日頃から、本といえば自分の興味の赴くまま、新刊か既刊など問わずに読んでいるので、いざ年間ベストを選ぶとなると考え込んでしまう。しかも今年は、新型コロナウイルスの感染拡大により社会が停滞する中、何かにつけて原点に立ち返ることが多かった。そこで参考にするべく、昔持っていたけれど手離してしまった本を買い直したり、今まで読まずにいた名作に挑戦したりと、既刊を手に取る機会も増えた。そんなわけで、ここでは発行年にはこだわらず、また対象も本以外に映画や演劇にまで広げた上、今年読んだり観たりしたノンフィクション・ドキュメンタリー作品ないしはその要素を持つ作品から8作を選んでみた。2020年は既存のさまざまな価値観が見直しを迫られた年だったが、ノンフィクションやドキュメンタリーも例外ではない。事実をいかに記録し、どのような表現をもって伝えていくのか考える上で、ここに挙げた作品は示唆を与えてくれるはずである。
<2020年を読み解くベストノンフィクション&ドキュメンタリー8選>
・『現代日本を読む──ノンフィクションの名作・問題作』武田徹/中公新書
・「田中角栄研究──その金脈と人脈」(『田中角栄研究全記録』<上巻>)立花隆/講談社文庫
・『三島由紀夫事件 50年目の証言──警察と自衛隊は何を知っていたか』西法太郎/新潮社
・『誰がハマーショルドを殺したか』監督・マッツ・ブリュガー
・『ゲルニカ』作・長田育恵、演出・栗山民也
・『医療者が語る答えなき世界──「いのちの守り人」の人類学』磯野真穂/ちくま新書
・『宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃』加藤文元/KADOKAWA
・『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』監督・高橋栄樹
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