写真を撮ることにこだわりを持つアーティストやお笑い芸人による連載「QJWebカメラ部」。
金曜日はザ・マミィ林田洋平が担当する。『キングオブコント2021』では、準優勝に輝いたザ・マミィの頭脳、林田。そんな彼は、自身のインスタグラムで発信するエモーショナルな写真も話題となっている。林田が日常の中で、ついシャッターを切りたくなるのはどんな瞬間なのか。
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「知っているもの」と「知らないもの」
先日、長崎ロケで「島原鉄道」に行き、その存在を意識するようになってから、この世界にはこんなにも「島原鉄道」であふれていたのかと驚くことが多い。
美しい島原鉄道の海が近い駅。CMや映画、テレビ番組の特集などでそれはもうよく見る。
自分が知らなかっただけで、知ってみたら意外とそれが街にあふれているという経験は時々ある。
最近でいうと、完全にホカオネオネの靴だ。ホカオネオネの靴がいいらしいと知ってからというもの、街で人の足下を見ると「あの人もホカオネオネ!」「あの人もホカオネオネ!」「あの人もホカオネオネ!」ホカとオネオネの連続だ。
ホカオネオネを知るまでは、みんなニューバランスを履いているように見えていた僕にとってそれは衝撃的な出来事だった。
僕たちはいろんな物事を「知っているもの」と「知らないもの」に分類し、「知らないもの」は排除して「知っているもの」がすべてだと思っているのだろう。
22時22分を見て「すごい瞬間を見た!」と興奮してしまうのと似ている気がする。僕たちは「22時22分」という語呂のいい時間を「知っている」だけで、たとえば「21時32分」という半端な時間を「知らない」のだろう。
そういった話でいうと、僕の相方の酒井(貴士)さんが横の髪の毛を剃り落とす「スキンフェード」という髪型にしてからというもの、街でたくさん「スキンフェード」を見るようになった。たぶん、前からいたんだと思うけど、知ったから見えるようになったんだろう。
皆さんも、これを機に「スキンフェード」を知ってほしい。そして、街に繰り出してみて。めちゃくちゃいるから。角から飛び出してくるから。振り返ったらそこにいるから。「スキンフェード」はあなたのすぐ側にいる。
今週は特に写真と関係ない話が多かったし「」が多かった。
加賀翔(かが屋)、中山莉子(私立恵比寿中学)、セントチヒロ・チッチ(BiSH)、長野凌大(原因は自分にある。)、林田洋平(ザ・マミィ)、森田美勇人が日替わりで担当し、それぞれが日常生活で見つけた「感情が動いた瞬間」を撮影する。
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