納言・薄幸が明かす飲酒サバイバル術「居酒屋前の吉野家、最強です」
ヘビースモーカーで酒飲みという時代と逆行するキャラクターと“街ディス”を武器に、『アメトーーク!』若手女芸人回にも出演するなど、ブレイク中の納言・薄幸。
牛丼チェーン店「吉野家」は、お手頃価格でばっちり満足感が得られる庶民の味方だが、後輩を持つ芸人たちにとっても強い味方だ。「腹減り男の救世主!」というイメージが一気に変わった「アボチー牛丼」、当時17歳の薄が吉野家に強い思い入れを持つきっかけとなった、ある先輩のエピソードも。
地元に帰る交通費もなかった
“売れていない若手芸人はお金がない”そんなイメージを持っている方も多いかと思う。
マジでそのとおり。6年ほど前、貧乏な私を不憫に思った地元の友人が「ご飯奢るから、地元で遊ぼうよ」と誘ってくれたことがある。マトモに就職もせず、チャランポランな生活を送っていたクズな私を気にかけてくれる、心優しい友達に対して、私は素直にこう思った。
“なーに言ってんだよ。こちとら地元に行くまでの交通費さえないってんだよ! 冗談もいいとこだよ! 勘弁勘弁!”
なんの罪悪感もなくそう思った。結果、交通費まで出してくれてご飯も奢ってくれた。持つべきものは、友だ。
冗談にならないほど金がないくせに、冗談みたいに自信満々に暮らして、ずっと冗談を言っている生き物が“売れていない若手芸人”という生き物なのだ。
売れていない芸人が最も恐れるもの
しかし、そんな強心臓な売れていない若手芸人にも、ガクブル震える恐ろしいものがひとつだけある。
“給料日前”でもない。
“公共料金滞納によるライフライン停止”でもない。
“バカ高い演劇のチケットを売りつけてくる、自分よりも売れていないバイト先の劇団の役者”でもない。
それは何か?
“後輩”だ。
本当に残酷なもので、芸人の世界は先輩が後輩に奢る、奢るとまではいかなくても先輩が多めに金を出す、という文化が古くから根づいてる。
まあ、ごく稀に、自分より売れている後輩にたかって、後輩の金でたらふく飯を食らい海賊並みに酒を飲む。という、プライドなし飯食い海賊芸人という例外はいるが。
芸歴1、2年目くらいまではまだいいけど、芸歴を積めば積むほど、後輩と飲む機会も自ずと増えてくる。金がピンチのときに腹ペコ後輩と居酒屋に行って、飲み食いさせて奢ってしまったら、金欠で自分の命が危うくなる。
そんなときは、どうすればいいか。
生存できる方法が、ひとつだけある。
それは、居酒屋に行く前に満腹にさせること。
これは本当に芸人あるあるで、私も先輩と飲みに行くとき、居酒屋に行く前に飯屋さんに入り、はち切れそうになるまで飯を食べさせてもらってから、居酒屋に移動して飲む。という経験が少なくとも10回はある。
そうすることによって、満腹だから居酒屋でアホほど飯を注文する必要もない。
満腹だから、後輩に炭酸の強いシャンパンをボトルで入れられることもない。
そもそも空腹だったとて、売れていない先輩の金で、居酒屋でシャンパンをボトルで入れようとする後輩には奢る必要はない。
居酒屋前の吉野家最強です。
居酒屋前の飯屋さんの中で、私が後輩を連れて行くのも、先輩に私が連れて行ってもらったのも、断トツで確率が高かったのが、吉野家だ。
吉野家はボリューミーで満腹にしてくれる。牛丼嫌いな人ってなかなかいないから気軽に入れる。
そして、一刻も早く居酒屋に行きたい身としては、あのスピーディーさが本当に助かる。
牛丼(並盛)だったら、400円かからないんだもん。それであの満足感を得られるなんて、こんな幸せなことはないよ。
とにかく、居酒屋前の吉野家最強です。
でも、正直男の後輩だったら一緒に吉野家に入れるけど、女の後輩だと気を遣ってしまっていた。私は立ち飲み屋にひとりでも入れる女だけど、やっぱり牛丼屋さんというのは、腹減り男の救世主!というイメージがあるから、女だけで入るのは、恥じる女の子もいるのかな?
なんて、私にも微々たる気遣いがあったもので。
しかし、違った。
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