使うことのない安部の“インテリア赤ボールペン”
また、何かのラジオで誰かが使っているのを見たのだろう。ラジオの時だけ、彼は私物の赤のボールペンを使う。
ネタを書くことが一切ない相方。黒のボールペンを使っているのも滅多に見ることがないのに、突然赤のボールペンとは飛び級もいいところだよ。ただ、残念な事に作家さんがしっかり台本を作ってくれるし、難読な台詞なんて一切ない為、一度たりとも赤のボールペンを使っている姿を見たことがない。
出しただけだった。出して置いておくだけ。インテリア赤ボールペン。そんなもの、捨てちまいなさい。
『ナニモノ!』が二週終わり、そのあとありがたいことに、『納言の耳ごろし』という文化放送のYouTubeから配信される番組を担当させてもらえることとなった。
恐らく今後も彼は、インクがパンパンに詰まった赤のボールペンを持って来ては、インクがパンパンに詰まったままのボールペンを持ち帰る、そんな日々を送るのであろう。
薄幸の目標は「大先輩に対して緊張しないようになる」こと
ラジオは、他のトーク番組とかでは話すほどのことではないような、日常の些細な出来事も話せる貴重な場だ。だって、相方が趣味で勝手に写真集を作っただなんていう、相方の親ですら興味がない話に30分のほとんどを費やすことも出来るんだもの。
相方は「ラジオがやりたい」という目標があったけど、今の私には明確な目標がない気がする。前のコラムにも書かせてもらったけど、ひとつの目標であった、憧れていた「さまぁ~ずさんと一緒に仕事をする」ことも出来た。
今ではさまぁ~ずさんに会っても、微塵たりとも緊張することはなくなった。こう書くと恐ろしく失礼な後輩のように聞こえるけど、さまぁ~ずさん含め今まで雲の上の存在であった芸人の大先輩達と何度も仕事させてもらううちに、もちろん緊張感はあるものの、変な緊張をすることが段々と少なくなっていった。
それってすごいことだと思う。
もっといろんな大先輩と頻繁に仕事が出来るようになりたい。色んな大先輩に対して、いい意味で緊張しないようになりたい。
ラジオがやりたいとか明確な目標ではないけど。ふわっとしているけど、それが今の私の目標かもしれない。