かが屋・加賀&放送作家・白武ときおの「エロ自由律俳句」再始動!第5回(前編)


意外性と心の距離にグッとくる白武の句

【白武の句①】
標本みたいな骨になるまで食べた

ケンタッキーを食べるとき、「もう標本じゃん」ってぐらい全部食べる方いますよね。骨のまわりが一番おいしいといわれるのは知ってるんですけど、僕はグロテスクで骨の部分はそんなに好きじゃないんですよ。

わかりますわかります。

でも気になってる子が荒野の野良犬みたいにもう、ガリガリ骨に食らいついているところを見ると、なんか自分と違う野生味を感じて、そこにグッとくるものがありますね。こんな一面があるんだ、みたいな。

ちょっと違うかもしれないんですけど、前にもこの自由律俳句の会で言ったように「モテようとしてない行為」っていうのが僕すごい好きなんです。我が人生をゆく、みたいな媚びてない行為。

自分が好きになった子なのに、自分とはまったく違う野生味があふれているところにグッとくるというか。そういう子をよく見るためにカーネルサンダースは眼鏡をかけているといわれてますよね。

そんなどスケベな理由だったんですか(笑)。

ケンタッキーは気づきを与えてくれますね。

ケンタッキー食いたいっすね。

放送作家・白武
放送作家・白武ときお

【白武の句②】
パンなのにひと口欲しいのか

パンなんだからちぎればいいのに、この子、自分の唾液が染みてるかも知れないところからいってるぞと。

わかります。どこまで心を許してるか、というか。共有感。

Netflixのアカウントみたいな。僕は自分が食べたあとだったら誰が食べても大丈夫なんですけど、「あ、この子は許してくれたんだ」と思うと、具体的な行動で距離感を知れるというか。

でも僕はちょっとだけ怯えちゃうかもしれないです。ってことはほかの人でも平気なんじゃないかって、一瞬ちょっとビクッとしちゃいますね。

【白武の句③】
なすがままにラメを塗られる

いやこれはもう100パー実体験じゃないですか(笑)。

僕がのっぺりした顔だからなのか、昔からお化粧したいと言われることが何度かあって。化粧をしてもらいたいという気持ちはまったくないんですけど。K-POPアイドルみたいに仕上げられたり。

僕は足の爪ですね。ペディキュアを塗ってる状態で生活をした一日があります。

99%バレないだろうけど、もしかしたらバレてしまいかねないドキドキがありますね。

ノーパンに近い感覚です。何か秘密を1個持っただけで、覚悟が決まるというか逆に気合いが入ります。その日のライブの平場もやっぱがんばりました。攻めたほうが一番バレにくいんで大胆になりますね。

大胆になれるんですね(笑)。

【白武の句④】
ワイヤレスイヤホン近くで半分こ

今の時代AirPodsが生まれましたもんね。

今までは近くで寄り添って聞く必要がありましたけど、ワイヤレスなら全然離れていてもいい。それなのに近寄るという、技術は進化したけど変わらない距離。今までは近くで寄り添って聞く必要がありましたけど、ワイヤレスなら全然離れていてもいい。それなのに近寄るという、技術は進化したけど変わらない距離。

位置を自分で選択できるのに寄ってもらってるというか。

【白武の句⑤】
料金体系が阻んだ運命

これ、ちょっとわからなくて。

これラブホテルです。店の前に料金体系が書かれてる看板あるじゃないですか。3時間いくらみたいな。僕が貧乏な時代、その料金体系と自分の手持ちのなさに何度阻まれたことか。恵比寿って3店舗しかないんですよ。それに高い。

なんかいいな、そんな青春。

今はそのときよりちょっとだけお金を持ってるんで、持ってない当時の自分に渡しに行きたいですよね。

僕ちょっとあんまり経験がないですね。ラブホテルに行った回数も関係あると思いますけど、こういうとき何があってもいいようにしっかり用意していくんで。お金がなかったことがないです。

17000円とかするんですよ。何回も阻まれました。

後編は近日公開予定。

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