吉本ばななの初期の名作『ムーンライト・シャドウ』が映画化決定 小松菜奈が長編映画単独初主演

2021.5.12

編集=QJWeb編集部


吉本ばななの『ムーンライト・シャドウ』の映画化が決定。小松菜奈が初の長編映画単独主演を務める。


大ベストセラー『キッチン』収録の名作が映画に

『ムーンライト・シャドウ』は、大ベストセラーとなった『キッチン』に収録されている短編小説だ。もともと、1987年に吉本が大学の卒業制作として発表し、日本大学芸術学部長賞、泉鏡花文学賞を受賞。吉本自身が「初めて他人に見せることを前提に書いた思い出深い小説」と語る作品で、ファンの中では初期の名作との呼び声も高い。

批評家・詩人の吉本隆明を父に持つ吉本は、1989年に刊行された『キッチン』と『TUGUMI』が社会現象ともいえる大ヒットとなり、両作は同年年間ベストセラーの1位と2位を独占。『キッチン』は世界30カ国以上で翻訳され、日本のみならず海外のファンも多い。

小松が演じるのは、突然訪れる恋人の死をなかなか受け入れることができない「さつき」だ。2014年公開の映画『渇き。』で女優デビューを果たし、第44回日本アカデミー賞では映画『糸』で優秀主演女優賞を受賞した小松だが、長編映画の単独主演は初めて。大切な人との別れに遭遇し、戸惑う主人公の心の機微を演じる。監督は、2017年の東京国際映画祭で、『アケラットーロヒンギャの祈り』で最優秀監督賞を受賞したエドモンド・ヨウ監督がメガホンを取る。

映画について、吉本と小松は、

「小松さんは、ものすごく旬でパワフルな方という印象でしたが、このお話の中にある“暗さ”のようなものも彼女の中に感じられるので、すごくぴったりだと思いました」(吉本)

「主人公のさつきは普通の子だからこそ難しい部分もありましたが模索していく中で、さつきと同じ感情になった瞬間は嘘がないような気がしました。撮影中はエドモンド監督の描きたいシーンについて、みんなが監督を信頼しているからこそ、私たち役者の感情を大事にしていただき、スタッフさんのアイデアや意見も取り入れて、最終的に一つになるという現場でした。今回、監督とご一緒できて、また一つ私の新しい扉を開けていただいたと思います。

自分でもどんな風に完成しているのか未知の世界で、こんなに想像がつかない作品は初めてかもしれません。だからこそ作品の完成がとても楽しみです。是非、皆さんも楽しみにしていただけたら嬉しいなと思います」(小松)

と、コメント。2021年秋の公開が予定されている。


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