『ABCお笑いグランプリ』オズワルドが僅差で優勝。伊藤、優勝後に「沙莉ーー!」のひと言(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。


『ABCお笑いグランプリ』

関西でなくてもABEMAでリアルタイムで観ることができるのがうれしい。戦前、審査員のスピードワゴン小沢は「審査員っていうとホントに申し訳なくて。いつもこういうとこ来るときは、僕は目撃者として来てるんですね。目撃者でいる以上、何かしら“事件”は起きてほしい」とコメント。

Aブロックは、なんとオズワルドが全審査員が「1位」に選ぶ満票でファイナル進出。Bブロックでは、完成度の高いいいネタを見せたコットンらを抑え、蛙亭が勝利。これで伊藤が「家族」と呼ぶ、イワクラとのルームシェア仲間対決に。残るCブロックは「まさかこういう事件の目撃者になるとは……」と小沢が驚く狂気のコントを披露した空気階段らを制し、カベポスターがファイナルへ。途中、審査コメントをハイヒール・リンゴに振ったはずが、陣内が答え始めてしまったことをきっかけに審査員とMCの即興コント劇が始まる“事件”も。

ファイナルステージでは、676対672という僅差でカベポスターに競り勝ったオズワルドが優勝。直後のマヂカルラブリーとの優勝者特番で明かしたところによると、伊藤がかけていたメガネは、村上が『M-1』優勝時にかけていたものを譲り受けたものとのこと。そんなつながりに震えてしまう。

伊藤は「どうしてもこの気持ちを伝えたい人がいる」と断った上で、「沙莉ーー!」ともはや“吉本の妹”と化した天才女優の名を叫び、畠中は「しおりーー!」と伊藤家の真ん中の妹の名を叫ぶ。その後方で複雑な表情で唇を噛み締めているイワクラが印象的だった。

『シンパイ賞!!』

「せっせっせいや」は見取り図・盛山と一緒に考案したものだということが明かされたことをきっかけに、芸人のネタやキャラクターのルーツを探ろうという回。鬼越トマホークのケンカネタは実際にふたりがガチでケンカしていたときに5年先輩のインポッシブルが止めに入り、「うるせえな! お前らは一生デカい昆虫と戦ってろ!」と叫んだのがきっかけで生まれた。ひるちゃんはその言葉にキレてドロップキックをしたが、初めてやったため、かなり手前で飛んでしまい届かなかったそう。「ドロップキックが届かない」って短編小説のタイトルになりそうな切ないフレーズ。インポッシブルはネタができた「恩人」というよりは「犠牲者」だと笑う坂井。

フワちゃんは「そのへんの屁こき女だったとき、素材を見つけておもしろくしてくれた」のはAマッソ加納だと明かし、フワちゃんとAマッソがスタジオに。意外にもこれがテレビ初共演だそう。はしゃぐ2組に「これ、8次会か?」とせいや。

加納はフワちゃんの「破天荒キャラ」「タメ口」「超派手な衣装」のすべてのきっかけを作ったという。たとえば、「破天荒キャラ」は大喜利ライブに出て大喜利が苦手なフワちゃんはうまくいかず加納に相談したところ、「ちゃうやん! フワちゃんは生まれ持った宝物みたいなキャラがあるやん!」と言われたと。加納は「言ってへん!」と照れながらも、「こいつがいっちょ前に反省とかしてるんですよ。『うまくできなかったってことまで舞台で言え』って言ったんですよ」と明かす。

そんな加納はフワちゃんのことを「完璧なかたちで売れた」と評し、「ブームが終わって全部仕事がなくなったとしても、私は(フワちゃんで)一番笑うと思います」と語る。加納はフワちゃんの全トラブルをメモ帳に記録しているそうで、『オールナイトニッポンX(クロス)』でフワちゃんが「一世一代」が言えず放送事故級の事態になったときは文字起こしまでしており、それを読み上げるのがたまらなくおもしろかった。

ふたりのファンの間では加納がフワちゃんの「恩人」であることはよく知られた話だったが、テレビなどではほとんど触れられてこなかったことに正直モヤモヤしたものを感じていた。けれど、トーク番組の「恩人」コメントのようなかたちで出すのは「失礼だから」と、あえて名前を出さなかったのだろうと加納。つまり、フワちゃんは加納と一番いいかたちで共演できるときまで温存していたということ。芸人の先輩後輩らしい粋な気遣いをしていたのだ。本当に相思相愛で相手を思い合う、ものすごく素敵な関係。


明日観たい番組:『ロンハー』で「若手時代のネタ-1GP」

『バナナサンド』(TBS)に、二階堂ふみ。

『マツコの知らない世界』(TBS)、「消しゴムの世界」楠田枝里子、「実況の世界」初田啓介。

『ロンドンハーツ』(テレ朝)、「若手時代のネタ-1GP」。

『霜降りバラエティ』(テレ朝)、「SESUKE2021」粗品VS野田クリスタル。

『フリースタイルティーチャー』(テレ朝)、杉本青空vs溝上たんぼ、ゆりやんvsもぐら。

『にゅーくりぃむ』(テレ朝)、「クイズ!上田にいくらふっかける?」後編。

『イグナッツ!!』(テレ朝)、「ネイルアート・センス対決」

『ぼる塾の煩悩ごはん』(テレ朝)、渋谷凪咲・後編。

『チマタの噺』(テレ東)に小堺一機・後編。


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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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