さまぁ〜ず三村「“芸人はかっこいい”の時代は終わった」それでもネタを作る理由(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2021年のテレビ鑑賞記録。


『さまぁ~ず論』

ゲストのニューヨークは「もう一度、『お笑い芸人ってカッコよくてスゴい!』と思わせたい」というテーマをぶつける。「僕らが観ていたころの芸人って、テレビに出たらお金も女も全部手に入れられるイメージ。マジでさまぁ~ずさんくらいがラスト」と屋敷。嶋佐は「それが今、YouTuberに持っていかれてる」と分析する。

「負け顔」全盛の時代が長くつづき、「さまぁ~ずさんより下の世代はみんな『家来』みたいな顔してる」と屋敷。YouTubeで「2000年のテレビ欄を見る」という企画をやった際、テレビ欄には芸人がほとんど出ていなかったという。「でも番組は攻めまくってんですよ。『19歳の整形幼妻、メル友と不倫』みたいな」。

一方、2020年のテレビ欄はほとんど芸人ばかりになったが、「全部平和な番組になってるんです。なんかゾッとして。俺が観とったテレビと全然ちがうけど、芸人が活躍する間口はめちゃくちゃ増えてるみたいな」

高級車などを欲しいとは思わないが「週2休みで、年に2回海外に行くみたいな、ライフスタイル的なカッコよさ」に憧れると嶋佐。屋敷は「それが吉本やとなかなか難しそうやなっていうのが。俺らは吉本初のさまぁ~ずさんみたいな芸人さんになりたい」と語る。

そんなさまぁ~ずは一度低迷期を味わったため「いつでも土俵際の気持ち」「カッコよくてすごい時代はウンナンさんで終わってる。俺らは入ってない」「ずっと戦ってる」と語る。「スベってもいいとかは1回も思わない」と言う三村は、現在もネタを作りつづけている理由をこう語る。

「ネタ作る脳が一番違う脳じゃん。こういうのは瞬発力でしゃべってるけど。ネタを考えることが俺は『脳のキャンプ』と思ってて、野球でいう。これで活性化させてるから、すげぇカッコいい俺らができてる(笑)」。

『アメトーーク!』

毎年恒例の「今年が大事芸人」。『M-1』5位という結果が中途半端で「何もしゃべることがない」と危機感を覚えるニューヨーク。「上位3組に残るかビリがやりやすい。M-1って意味ないかも」と言い、今回もMC横ゲストの千鳥・大悟は「ワシらは最下位、最下位、6位、8位。こんなに元気に生きてます」と自分たちを例に励ます。ノブ「『2年連続最下位』というのはいまだに千鳥の財産」。

屋敷は『ロンハー』の「スポーツテスト」企画に参加したときのことを「中3の部室に呼ばれた中1みたいな顔になる」と絶妙のたとえ。ザキヤマ、有吉のような「中3の先輩の前で『シュウペイで~す!』とか言うしかない」と、「中1の笑いの取り方が一番求められる」と語る。「ずっと中1で留年している狩野英孝さんは、振られるまで一言もしゃべらない」と。

そこから「かまいたちは中2」「濱家だけはたまに中1になる」「フジモンさんはひとりで誰よりも元気な中3と中1をやってる」「尾形は永遠の中1」など各芸人を学年に当てはめていく流れがおもしろかった。大悟「ワシも別にイジられるのなかったし。そのときはノブがそっちをやってた。ワシは中1でも中2でもない顔でおったよ。他校のヤツが見に来てるみたいな」。

ぺこぱのシュウペイについては「楽屋で天才みたいな顔してる」と屋敷。確かにメイク室で「アメトーク8年戦士」みたいな貫禄があった、とノブ。本人は「『シュウペイで~す』だけで通した1年だった」と振り返り、「ポーズ以外に武器がない」と不安を吐露する。

これにノブは「思い切り言うのがいいんちゃう?」と答え、自分でも「クセがすごい」は今でも平気で言うと語る。「照れて言わんくなったくらいが一番見てられん。自信なさげなのをスタッフさんが見て、あ、この子たちは旬が過ぎたのかなと思う。自信満々で言いつづけるのがいい」。

大悟「ホンマに『時を戻そう』と思ってやらんと」、ノブ「自分が飽きたら、まわりも飽きる」。

とにかく今回、千鳥が自分たちの経験を元に希望と安心感を与えようとしていたのが光っていた。

四千頭身・後藤は「今年に入って第七世代って聞かなくないですか? 僕らほどあの言葉にすがってたトリオいない」「芸能人人気がなくなった」「お笑いファンで僕らのこと好きな人いない」とネガティブな自己分析を繰り返す。都築も「去年1年間、うっすらスベリつづけた」「スベリ切れない」と明かすと、「今年の悩み重たいわ」と蛍原。「予定変更 みんなでホメあおう」というカンペが出るほど。

これを受け、嶋佐が「ホント、すごいんだから、四千頭身。24歳くらいでしょ。タワマンと車乗ってますから。俺なんて34歳なのに家賃5万6千円だから」と言うと、後藤が「これ、今悪いとこ出て。フリに使われるんですよ」と静かに抗議。余裕で買ったわけではなく、余裕で買ったように見せるのがおもしろいと思ってやっているのに「結局、6.5世代のロイター板に使われる」と。


『クセがスゴいネタGP』

この番組では普段はそれぞれピンネタをする霜降り明星が、今回はコンビでコントを披露。

孫(粗品)のトークのフリが長くてつまらないと言って、おじいさん(せいや)が短くておもしろいエピソードトークを見せる「おじいちゃんと孫」。「つづきを見たい」と絶賛され、グランプリを獲得。「あっこからおじいちゃんに鍛えられて粗品がおもろなっていく」のではないかとつづきを想像する大悟に、麒麟・川島「トークの『ベストキッド』!」。

一方、千鳥も愛するユニット・武将様とゴエ爺は再び「戦国寸劇」を披露。今回はミルクボーイならぬ「母乳小侍」。ゴエ爺の負担が多いネタに「スゴいな、ゴエさん」と浅越ゴエは絶賛されるが、「なんでワシらの前でやってないヤツをやる?」と大悟。川島も「もっとおもしろいの、いっぱいある。オリジナルのね」と言い、「これじゃ、引っ張りようがない」とノブ。

この番組で見せるべきは「戦国寸劇」ではないという論調だけど、「戦国寸劇」はハマるとめちゃくちゃおもしろいので、なんとか我慢してつづけてほしい。

今日観たい番組:『金スマ』にマヂカルラブリー

『脱力タイムズ』(フジ)はオリラジ藤森慎吾&生瀬勝久。

『タモリ倶楽部』(テレ朝)は「祝『高校地理』必修化記念!しいたげられた地理教師たちの逆襲」。

『金スマ』(TBS)にマヂカルラブリー。『学校へ行こう!』出演時の映像が流れる模様。

『ドキュメント72時間』(NHK)は「海ほたるパーキングエリア 年の瀬の展望台で」

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    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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