歴史に残る」と絶賛した。

フワちゃんが試合後のマイクアピールで「自分の必殺技も欲しい!」と言っていたが、芸能人のプロレスデビューは、それぞれのキャラに合わせたオリジナルホールドを作って、それに向けて盛り上げていくのが定石。それをせずにあくまでも「新人レスラー」としてブレーンバスターやドロップキックなどの基本的な技だけで構成し、派手な技に頼らない、いわばストロングスタイルで勝負したのはなかなかマネできることはない。フワちゃんをナメるなという気迫に満ちた素晴らしい戦いだった。

『ゴッドタン』

矢作が「テレビに出る人の表情になってきた」というみなみかわの「相談相手オーディション」。今回、オーディションに呼ばれたのは、阿佐ヶ谷姉妹・渡辺江里子。最初こそ、手土産を持参し、いつものように穏やかな雰囲気だった江里子だが、「地元から愛されるキャラになりたい」と言いつつ、阿佐ヶ谷愛を語る江里子に「本当に?」といやらしい横目で見たりするみなみかわに「その目やめろ! 街をナメるな!」「お前の尺度で人をはかるな!」などとキラーな部分が引き出されていくのがおもしろい。

つづくオーディション参加者・フジモンもみなみかわの毒牙の餌食に。『吉本超合金』時代はカリスマだったと持ち上げた上で「スタッフさんに便利に使われる存在になるにはどうすればいいか?」と相談するみなみかわ。転機になったのは『ヘキサゴン』ではないかとみなみかわは持論を展開し「『ヘキサゴン』で便利な存在に成り下がった」と語る。「尊敬してます」とニヤリと笑い、言葉と表情が真逆。「誰からも尊敬されてないのに明るく過ごすコツは?」「暴走してる奥さんを止めるのはどうしたらいい?」などと相談にかこつけた口撃。水を得た魚のようなみなみかわ。対して見事に受け身に徹したフジモンの「見とけよ、これからの俺を!」という捨てゼリフがカッコ悪いけど、最高にカッコよかった。


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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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