egg編集長・赤荻瞳 ストリートから消えたギャルが今いる場所

2020.1.20

ストリートから消えたギャル

SHIBUYA109
かつては109ブランドを着るのがギャルのステータスだったが……

今はSNSを開くだけで、世界のファッション情報をリアルタイムでチェックできるようになりました。ギャルのファッションの選択肢が何十倍、何百倍と広がって、「自分だけのオリジナルなセンス」を持つことがより大事になってきています。たとえばeggモデルのあいめろは、時期によって自分のテーマカラーがガラッと変わります。ピンクや黄緑のときもありますが、世の中のトレンドとはまったく無関係。自分のルールで、やりたいことをそのままやっている子です。

自分でギャルを名乗っていなくても、「この子はギャルだな」と思うこともよくあります。SNSを見るだけでこの子が「どういうファッションやメイクが好きで、どんなキャラ」なのか、ひと目でわかるんです。そういう子は芯が強くて筋が通っていて、ギャルらしい「マインド」があるっていうか。

私の場合、渋谷に通っていたのは自分のおしゃれを見せるためでした。高校生のころは渋谷に行ったら、いつも誰かしらギャル仲間がいたんですよ。センター街を入って50メートルくらいにあるゲームセンターやプリクラ屋さんの入口がギャルサーの集合場所でした。

でも今はもう、ストリートにギャルはほとんどいません。渋谷に行くことがあっても、ご飯やプリクラだけ。今、ギャルは渋谷ではなくてSNSにいます。自分の最上級の姿を見せる場所がインスタやTikTokに移ったから、渋谷に行くときは逆に超ダル着ってことがよくあります(笑)。

私がよく見ているのは、インスタの「#ギャル」というハッシュタグ。あと『egg』から発信した「#ぎゃう」も若い子を中心に広まっています。20年くらい前のギャルのイメージそのままの上下につけまを付けて金髪って子もいれば、髪は染められないけど放課後や土日にメイクすることで「ギャル」を楽しんでいる子もいます。「この子ってギャルなのかな?」って思うこともありますが、本人が言ってる限りは「ギャル」なんです。ギャルだと名乗ることで、個性的であることが許されるっていう部分もあるんですよね。

だから、「ギャルはストリートからいなくなった」と言っても今も全国各地にいる。自分を表現するSNSという場所ができたぶん、昔より増えていると言ってもいいと思います!

ギャルのマインドは広がっていく

「こういう格好をしていたらギャル」という枠組みは、今まったくありません。その子なりのオリジナリティがあって、それを自由に楽しむマインドがあるかどうかが重要です。タイプもバラバラで、人見知りの子もいれば、典型的なギャルもいます。K-POPが好きな子や、アニメやマンガが好きな子もすごく多い。年代的にも10代、20代の子もいれば、30代や40代のギャルママまで幅広いんです。「高校生の子供とそろって『egg』を読んでいる」って、うれしいメッセージをいただいたこともあります。

それでもやっぱり「ギャル=髪の色が明るい」というイメージは今でもすごくあって、「ギャルになりたいけど、髪を染めれないからなれない」って相談を受けることもあります。そういうときは「髪の色なんて関係ない。やりたいことをやっていればギャルだよ!」って軽く返しています。これからはそんな黒髪の子たちも「私はギャル」って、堂々と言うようになるんじゃないかなと思っています。

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赤荻 瞳

(あかおぎ・ひとみ)平成8年9月6日生まれ、25歳。埼玉県出身。高校1年のころから渋谷の高校生サークルで活動。高校中退後、平成27年に広告制作会社に入社。平成30年3月に『egg』をウェブで復刊させ、編集長に就任。現在は“渋谷女子インターナショナルスクール”という英会話、動画制作など、社会ですぐ使え..

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