講談社エッセイ賞受賞こだま 新作『縁もゆかりもあったのだ』は笑いと涙の紀行エッセイ

2021.4.14

講談社エッセイ賞を受賞した覆面作家「こだま」の新作エッセイ集『縁もゆかりもあったのだ』(太田出版)が、4月23日に発売される。


網走、ハワイ、移動中のタクシー……あらゆる場所で「事件」は起きる

こだまは2017年に『夫のちんぽが入らない』でデビュー。交際期間も含めると20年以上、愛し合いながらも身体ではつながれない夫婦の姿を妻の視線から描いた同作は、マンガ化、ドラマ化されるなど大きな話題となり、売り上げは累計20万部以上を記録した。そして2作目となる『ここは、おしまいの地』では、身の回りで起こった出来事や病気など、より幅の広い自身の半生を綴り、第34回講談社エッセイ賞を受賞。素顔を明かさぬ覆面作家として注目されている。

最新作は、場所と記憶をめぐる笑いと涙の紀行エッセイだ。

〈私たちは「えっ」と発したまま固まった。刑務所と監獄博物館のある街特有の冗談だろうか。膝の上に載せた「かにめし」に手を付けられずにいた。(中略)
別れ際、おじさんが「これやるよ、餞別だ」と言って渡してきたものを広げてみた。それは首元や袖口の伸びきったスウェットの上下だった〉(同作より一部抜粋)

どの場所でも期待を裏切らない出来事が起こり、そして見事に巻き込まれていくこだま。網走、夕張、京都、浅草、台湾、ハワイなどに加え、病院、引っ越し、移動中のタクシーなど、「自分と縁のあった場所」について全20篇を収録。2 カ月の「メロン断ち」の末に夫婦で行った夕張、かにめしを食べようとしたら刑務所上がりのおじさんに絡まれる網走、尻を温存すると言ってなかなか車から出てこない父を連れての東北家族旅行など、ひと筋縄ではいかない旅や日常が収められている。

『縁もゆかりもあったのだ』(太田出版)は、2021年4月23日発売。1430円。


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