空気階段もぐら、ミルクボーイらが語る大阪芸大落研——『M-1』や『キングオブコント』など賞レースでなぜ結果を残すのか

2022.3.21
鈴木もぐら、ななまがり、ミルクボーイ

文=釣木文恵 撮影=長野竜成 編集=鈴木 梢


『M-1グランプリ』、『キングオブコント』、『THE W』。全国的な大会のチャンピオンが、たったひとつの大学サークルから輩出されている。大阪芸術大学落語研究寄席の会だ。なぜ彼らはそんなにも強いのか。その秘密がもしかしたらわかるかも?と、2月22日(火)にルミネtheよしもとで開催された、同窓会的ライブ『僕らの原点“大阪芸大落語研究寄席の会”』をのぞいてみた。


複雑な、ななまがりの立場

ラランド、真空ジェシカ、マヂカルラブリー村上など、大学お笑いサークル出身者が昨今注目を集めている。中でも最強との呼び声高いサークルが、大阪芸術大学落語研究寄席の会だ。

何しろ『M-1グランプリ2020』チャンピオンのミルクボーイ、『キングオブコント2021』チャンピオンの空気階段・鈴木もぐらが所属している。さらに昨年、オダウエダが『THE W 2021』で優勝を果たした(植田紫帆が同サークルに在籍していた)。

鈴木もぐら、ななまがり、ミルクボーイ
左から、東家一楼(空気階段もぐら)、東家二刀流(ななまがり森下)、東家四六歩(ななまがり初瀬)、東家五右衛門(ミルクボーイ駒場)、田舎家こちょむ(ミルクボーイ内海)

部室を模したセットに、田舎家こちょむと東家五右衛門、東家四六歩と東家二刀流(むさし)、東家一楼、田舎家南果(パイン)が集った。

これは登場時に彼らが持っていた名札にあった当時の高座名で、こちょむはミルクボーイ内海崇、五右衛門は駒場孝、四六歩はななまがり初瀬悠太、二刀流は森下直人、そして一楼は鈴木もぐら、南果はオダウエダ植田紫帆だ。懐かしげにセットを見回したもぐらの「入口に中島らもの本がすげえありましたよね」という証言は、大阪芸大ならでは。

鈴木もぐら
家一楼(空気階段・鈴木もぐら)

オープニングで森下がまず、WEBなどに書かれたこのライブの紹介文を話題にする。

「M-1グランプリ2019優勝のミルクボーイ、キングオブコント2021優勝の空気階段 鈴木もぐら。漫才とコント共に歴代最高得点で優勝の2組。さらに彼らの後輩でTHE W 2021優勝オダウエダ植田も在籍していた大阪芸大落語研究寄席の会。彼らと共に過ごしたななまがりの2人を含め、彼らの原点に迫る!!」

ななまがりも『キングオブコント2016』でファイナリスト、森下に至っては『R-1ぐらんぷり2020』のファイナリストも経験している。それにもかかわらず、ほかのメンバーの戦績がすご過ぎて「彼らと共に過ごした」とだけ書かれてしまっている。つづいて、このライブに寄せた大阪芸術大学副学長からの手紙が読み上げられたが、そこでもななまがりだけ「ミルクボーイの同窓会ラジオにご登場いただいたななまがりさん」とニッチ過ぎる表現に。

ななまがり
東家二刀流(ななまがり森下直人)、東家四六歩(ななまがり初瀬悠太)

「もうわかったて!」「がんばるて!」と口々に言うななまがりのふたり。初瀬が「みんなの活躍に焦り過ぎて、今度の単独ライブで新ネタ28本下ろす」と告白すると、どよめきと笑いが同時に起きた。

裏モノのような雰囲気でミルクボーイの漫才を


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釣木文恵

(つるき・ふみえ)ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆。