齋藤飛鳥とハマ・オカモトの類まれないじわる返しの才能に齊藤京子「企画取られそう!」(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『キョコロヒー』

仕事終わりの食事に密着する新企画「お疲れご飯」に狩野英孝。彼の登場に「大好きで大尊敬」「7年前から狩野英孝さんみたいになりたい」と大喜びの齊藤京子。狩野に対しては「小バカにして見る」みたいな目線が主流のバラエティの中にあって、素直に「好き」を前面に出した反応は新鮮でとてもいい。

「ちゃんと最後までスベり切るようにしてる」「良性のスベリと悪性のスベリがある」などと持論を語る狩野に「狩野英孝さんがスベられているところを見たことがない」と齊藤京子が言うと、ヒコロヒーも「それはホントにそう!」と同意。いわゆるスベりキャラのような扱いをされているが、確かに狩野英孝が出て笑いが起きないことはほとんどない。やっぱりこういうまわりの目線とは無関係に、素直に自分が感じたままを口にできるのが齊藤京子のスゴさだなと思った。

『激レアさん』『キョコロヒー』『ハマスカ放送部』合体企画の一環で、『ハマスカ放送部』のハマ・オカモトと齋藤飛鳥が名物企画「いじわる選手権」に挑戦。友人の結婚式に行った際、友人に「まだ結婚しないの?」「大丈夫だよ! 昔から性格だけはいいんだから!」と言われたときにどういじわるを返すかというもの。

「一番苦手」「いじわるなんて思いつかない」とふたりは言うが、完全にフリ。何度となくこの企画をやっている齊藤京子とヒコロヒーが「いじわる界の夏井先生」こと太陽の小町・つるに、「私がずっと言ってたこと覚えてます? 記憶なくされたんかなって思いました。ずっと攻撃しようって言ってたじゃないですか。卑下やめましょ」「怖いやん、この言葉」などとダメだしされるなか、「本当のことを全部言った」ような齋藤飛鳥のいじわる返しは「すごいやん」「一発目ですか? やってましたよね、過去?」と絶賛。「攻め・攻め・攻め・引きのいじわる正攻法」だと。

さらにハマ・オカモトの言葉にも「素晴らしい! ホンマにスゴい!」と高評価。飛鳥のそれが飛鳥にしか言えない言葉なのに対し、ハマ・オカモトのそれは「一般の社会人が見本にできる答え」だと最高得点。ふたりのその類まれないじわる返しの才能に、京子「企画取られそう!(笑)」。

 『エマージェンシーコール 〜緊急通報指令室〜』

救急・消防の緊急通報を受ける司令室にカメラが密着する番組。ずっと電話を取る部屋の映像のため画変わりもしないしナレーションもない。電話で話す声だけ。だが、だからこそ緊迫感がヒリヒリと伝わってくる。前回もすごかったが今回も凄まじかった。

ひっきりなしにかかってくる電話に休憩もままならない。混乱して自分の住所がわからなくなってしまったり、逆に飲み屋で働き、過去、急性アルコール中毒で倒れた人に救急車を要請したことがあるのであろう、慣れた感じで電話してくる人などさまざま。

エアコンの取り外しに消防を要請し、それが叶わないとわかると罵倒し始めたり、いたずら電話もあったりする。「常習」という言葉に怒りと諦観がにじみ出ていた。電話を取っても無言の相手に「救急車の要請で声が出せなければ電話を強く3回叩いてください」と対応しているのが、こんなやり方もあるのかと感動した。が、しばらくそのやりとりをしたあと、「すみません、間違えました」と電話を切る男。唖然としてしまった。

パニックになっている通報者をなんとか落ち着かせ、今できることを電話口で指示する彼ら。現場の経験が豊富だからこそ、そこで起きていることがリアルに想像できるのだろう。遠隔で的確に指示していく。あえて患者からいったん離れさせ、冷静にさせたのち、粘り強く改めて指示をする。そんなさなか電話口からサイレンが聞こえてきて、救急車が到着したことがわかるのだ。結局、助かったのか否かは視聴者同様、対応した彼らもわからない。けれど、命を助けるためというのはもちろん、通報者に何もできなかったと後悔させないためにも言葉を尽くす彼ら。

これが日々繰り返されているのかと思うとゾッとする精神的にツラいであろう仕事。本当に尊い。より多くの人に観てほしい番組だった。


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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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