日本在住ドイツ人、マライ・メントラインが困っている。いわゆる「軍事オタク」が多いマライの交友関係においては、しばしば『ガールズ&パンツァー』『艦隊これくしょん』についての意見を求められるという。どちらも、日本の美少女文化と軍事が盛り込まれた大人気エンタテインメント作品である。しかし、「萌え」も「軍事」もイケる口のマライが(自分でも)意外なことに、両作品を今ひとつ全力では推すことができないというのだ。その理由がよくわからない、困った、できれば好きになりたい、誰か突破口を教えて! というわけで、今月は「マライ・メントラインの勝手にお悩み相談室」をお送りします。
【関連】『東京卍リベンジャーズ』稀咲鉄太の巧妙なキャラ設定から、イマドキ漫画の「悪」の描き方を考察
『ガルパン』『艦これ』を全力で推すには何かが欠けているワタシ!
よく考えると「問題」というほど問題じゃないのかもしれませんが。
いまさらな話ではありますが、皆様は『ガルパン』や『艦これ』をご存じですか??
10年前から俗世を離れ情報断ちして山奥で修行している、みたいな生活を送っている以外の日本人の9割ぐらいは知ってるんじゃないかなーと思うサブカル超人気コンテンツです。『ガルパン』(『ガールズ&パンツァー』)は戦車戦を軸とした愛と友情の女子高生スポ根ドラマ、『艦これ』(『艦隊これくしょん』)は美少女に擬人化した戦時中の艦船たちが強力な海棲妖魔(といっていいのだろうなあれは)と戦うバトル系ゲームで、もはや日本の文化産業の一端を担っていると言って過言ではない。


私は夫が重度なミリオタだったり、カリスマ兵器の「聖地」ドイツ出身でありながらドイツ人にありがちな「インテリっぽい軍事・兵器アレルギー」持ちでもなかったり、という特質からなのかミリタリー趣味系の人脈が強めで、というかたぶん客観的にはそっち業界の一員として認識されている気がします。ツイッターでも第三帝国ネタとか多いし。
で、そんな私には時々「『ガルパン』ってどうすか?『艦これ』ってどうすか?」という質問が来ます。世間的にはいろいろ面倒な毀誉褒貶があるようですが、私的にはどっちも別に悪くない、特に『ガルパン』についてはアニメもそこそこ観て、むしろ良作だと認識しています。
だがなぜか、全力推しに至らない!
「わたしの脳を『押す』には、何かが足りない!」という…いや、何かが足りないのはむしろ私のほうではないか。というのもミリタリー趣味業界で個人的に敬意を抱いている方々が、だいたいみんな、当たり前のように『ガルパン』や『艦これ』、特に『ガルパン』で萌え萌えに萌えてるんですね。しかも作品企画やコンテンツ制作に関わっている友人知人もけっこういるし。なんという衝撃的多数! そしてこっちは少数、ていうかひとりですよひとり。ひとりでなんとかなるのはランボーかターミネーターぐらいですわよ奥様。ヒカキンとかはひとりでやっているように見えて実はスタッフいるし。もちろん、多数派が正しいとは言い切れませんが、あふれんばかりの蓋然性を感じてしまうのも事実。で、そういう状況にいると、
焦るんですよ。追い詰められた稲川淳二みたく。
こうなっちゃうのはなぜなのか。とりあえず『ガルパン』に絞って考えてみます。あれ、人が絶対死なない仕組みになっていて戦争をスポーツみたく捉えているのがよくない、偽善だ、みたいな意見があって、まあそういう見解もそれなりに尊重すべきだと思うけど、自分はそれに同調しているわけでもないから、そこは問題の核心ではなさそうです。
関連記事
-
-
「奪われたものは取り返すつもりで生きていく」FINLANDSが4年ぶりのアルバムで伝える、新たな怒りと恥じらい
FINLANDS『HAS』:PR -
牧場バイトからアイドルへ、かてぃが歩んだ多彩な仕事遍歴
求人ボックス:PR