w-inds.『20XX “We are”』:PR

新生w-inds.が20周年イヤーに放つ『20XX “We are”』。メンバー脱退、コロナ禍を経て初めて抱いた「伝えたいメッセージ」

2021.11.24

初めて抱いた「メッセージを伝えたい」という想い

【TRAILER(short)】w-inds. 14th Album「20XX “We are”」(2021.11.24 Release)

──『20XX “We are”』についてもお聞きしていきたいと思います。前作の『100』は全体の音数を減らして海外へのアプローチも強く意識した作品だったと思うのですが、今作も同じ傾向はあるのでしょうか?

 曲によりますね。『100』を作るときはよくトレンドを追いかけていたんですけど、今回はいろんな要素を詰め込んだので。僕らの幅がすごく広がった、ひとつのジャンルに縛られない一枚になりました。

──ちなみにどれが日本を意識した曲で、どれが海外を意識した曲なのでしょうか?

 これがすごく難しいニュアンスなんですよね(笑)。「Strip」の場合、サウンドは海外を意識してるけど、歌詞はもろ日本語だから日本へのアプローチとも取れるだろうし。「EXIT」では世界でトレンドのチープなトラックに勢いのあるボーカルを乗せていて、「The Christmas Song」は日本人が楽しめるような王道のクリスマスソング。「With You」は、日本でも増えてきているフューチャーベースをあえてもう1回やっている曲。w-inds.でさんざんやってきたジャンルだから僕はもういらないだろうと思っていたんですけど、スタッフから「こういうのがもう1曲欲しい」という声があって作りました。アルバムのコンセプトは詩の世界観でつながっているんですけど、1曲ごとに狙いがあって、個で輝く楽曲が多いと思います。

Strip(MUSIC VIDEO Full ver.)/ w-inds.

──今作では、日本語の歌詞へのこだわりもあったんですか?

 もちろん! 日本の方々や僕らを応援してくれている人たちに少しでも元気になってもらうために、メッセージは伝わりやすいほうがいいと思ったんです。それに、日本語ってニュアンスがすごく細かいじゃないですか。英語はジェスチャーも込みの言語だから表現が大雑把になっちゃうけど、日本語だと言葉だけで繊細に伝えることができる。自分の心を伝えるには、日本語が一番適しているかなって。

橘慶太
橘慶太

──既存の作品よりもメッセージ性が強いですよね。生のふたりに近づいた感じがするというか。

千葉 確かに。

 今まではパフォーマンスや詩の世界観まで含めて、“最先端のものをいかにw-inds.らしくエンタテインメントとして昇華できるか”ということに重点を置いてアルバムや曲を作っていたんですけど、コロナもあり、暗くなった世界に直面して「光となるものを届けたい」という気持ちが強くて。『20XX “We are”』は、初めて「自分たちのメッセージを発信したい」と思えた作品なんです。エンタテインメントとして作り上げたものというより、w-inds.として僕と涼平君の人間性が出ているもの。歌詞を書いていて、「こんなに言いたいことあったんだ」って自分で驚きましたもん(笑)。

千葉 以前は「(歌詞で言いたいことは)ない」って、言ってたもんね。

 そう。だから、作り上げるほうを選んでいたような気がします。自分の言いたいことがあるヒップホップやロックのアーティストが、ずっとうらやましかったんです。不満を口にする美学がない僕には、歌詞にしてまで言いたいことってないなって。『20XX “We are”』の曲を作りながら、「こんなに伝えたいことあったんだ」って自分の心の中を改めて知ることができましたね。

Little(Lyric Video)/ w-inds.

──千葉さんからすると、急に生感のある歌詞を書き始めた橘さんはどう映っていましたか?

千葉涼平
千葉涼平

千葉 ずっと「言いたいことはない」って言ってたので、「そういう人なんだな」と思っていたんですけど、実はめちゃめちゃあるじゃんって(笑)。

 悩んでる素振りすらなかったもんね(笑)。歌詞がポンポンでき上がるので、自分でも本当にびっくりしました。

──「自分たちのメッセージを発信したい」と思ったのは、全面的にコロナの影響なんでしょうか?

 (緒方)龍一君の脱退も、もちろん関係しています。メンバーがひとり抜けるというのは、本当に苦しかったので。僕たちは応援してくれているファンの人たちのおかげで、その苦しみから抜け出せたんです。だから、逆境を乗り越えた先で見えた景色を僕らが伝えることによって、救われる人がいてくれたらうれしいなって。『20XX “We are”』には、ふたりになったから生まれてきた言葉がたくさん入っていると思います。コロナがあり、メンバーの脱退があったからこそ、できたアルバムなんです。

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