2050年には魚よりもプラチックのほうが多い海に
なんと、日本から出る海洋プラスチックのごみの量は、海に面した国の中で、先進国としてはアメリカに次いで多くて、年間2~6万トンが日本から世界の海に流れていくのだそうだ。世界全体では毎年800万トン。それはジャンボジェット機5万機分とかスカイツリー222基分に相当するそうで、そんな数字まったく想像がつかないけど、とにかくとてつもない量ということだ。それが積もり積もって今、世界の海には1億5000万トンのプラスチックごみが漂流している。この調子で増やしていくと、2050年には魚よりもプラチックのほうが多い海になってしまうそうだ。
えー、ちゃんと捨てているのになんで? とさらに調べてみると、なんと、海に流れていくプラスチックごみの8割は都市からのもので、道に捨てられたもの、ごみ箱から落ちたもの、カラスがつついて敗れたごみ袋からこぼれたもの、そんなのが風に飛ばされて水路や川に流れ出し、最終的に海へ流れて行ってしまうという衝撃の事実。
そんなふうに海へ流れていったプラごみたちは海の生き物たちを苦しめるだけでなく、マイクロプラスチックとなって魚の口に入り、回り回って私たちの口にも入ることになる。汚染された水を吸い込んだプラスチックが身体の中に溜まっていったら、いったいどんな健康被害を起こすのか、想像しただけでかなり怖い。
*『ナショナル ジオグラフィック』では全6回でプラスチック汚染問題を連載、その4回目が「マイクロプラスチックの健康への影響は?」(2018年6月7日)
食品の包装袋や容器が多い
ちゃんと捨てたつもりでも、飛んで流れて海へ行ってしまうなら、プラスチックを使うこと自体を減らすしかない。と考えるとき、まず思いつくのは水や清涼飲料のボトルじゃないだろうか? 私もプラボトル入りのミネラルウォーターを買うのやめ、家からマグボトルに水を入れて持ち運ぶ努力をした。かなりの頻度で忘れて家を出てしまい、結局外で買う羽目になることも多いのだけど。おしゃれな紙パック入りミネラルウォーターを販売し始めた起業家の話を読んだけれど、そんなのが普通に買えるようになったらいいな。
*『WWD』「高級ブランドも注目する日本発の紙パック水、仕掛け人はマックイーン好きの元商社ウーマン」(2020年9月14日)参照
ところが海洋ゴミの中で60%以上を占めるプラスチックごみの中で特に多いのは、実はボトルではなくて釣り糸や漁具、そして食品の包装袋や容器なんだそうだ。そしてそれがプラごみの半分を占めている。
*『日本財団ジャーナル』「2050年の海は、魚よりもごみが多くなるってホント? いま私たちにできる2つのアクション」(2019年02月12日)参照
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