不思議な注射があるんですよ（小峠）

──7月17、18日に2年ぶりの単独ライブがありますね。やはり毎年ネタはやりつづけていきたい？

小峠　僕らの場合は、事務所（SMA）がいつでも出られる大きな劇場を持っているわけではないので、単独ライブをやっていかなきゃネタをする場所がないんですよね。でも、芸風もあって単独ライブは喉が持たない。

西村　一昨年なんて、1日目で声が出なくなったんです。やべーって思って病院行ったら、待合室でばったり小峠と会いました（笑）。

──偶然同じ病院に？（笑）

西村　偶然です。なんの相談もしないで行ったらバッティングしました。

小峠　不思議な注射があるんですよ。喉に打つだけで声が出る。

────不思議な注射って聞くと怖いですね（笑）。

小峠　いや、怪しいヤツじゃないですよ。アーティストの人とかがやってるちゃんとしたヤツです。でもそんな状態なんでいつまでやれるかはわかんないですけど。

──単独ライブでVR生配信をするそうですが、どういうきっかけでやることに？

西村　きっかけは、コロナ禍で観に来れない人もいるのでオンラインで配信しようと。それでVRもできるってことで、じゃあやってみようって。

ずっと小峠の頭頂部を観てても問題ない（西村）

──どんな感じに視えるんですか？　ちょっと想像がつきません。

（同席していた）高木ディレクター（以下、高木D）ここらへんは僕が説明させてもらいますね。VRって言うとやっぱりAVを想像するじゃないですか？だいたいあんな感じです。

──いや、よくわかんないです（笑）。

高木D　視覚としては、客席にいるのと同じです。舞台をすべて見渡せますし、舞台の端と端に立っているおふたりも同時に視界に入れることができます。よそ見して横の壁とか天井とかを見ることもできますし、本当にライブ会場にいるのと変わりません。

西村　僕もサンプルを確認しましたが、どこでも観れますよ。ネタ中にずっと小峠の頭頂部を観てても問題ない。

小峠　それは問題あんだよ！

──VR専用の機械とかは必要なんですか？　不具合でライブ中に止まっちゃったりとか心配しちゃうんですけど……。

高木D　なしでもスマートフォンで観られますよ。不具合で止まることもないです。ないですけど、どうしても心配っていう方は、2Dの通常映像に切り替えられるので安心してください。いや、止まることはないですけどね（笑）。一番真ん中の一番いい席にカメラを設置するので、僕らVR製作陣としては生で観るよりよいものにしたいですね。このシステムはミュージシャンのライブなんかでも取り入れてるんですよ。バイきんぐ単独ライブでは初の試みです。

西村　配信チケットを買っていただいて、ぜひご覧ください（笑）。

──VRならではのコントもするんですか？

小峠　いや、それはないっすね。いつもどおりコントをするだけです。

「バイきんぐ」
小峠英二（ことうげ・えいじ／1976年6月6日生まれ、福岡県出身）と西村瑞樹（にしむら・みずき／1977年4月23日生まれ、広島県出身）によるコンビ。自動車免許の合宿で出会い、大阪NSC（吉本総合芸能学院）で再会し、コンビを結成。『キングオブコント2012』グランプリ。

関連記事

キングオブコント優勝9年目のバイきんぐの心境「犯罪でもしない限り急激に出られなくなることはないかな」

優勝から9年、バイきんぐほど『キングオブコント』で人生を変えた芸人はいないだろう。メディアで活躍しつづけるバイきんぐに、現在、当時のキングオブコントについて聞いてみた。しかし、一番テンションを上げて話していたのは、嵐の相葉雅紀とのツーリングのことや、花見論だった。【関連】「松本さんとのコントは、本当..

MORE