30代以降も“現役アイドル”をつづけるには?年齢問題から「女性アイドルの妊娠・出産」を考える



現役アイドルでいながら、妊娠・出産に向けてできること

アイドルを現役でつづけながら、いずれ迎えるかもしれない妊娠・出産に向けてできることはまず、月経不順や無月経を絶対にそのままにしないこと。

また、婦人科にかかるのは精神的ハードルが高いという女性も多いため、若いうちから信頼できるパートナードクターを探し始めることも大切だ。

無論、これはアイドルに限ったことではないし、たとえ妊娠・出産を望んでいないからといってけっして他人事ではない。

なぜなら無月経は、慢性的にエストロゲンという女性ホルモンが不足することで骨粗しょう症になり、疲労骨折してしまう危険性が極めて高くなるからだ。痛みは我慢するものではない。そう胸に刻んでカジュアルに病院に行くことをおすすめしたい。

またその際、先生が合わないと思えば、相性のいい医師に巡り会えるまで病院をどんどん変えていいと思う。生涯にわたって相談できるドクターは、それくらいしないと見つけられないというのが私個人の実感だ。

かけがえのない「未来の自分」を労るために

そしてもうひとつ大切なことは、定期的に婦人科検診を受けること。

ブライダルチェックとは、妊娠に影響のある病気がないかを確認できる検査である。その名前から勘違いする人も多いが、決して既婚者しか受けられないというものではない。

アイドルは事務所に所属していても基本的に個人事業主(フリーランス)なので定期的な健康診断はないため、自発的にこうした検査を受けることが非常に大事なのだ。

たとえ今現在相手がいなくても、妊娠・出産のために準備できることはある。どんなにアイドル活動が充実していようと、そしてどんなに医学が進化しようと、35歳を過ぎれば自然妊娠する確率は下がってくるし、妊娠中・出産時のリスクは、それ以前の年齢よりも高くなることがわかっている。

アイドルは世間のイメージよりもずっと身体を酷使する仕事だ。だからこそ若いころから無理をしないで、現在に限らず未来の自分も労ってほしい。

では、もし実際に現役で結婚や出産をした場合、アイドルたちは具体的にどのような活動形態を取れるのか。

『アイドル保健体育』では、メンバーの幾度もの産休・育休を経ながら一度も活動休止をすることなく、フレキシブルに走りつづけてきた女性グループ・MAXのリーダーNANAさんへのインタビューも掲載している。世界的に見てもまだまだ希少なロールモデルをぜひご覧いただきたい。

アイドル保健体育
『アイドル保健体育(CDジャーナルムック)』/竹中夏海 著

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竹中夏海

日本女子体育大学ダンス学科卒業後、2009年に振付師としてデビュー。その後、さまざまなアーティスト、広告、番組にて振付を担当。コメンテーターとして番組出演、書籍も出版。著書『アイドル保健体育』 (CDジャーナルムック)は「令和の保健体育の教科書」としても注目されている。

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