写真を撮ることにこだわりを持つアーティストやお笑い芸人による連載「QJWebカメラ部」。
土曜日はアーティスト、モデルとして活動する森田美勇人が担当。2021年11月に自身の思想をカタチにするプロジェクト「FLATLAND」をスタート、さらに2022年3月には自らのフィルムカメラで撮り下ろした写真をヨウジヤマモト社のフィルターを通してグラフィックアートで表現したコレクション「Ground Y x Myuto Morita Collection」を発表するなどアートにも造詣が深い彼が日常の中で、ついシャッターを切りたくなるのはどんな瞬間なのか。
パリの街並み
第18回。
あーーー海外に行きたい!!!
……といった突発的な感情が爆発したため、この原稿を書いています。最後に海外に行ったのは4年前のパリでした。
そのときも突発的に海外へ行きたい感情が大爆発し、当時ストリートダンスシーンが最も熱いと教えられたパリへひとりで旅立ちました。
「地球の歩き方」という本を買い、パリでの最低限のコミュニケーションを勉強し、羽田を発ちましたがシャルル・ド・ゴール空港に着いた瞬間、見たことない文字の羅列にパニックになりながら必死に到着ロビーを探したのを覚えています。そしてやっとの思いで空港を出ても、そこからが未解読世界の始まり。
フランス語はおろか英語もまともに話せないパリNo.1無謀人間の僕は「This one please?」のワンフレーズ一本で衣食をこなしました。
食事のメニューは基本、勘。きっと左上が前菜で右下がメインだろうと踏み、右下のジャンルを指で泳ぎ、いい具合の値段のメニューを「This one please?」。
3週間過ごしてもこのルーティンは変わりませんでした。笑
とにかく必死で踊り、死ぬ気で飯を喰らい、寝る。を繰り返し、たまーにオフの日に観光するも何がなんだかわからないため、きっと原宿でいうタピオカ屋的な場所かなと思い写真を撮りました。
この写真に特に意味はありません。笑
誰か教えてください。笑
ですが、ただひとつ。
パリに来て感じたことは、パリは修理しつづけてきた歴史的建造物の中で生活しているため、工事の足場などが多々あるのですが、
それがなんかやたらオシャレ。
それは意識してのオシャレさなのか、生まれながらのオシャレさなのかパリの街並みはどこを切り取っても魅力であふれていました。
そしてフランスのストリートダンサーは信じられない想像力とテクニックでした。
あーーーーまた行きたい。
加賀翔(かが屋)、中山莉子(私立恵比寿中学)、セントチヒロ・チッチ(BiSH)、長野凌大(原因は自分にある。)、林田洋平(ザ・マミィ)、森田美勇人が日替わりで担当し、それぞれが日常生活で見つけた「感情が動いた瞬間」を撮影する。