小泉今日子が「今はBTSに夢中」アイドルとして還元できたこと(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『ボクらの時代』

舞台『阿修羅のごとく』の木野花×小泉今日子×安藤玉恵の鼎談。

『あまちゃん』の300人くらい参加した大打ち上げで最後、4次会か5次会に残った3人だという。青森で美術教師をやっていた木野は、その男尊女卑な職場になじめず『美術手帖』の「アングラ特集」を見て今は演劇だと思い、演劇界に飛び込んだという。だが、その世界も男尊女卑が残っており、女性6人で劇団「青い鳥」を立ち上げ。しかし、週刊誌の取材などでは「いつ脱ぐの?」などと聞かれ、脱がないとわかると取材がなかったことにされたこともあったそう。

安藤玉恵はとんかつ屋の娘。勉強が好きで外交官になりたかったという。その経歴に「そんな人、初めて会った」といちいち驚く木野のリアクションがおもしろい。早稲田大の演劇サークルに入り、こんなにおもしろいことがあるんだと演劇の世界へ飛び込んだという。若いころからアイドルとして芸能界に入った小泉含め、三者三様まったく違う出自だけどとても仲よさげ。

小泉今日子は、『冬の運動会』を観て以来、根津甚八の熱烈なファン。今も「不動の第1位」だと言うと、木野も「あんな役者はいない」「女殺し」「恋愛モノをやったら天下一品」と意気投合。小泉は大人になって『冬の運動会』を観返した際は、自分が相手役じゃないことが悔しくて太ももを叩きながら観ていたため、太ももが腫れたというほど。そんな小泉は、「今はBTSに夢中」だという。「1日1回は何かしら観ないといられない」そう。根津甚八→クォン・サンウ→BTSという遍歴だと語る。そこでファンクラブに入ったことで、アイドルとして役に立ったと。「自分のファンの人の気持ちも手にとるようにわかったんです。だからすごいフィードバックできて、40周年のコンサート演出とか自分でやったんですけど、手に取るようにわかったんですよ。これが欲しいだろうな、これが欲しいんだろうなってグッズとか曲とか演出とかも。きっとこれが欲しいはずって、だって私が欲しいわけだから!って」。

自分をミーハーだと形容する木野花と小泉今日子が推しへの愛を饒舌に語るなか、人生で推しと呼べるような人がいないという安藤玉恵が若干引きながらも興味深そうに聞いている対比がおもしろかった。

『ゴッドタン』

「お笑いを存分に語れるBAR」後編と「ラジオ芸人サミット」未公開の2本立て。前者では、ラバーガールのTikTok、ジェラードンのYouTube、ホンジャマカ石塚のInstagramなどの芸人SNSの話や、「そろそろ世間に見つかる芸人」としてオドるキネマ、世間知らズ・西田、そいそ~す、フースーヤ、春組織、カナメストーン、ポンちゃん人形などの話題が。

後者では、ラジオを聴いてこなかったオズワルドは、大沢悠里も『ゆうゆうワイド』も知らないという。さらに「ラジオのときだけ、元気な人。そういうの聞いてて恥ずかしくなっちゃう」と伊藤。パンサー向井は、一番のフリートークは、ひとりで自由に喋れる『#むかいの喋り方』でするという。『#ふらっと』はパートナーがいるため「俺の渾身のエピソードトーク、滝沢カレンさんとかの相づちが追い抜かしていく(笑)」と。

そんな両方の企画で話題に上がったのは佐久間宣行。前者ではYouTubeの登録者数が50万人だと振られ、後者ではラジオイベントが超満員だと。「こんなこと認めたくないけど、たぶん俺たちより(客を)呼べるよ」と劇団ひとり。向井が「今、一番潰さなきゃいけないのは佐久間さん。芸人が一番ラジオおもしろいとかいってやってて、褒めてはくれるんですよ、『ラジオの帝王』とかいって。アイツっすよ、帝王!」と叫ぶと矢作「『ゴッドタン』もひとりでやり始めるんじゃないだろうね(笑)」。


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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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