『アトロク』初回放送後に宇多丸がもらす。「毎日が学園祭」は地獄……!?

2020.1.30
『アトロク』鼎談

文=斎藤 岬 撮影=鈴木 渉


『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』(通称『タマフル』)が2018年3月末に11年の歴史に幕を下ろし、同年4月2日からすぐに始まったのがTBSラジオ平日18~21時の帯番組『アフター6ジャンクション』(通称『アトロク』)だ。
あと少しで3年目を迎え、おもしろさとカルチャー紹介の深度により一層磨きをかけている感もある同番組。ラジオとウェブというメディアは違えど、ローンチ直後の『QJWeb』も見習いたいところばかり! ということで、メインパーソナリティの宇多丸さん、放送作家の古川耕さん、橋本吉史プロデューサーの3人に、『アトロク』初回放送終了直後に話してもらった当時の記事をお届けします。

※本記事は、2018年4月24日に発売された『クイック・ジャパン』vol.137掲載のインタビューを転載したものです。


宇多丸×古川耕(構成作家)×橋本吉史(番組プロデューサー)「放送初日反省会」

これが毎日は天国か地獄か

宇多丸 しかしこれ、身が持たねぇな。

古川 これはやばいっすね。

橋本 今日はちょっとね、祭りっぽかったな。

宇多丸 でも、初回が熊崎くんでよかった。ただ、明日からのアナウンサーの方々とはどうなるのか、そこは今週最大の不安ですよ。こればっかりはなんの確約もできない。

橋本 まあでも、大丈夫ですよ。僕は勝算があってブッキングしてますから。

宇多丸 制作の古川(こがわ)さんがしまおさん(編註:マンガ家のしまおまほ。『タマフル』時代にレギュラー出演し、今回は「ザ・コンサルタント」の火曜日担当)と仲良しなんだけど、しまおさんからリングノートを渡されて「これでアナウンサー同士で交換日記をやれ」って言われたんだって。いいこと考えるな~。

橋本 今日もあとで熊崎に書かせますよ。部活っぽい感じも出ていいっすよね。

宇多丸 初回、ライブもガッツリだったね。SKY‐HIが、「B‐BOYイズム(編註:RHYMESTERの楽曲)」をサンプリングしてくれて。ほんとにかましてくれました。

橋本 こけら落としとして、ちゃんと仕込んでくれてた。

古川 最高でしたね。ただ、これから毎日やってくなかでは、もっと緩いというか、ちょっと息抜きできるところも作らないと。初回、ちょっとおもしろすぎたかもしれないな、と思いました。

橋本 リスナー側も、受け取るカロリーが高すぎると大変ですからね。“面白すぎなさ”も大事かもしれない。

宇多丸 今日は「カルチャー最新レポート」で、俺が余計な振りをしちゃったせいでトーハクの松嶋さん(編註:東京国立博物館学芸員・松嶋雅人氏。『タマフル』にもたびたび登場)の時間がなくなってしまい……。

橋本 もともと時間が押してたし、押したらどうするかっていう想定もあったから、大丈夫ですよ。

宇多丸 いや、やってしまいましたよ。思い出して今……(うなだれる)。

橋本 今日は本当の初回だからオープニングトークが膨らむのは当然ですよ。今週は、どういう番組でどういう人がしゃべってるかが分かるのが一番大事ですから。

宇多丸 そうですかね。もうちょっとうまく……。10年経ったって失敗するときは失敗するんだけど。

古川 初回にしては、けっこう反省点は少ないほうじゃないですかね?

橋本 実際に生放送をやらないとわからない部分ってありますからね。でも俺、このメンバーが揃っただけで「これが毎日か~、最高だな」って思ってますけどね。

宇多丸 毎日が学園祭みたいな?

橋本 『タマフル』から『アフター6ジャンクション』に移行するのって、週1の楽しみだったものが日常になるってことなのかもしれない。あれを日常にしていくにはどうしたらいいのか考えないといけないんですよね。本当に「毎日が学園祭」は難しいだろうから。

宇多丸 毎日になったら地獄ですよ。

古川 『うる星やつら』の映画『ビューティフル・ドリーマー』になっちゃう。こっちがやりたいことと、リスナーが受け取りたいテンションをどこかで折り合いをつけていく作業が必要なんだろうね。最初の1~2週間くらいは、異常なテンションであることは間違いない。それが落ち着いてきたときに、情報量とか、聴き疲れしないかどうかとか、冷静にジャッジしていくことになるのかな。

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