オードリー「ラジオは命綱」。伊集院光との共通点とは?(てれびのスキマ)

オードリー

文=てれびのスキマ 編集=鈴木 梢
トップ画像=『クイック・ジャパン』vol.99より


テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『アンタウォッチマン!』

前回に引きつづき「芸人ラジオ」を特集。今回は「芸人ラジオ新時代」と題して、オードリー、三四郎、ハライチを取り上げる。

それぞれのトークゾーンがあり、2時間の放送中、1時間半近くがフリートークとなっているオードリー。若林はこれを「自分たちのこだわりじゃなくてそういうものだと騙された」と振り返る。スタジオの伊集院光は、その「騙した」人物こそ放送作家の藤井青銅だと補足。「19歳のときにオーディション番組でラジオに出た時の審査員長で、僕にラジオを教え込んだ人」だと。

ラジオの放送作家は、ラジオブースの中で一緒に笑っている人というイメージがあるが、藤井は違う。始まる前に「今日、なんの話をするつもり?」と話をひと通り聞いて「こういうこともあるよね?」「あそこわかりにくいよねえ」と言って帰っちゃう人だと。「その人の基礎の叩き込み方がすごくて、かつオードリーの才能がすごいからたぶん弾けている」と伊集院は分析する。伊集院、オードリーという各世代を代表するラジオスターを育てたのが同じ人物だというのが改めてすごい。

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三四郎についても「僕がオールナイトニッポンの2部を始めたのが20歳。そのときに“戦友”って感じの放送作家がついた。しばらく連絡をとってなかったんですけど、その人から三四郎が『いいんだよ!』って」「売れてきた芸人がラジオを始めると、『今日、何も話すことないよな』ってラジオで話すこともラジオだって悪い方に出るケースがある。でも、小宮くんが今日なんにもないからラジオの前に激辛ラーメンを食べて失敗したという話をしている。このスピリットの人は絶対ラジオスターになる」と語る。

その三四郎のラジオイベントの話でも「バブルのときは規模がめちゃくちゃのラジオイベントがたくさんあった。俺、東京ドームでラジオイベントをやったことがある。来てるゲストも豪華でブルーハーツがライブをしたりしていた」とエピソードを明かす。「景気が悪くなるとちゃんとラジオリスナーの力を借りて、リスナーも喜んだ上に、お金も循環させたいっていう意識ができるからイベントも増えていく」と。やはり「ラジオの帝王」。あらゆるラジオの話題に話しの引き出し、練られた考えがある。

オードリーの武道館ライブでは、第一声が「いやー、岡田よ!」と岡田マネージャーの話。毎週のように聴き彼の存在や人物像を知っているからこそ1万2000人のお客さんが一斉に沸く「他にない空間」。「リスナーの反応がすごい早かったんですよ。ああ、これもうそのまま(ラジオのように)できるじゃんってそのとき思った」と若林は言う。そんな光景を見て伊達が「いやぁ凄いなあ、こんなんできんだ」とつぶやいたのが印象的だった。

大人数のひな壇番組が苦手なオードリーのふたり。若林はラジオを「命綱」だと表現。「ラジオなかったらテレビも出れてないと思うんですよね、特に俺は」と語る。春日は「ラジオを中心に回ってる。軸ですかね。大変な思いをしても全部ラジオで還元できる。チャラになるどころかちょっと返りがある」と言いつつ、そのあとで「サウナのあとの生ビール」とよくわからないたとえ。若林「もうラジオ辞めたら?(笑)」。

『体育会TV』

春日&フワちゃんの5年にわたるエアロビチャレンジ完結編。「長期チャレンジが嫌にならない?」とスタッフに問われ「別に(仕事として)言われてるからやってる。嫌にもならないし、楽しくもねぇ。何も感じねぇ。気持ちが揺らぐ人が愚痴とか言う。『嫌ですね』『キツイな』とかいちいち思ってたらできねぇ」と春日は淡々と答える。やっぱりこの究極の受け身体質に凄みを感じる。

「春日さんの妻をやらせていただいております」と登場したのがクミさん。スタジオで「なんだその言い方!」とツッコんでいた春日だが、練習中、歌のお姉さんの小野あつこが訪れた際には「家内がファンやらせてもらってます」と同じ言い方をしていたのが可笑しかった。

今回の挑戦についてクミさんは「今までの挑戦とは違ってリラックスして楽しんでやってる感じはします。今回、フワちゃんとのペアだから楽しくできてる」「フワちゃんじゃなきゃダメでしたね、きっと」「相手を思いやる感情も芽生えてきた。人への気遣いとか普段はあまりなくてロボットみたいなんですけど、人間っぽい感情が生まれてきてて」「たぶんフワちゃんが初めての芸能人の友達」とフワちゃんとのよい関係を語る。

フワちゃんと春日だけでなく、ラジオでのトークで明かされている通り、フワちゃんとクミさん春日以上に仲がよくなっている。そんな3人の関係性が(エアロビだけでなく)春日に大きな変化をもたらしたんだろうなと思う。


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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。