漫才で挫折もイラストで見つけた充実感。すぐる画伯が最新書籍で癒しを届ける
吉本興業所属のイラストレーター・すぐる画伯の最新書籍『1日1ページで癒される366日、やぁねこといっしょ』(ヨシモトブックス)の出版を記念して、発売日当日である1月31日(水)に、芳林堂書店高田馬場店にて、トークイベント&サイン会が開催された。
“こうなったらいいな”をやぁねこに投影
『1日1ページで癒される 366日、やぁねこといっしょ』は、すぐる画伯のトークライブで生まれたキャラクター“やぁねこ”を主人公に据え、一年366日の日々を描くイラスト集。好奇心旺盛なやぁねこは、なんでもない日常に、心ときめく小さな幸せを見つけるのが得意なねこ。そんなやぁねこが日常で目にするさまざまな出来事を題材に、ほのぼのした小さな笑いと幸せを表現した、心温まる一冊だ。
トークイベントに先駆けて行われた会見では、書籍の中身についてすぐる画伯自身が解説。「日常の“こうなったらいいな”をやぁねこに投影している」とのことで、ちょっとおっちょこちょいで不器用というやぁねこは、すぐる画伯自身にも少し似ているのだとか。
本書の中でのお気に入りは、6月2日の「コーヒー飲めるなんて、ボクったらおとなだなー!」とやぁねこが得意げな表情を見せる一枚。コーヒーを飲んで大人ぶってはいるものの、ガムシロップをたっぷり入れている……という微笑ましいイラストで、「僕自身も最近までコーヒーが飲めなかったんですけど、この本の作業をしている時期に眠気覚ましで飲むようになって、いつの間にか飲めるようになったんです」と、自身にもどこか重なるようなイラストになっているそう。
また、2月1日(木)から開催されているラフォーレ原宿での展示イベント『ぼくはやぁねこ展 in にゃふぉーれ with 愛と狂気のマーケット VOL.2』についても言及。「一枚一枚の絵がカレンダーみたいに飾られている、ねこまみれの展示会です」とのことで、「やぁねこちゃんを知らない人でも笑えるように描いたので、ふらっと来てくれた人が癒されて帰ってくれることを意識して作りました」と、誰でも楽しめる内容になっていることをアピールした。
名づけ親のファンも参加
トークイベントでは、本書の裏側についてもたっぷりトーク。当初は日めくりカレンダーとして企画されたものの、あまりのイラストのかわいさに編集担当から書籍というかたちで長く売ったほうがいいのではないかと提案があり、今のかたちになったことなど、驚きのエピソードも。
さらに、366個のネタすべてを描き終えたときのことを振り返り、「リアルなポーズ、これ」と、背もたれに寄りかかり上を向くポーズを披露。「ブレーカーが落ちた感じというか、本当に最後まで出しきると、自然とこのポーズになるんですよ」としみじみ語る。
また、改めてやぁねこが生まれた2021年のトークライブの話題も。今とは少し違う初期のやぁねこのイラストを見せ「細い(笑)」と苦笑い。名前については、当時ファンから募り、その中からすぐる画伯が絞り込んで選んだのが「やぁねこ」で、「直感で選んだけど、今となってはこの名前が大好き」と愛着たっぷりのよう。なんと、この日のトークイベントにはその名づけ親も出席しており、「わっ、うれしい! すごい!」と、すぐる画伯自身も、会場中も驚いた様子だった。
2024年は新しい活動をする機会が増えたというすぐる画伯。ラフォーレでの個展が1カ月行われるほか、春にはファンクラブが始動予定。今は主にSNSでイラストを中心に投稿しているが、ファンクラブでは自身の日常も発信していくことになりそうだとか。
かつて芸人として活動した時期もあったものの、漫才では自分の思いをうまく表現できなかったというすぐる画伯。しかし、イラストという新たな世界については「絵を描くのがすごく楽しくて」と、充実の様子。毎日Instagramに絵を上げる17時という時間帯にはこだわりがあるそうで、仕事帰りの疲れた人たちの癒しになってほしいという願いがあるから、とのこと。
以前、電車の中で女性がスマホを見ながらうれしそうにしている表情を見ていいなと感じたことがきっかけだそうで、「僕の絵であんなふうに癒されてくれる人がいるかもなと思ったら、絵を描きたくなる」と、イラストへの意欲を熱く語った。
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『1日1ページで癒される 366日、やぁねこといっしょ』
著者:すぐる画伯
発売日:2024年1月31日
定価:2,000円(本体1,818円+税)
サイズ:128mm×148mm
ページ数:388ページ予定
ISBNコード:978-4-8470-7400-4 C0095
発行:ヨシモトブックス
発売:株式会社ワニブックス関連リンク