『M-1』王者・令和ロマンがリベンジ誓う。フースーヤ、かが屋、エバースらが『ABCお笑いグランプリ』決勝進出

2024.6.22
『ABCお笑いグランプリ』

(C)ABCテレビ

文・編集=QJWeb編集部


昨年は、ダブルヒガシが優勝を果たした『ABCお笑いグランプリ』。決勝戦は、ファイナルステージで対決したダブルヒガシと令和ロマンがまったくの同点で並ぶ番組史上初の大接戦に。大会の規定により、ファーストステージの得点が高かったダブルヒガシが栄冠を勝ち取った。

ダブルヒガシはそのあと、関西のテレビなどを中心に活躍の場を広げ、今年1月には『第九回上方漫才協会大賞』で大賞を受賞するなど躍進を遂げている。

今年の大会には568組が全国からエントリー。準決勝では、決勝に駒を進める12組の座をかけ、45組が熾烈なネタバトルを繰り広げた。

33組が繰り広げた激闘

準決勝のMCは前王者のダブルヒガシが担当。MCでは、大東翔生が「もう1年経つんですね。あの伝説の同点決勝!」、東良介も「史上初の同点で優勝させていただきました!」と大会の歴史に残る昨年の名勝負を振り返るひと幕も。会場の大阪・ABCホールに集まったお笑いファンを大いに盛り上げた。

金魚番長はオーケストラという設定を巧みに使った漫才をのびのびと披露。5月に『第54回NHK上方漫才コンテスト』を制したフースーヤはパワフルなギャグをちりばめたファンタジー漫才で会場を沸かせ、ぎょねこは“円周率”をテーマにした知的なコントで爆笑をさらった。『女芸人NO.1決定戦 THE W 2022』をはじめお笑い賞レースで6冠を獲得している天才ピアニストは、ますみの芸達者ぶりが光るタクシーコントを熱演。ぐろうは飄々としたふたりのやりとりが後半から熱を帯び、マジゲンカに発展する漫才で観客を一気に引き込んだ。

『ABCお笑いグランプリ』
金魚番長

エバースは、理不尽な状況にだんだんとキレていく強面の町田和樹が笑いを誘い、かが屋は学校生活の中の気まずいシチュエーションを独自の世界観で表現。青色1号はアナウンサーの実況を見事にコントに織り込んだネタを見せた。8人組のダウ90000は青春ドラマのひとコマのような演劇的なコントで勝負。女性ピン芸人のやましたは、ウケ狙いのトークでついつい張り切ってしまうちょっぴりウザい女子を演じるコントで独特の存在感をアピール。フランスピアノは芸人のオーディションというシチュエーションのなか、意表を突く発想力で笑いをかっさらった。昨年の雪辱を晴らすべく、今年も参戦したのは『M-1グランプリ2023』王者の令和ロマン。ホラー映画に出てくるような不思議な島での出来事をテーマに、舞台狭しと駆け回る漫才を楽しげに演じた。

『ABCお笑いグランプリ』
エバース

『M-1王者』がリベンジ誓う

ABEMAで生配信された決勝進出者発表会見では、司会の南海キャンディーズ・山里亮太に名前を呼ばれた12組が喜びを爆発させた。

金魚番長の古市勇介は「大学に9年行って中退してるので、このお金を(親に)返さないと」と優勝賞金100万円の獲得に意欲を。ぎょねこのオジマアローは『M-1』王者の令和ロマンと同期であることを明かし、「思わず“令和ロマンさん”と敬語を使ってしまうので、優勝してタメ口に戻りたい」と意気込んだ。ダウ90000は3回目の挑戦。蓮見翔は「メンバー全員の(大阪に来る)新幹線代が3年で100万円超えに。今年こそは決めたい」と台所事情を明かして笑いを誘った。そして、リベンジへの切符を手にした昨年準優勝の令和ロマンは、山里とともに司会を務めるダブルヒガシに対し、髙比良くるまが「あんたたちに去年、負けたせいで今年も出るんだからね。プン!」とかわいいツンデレを見せて会場を盛り上げた。

『ABCお笑いグランプリ』
令和ロマン

一昨年にも決勝進出を果たしているフランスピアノは、なかがわりょうが「前回つけてもらったキャッチコピーが“気がつけばクレッシェンド”。そのあともライブでウケ続けたのでまたおもしろいのをつけて」とリクエストを。エバースは、町田が「もう勝ちに行きますよ! 獲りますよ俺!」とストレートな熱い思いを口にした。天才ピアニストは、竹内知咲が「もう3回目の挑戦なので、そろそろ獲らんとシャレにならない」と優勝にかける並々ならぬ思いを吐露。やましたは「唯一の女性ピン芸人なので、普通にやってても目立ってるかな」と不敵な笑顔でアドバンテージをアピールし、ライバルたちを挑発してみせた。青色1号は榎本淳が「ラストイヤーなので勝ちにいきたい」と勝利宣言。ぐろうは、「みなさん強いと思いますが……」と家村涼太と高松巧がシュールなかけ合いを繰り広げるネタを舞台で大胆にも披露し、これにはライバルたちも大ウケ。かが屋は賀屋壮也が「『M-1』チャンピオンと戦える機会はなかなかないので」と令和ロマンにロックオン。フースーヤは、田中ショータイムが「(決勝出場を)大変うれしく思っています! 落ちたみなさんのぶんまでがんばります!」と気合いを見せるも、決勝進出を惜しくも逃した33組から大ブーイングを食らうなど、早くも波乱を巻き起こしていた。

『ABCお笑いグランプリ』
フースーヤ

そんな個性あふれる12組が激突する『第45回ABCお笑いグランプリ2024』決勝戦は7月7日(日)午後1時55分よりABCテレビで生放送。ABEMAでも全国ライブ配信される。

『第45回ABCお笑いグランプリ2024』
(準決勝出場者)
ウイスキーカノン、フランツ、レインマンズ、伝書鳩、金魚番長、キャプテンバイソン、軟水、フースーヤ、豆鉄砲、シンバルモンキー、ぎょねこ、友田オレ、エルフ、10億円、天才ピアニスト、cacao、プール、狛犬、はるかぜに告ぐ、ハマノとヘンミ、金の国、ぐろう、エバース、きつね日和、こたけ正義感、かが屋、涼風、どんちっち、青色1号、ヨネダ2000、ダウ90000、三遊間、イチゴ、春とヒコーキ、Gパンパンダ、ぎょうぶ、ナイチンゲールダンス、鈴木ジェロニモ、オフローズ、ゼンモンキー、オッパショ石、空前メテオ、やました、フランスピアノ、令和ロマン
(決勝進出者)
▼Aブロック:金魚番長、ぐろう、ダウ90000、天才ピアニスト
▼Bブロック:青色1号、エバース、フランスピアノ、やました
▼Cブロック:かが屋、ぎょねこ、フースーヤ、令和ロマン

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