アメリカは燃えている。終息の見通しが見えないなかで――
もし、トランプがこの映画を意識していたとしたら、スゴい話である。周囲には彼の雇った秘密警察までいる。「そんな生ぬるいことはやめろ!」と聖書を撃ち抜くヤラセもやろうと思えばできた。しかしながら、そんなことは何も起こらなかった。そして、ただ、シラけた空気が流れるだけだった。
デモは、計画したり組織する者がいなければ広がることはない。そして、今回のデモが民主党寄りであることも確かである。しかし、かつてのデモのように、党や組合や地区委員のような組織が動員体制を取って立ち上げたデモではない。自然発生的な要素が強く、また、いかなるグループにも属さない個人が“BLACK LIVES MATTER”とか、“I Can’t Breathe”といったスローガンを紙やダンボールに落書きして持ち歩けば、それで「デモ」になってしまうようなところがある。
これは、昨年フランスで高まった“Gilets Jaunes”(黄色いベスト)運動でもそうだった。日本ならホームセンターなどで1000円足らずで売っている「安全ベスト」を着て歩くだけで、この運動の一員になれるような「安易」さがこの運動をフランス全土に広げた。ある意味で、フランスのマクロン首相は、Covid-19による外出禁止令でこの運動が鳴りを潜め、安堵したかもしれない。
しかしアメリカは、今、Covid-19の先行きがまだはっきりなど全然していない時点で、この“BLM/ICB”デモが起こり、終息の見通しは見えない。アメリカは燃えている。が、この火は、たとえバイデンが大統領になってもそう簡単には燃え尽きないかもしれない。
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