『THE FIRST』を締め括ったSKY-HI「この現象があったことを心から誇りに思う」【『THE FIRST -BMSG Audition 2021-』レポート#20】


運命が決まる、メンバー発表

さらに、BE:FIRSTが7人組であることも発表され、時代を創るメンバーの名前がひとりずつ呼び上げられていった。

1人目に呼ばれたのは、ソウタ。「一番心の筋がぶれないまま、ここまで来てくれた。強い個性は、芯が強いからこそ柔軟だし、どんな相手であっても最高の状態に引っ張り上げることができていた。それはチームのパフォーマンスにおいて不可欠だと思いました」とSKY-HIは総評。「僕の夢もここからだと思うので、世界へ羽ばたけるようにがんばりたいと思います」と、ソウタは胸に抱いた決意を明かした。

2人目に呼ばれたのは、シュント。SKY-HIから「本当に特殊な才能だと思っていたけれども、底が知れない。爆発的な開花を予感はしています。ただまだそれが来ていない段階でも、この存在感や表現力、技術力がある。さらに高いレベルで揉まれることで、大輪の花を咲かせることを確信しています」と告げられると、シュントは「今までの努力が報われた」と感謝を口にした。

3人目に発表されたのは、マナト。「スタートから素晴らしい才能を持っていると思っていたけど、ここまで表現者として美しい姿を見せてくれる日がこんなにすぐ来るとは……いや、正直思っていました。あなたの声は楽器だし、あなたの感情表現は絵の具だし、あなたの体からなされるものすべてが“音楽”で構築されていると感じる」と、SKY-HIはその存在感を絶賛。その言葉を受けマナトは、「同じような夢を持つ同世代と切磋琢磨できる環境が本当にうれしい。まだスタートラインに立った状態だと思うので、グループを背負って世界のトップになれるようにがんばろうと思います」と語った。

4人目に名前を呼ばれたのは、リュウヘイ。SKY-HIは、「14歳ですけど、けっして早いとは思っていません。“自分だったらこう表現する”と常に考えてるからこそ生まれる、表現力の高さがある。最終審査に至るまでに、もしチームでのパフォーマンスの共有が図れなかったら考え直そうと思っていたけれど、今日のパフォーマンスを観た瞬間に、これは革命を起こしてくれる、BMSGに来るべくして来てくれたんだと強く感じました」とコメント。その期待に応えるように、リュウヘイも「BE:FIRSTのひとりとして革命を起こす。それが今決めた僕の目標です」と宣言した。

また、リュウヘイの魅力についてSKY-HIは次のようにつけ加えた。

「何かひとつの物を強く愛した経験がある人が魅力的なのは、同じような愛情の強さや深さを変換して、ほかの人や物に向けるポテンシャルを持っている。今まで音楽を愛してきた愛情の深度が深かったんだと思います。もしその愛情の深さを世界中にばらまくことができたら、世界中の耳目が集まる日はそんなに遠くはないはずだと信じています」

5人目のメンバーとして発表されたのは、ジュノン。「3次審査で見たときから、確実に音楽をやるために生まれてきた人の目や声だと思って合宿審査に参加してもらった。その自分の判断を正解にしてくれたのは、あなたのここまでのがんばりです。(世間に)育成プログラムとして『THE FIRST』が成功した、と言わしめているのもジュノンです。不安がないどころか、今は未来への期待しか感じていません」と彼が費やしてきた努力、それによって得られた成長を褒め称えたSKY-HI。そして、「僕の歌声で世界を掴み獲るので任せてください」と、力強く誓ったジュノン。

6人目に呼ばれたのは、リョウキ。しかし、「ひとつだけお話しして、確認しないといけないと思っています」と、神妙な面持ちでSKY-HIはリョウキに告げた。

「あなたはいろいろありました。もちろん僕たちもあなたに対して不信感はありましたが、それを抱えたまま数カ月過ごして、今日のパフォーマンスや練習に挑む態度、チームメンバーとの接し方を見て、僕は信頼できる方だと改めて思いました。それにあなたは、グループにいてほしいと思う破壊力を持っている。だけど、これから冷たい目で見られたり、心ない言葉を言われたりすることは、人よりきっと多いでしょう。それがグループにとってどれくらいの悪影響が出るのかということも考え、背負ってみたいと思っています。その覚悟ができているかということだけ、確認させてください」

全方位に気を配りながら言葉を選びつつ、そして、濁すことなくリョウキに問いかけたSKY-HI。不器用ながらも真摯な言葉で、リョウキはそれに答えた。

「ひと言で言うと、絶対に一緒にやりたいです。そして、やらせていただきたいです。覚悟はあります。メンバーにも、日高さんにも、BMSGの皆さんにも、本当にご迷惑をおかけしました。いろいろなことを考えさせられて、一番最後に辿り着いたのは、2次審査で日高さんにお話しした“世界で活躍できる表現者になりたい”という覚悟でした。皆さんが受け入れてくれるなら、僕はみんなと一緒に世界に行きたいです」

その言葉を受けてSKY-HIがリョウキに合格者の証となる名前入りのBMSGパーカーを手渡すと、リョウキはSKY-HIと抱擁を交わし、「どんなことがあっても絶対にくじけずにがんばります」と覚悟を口にした。

「誰よりも世界のことを愛しているグループになってほしい」

ラストを飾る7人目。最後に名前を呼ばれたのは、レオである。「最後に名前を呼ぶのは、レオにしたいと思わせてくれた」とSKY-HI。そして、丁寧に言葉へ落とし込んでいった。

「“グループを成功させるという未来しか見えていない”とでも言わんばかりの“One for All 精神”は、正直なところ心配になるくらいでした。『チームのことを考えるのもいいけど、自分のことを考えてほしい』と言いつづけても、最後までチームのことを考えるのをやめなかった。自分自身も迷いや悩みが多かったはずなのに、常にチームをよくしようとしつづけ、結果的にチームがよくなってしまう。個性的なメンバーがそろったBE:FIRSTの5年後を想像したとき、『レオがいるなら大丈夫だろう』と思ってしまった。あなたはたくさん愛情を持っているので、その愛情をたくさん外に振りまいていってほしい」

「夢のまた先の夢を見られるように、これからもっと努力して、チームで世界を獲りにいきたいと思います」と、力強く語ったレオ。

こうして世界を目指すボーイズグループ、BE:FIRSTのメンバーが決定した。7人に向けて、SKY-HIは今の想いを伝えた。

「いろんなドラマを背負った人たちが、これから君たちを見ることになります。たくさんの人の人生を劇的に変える、しかもいい方向に。そういった権利もあれば、力もあれば、怖いことに影響力もある。そういった想像力を働かせて、まわりにいる人に、一緒にいるメンバーに、スタッフにも愛を振りまいて、誰よりも世界で愛されているグループになってほしいし、誰よりも世界のことを愛しているグループになってほしいです。BMSGは先のことをたくさん考えています。君たちがトップをひた走ってくれることが最低条件です。自分の夢を懸けさせてください。そして、夢を懸けさせていただいて、ありがとうございます」

「全員に愛と感謝とリスペクトを込めて」

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