大事なのは「トライアンドエラー」精神!サンシャイン池崎&あばれる君から学ぶ、<臆さない勇気>と<萎縮しないコツ>

2021.3.22
ドキュメンタル

文・編集=佐々木 笑


同じ事務所の先輩後輩でもあり、どこか同じ匂いがする……いわゆる「パワー型」の芸人、サンシャイン池崎とあばれる君。

そんなふたりが、ついに『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』シーズン9(配信中)に初登場。圧倒的な手数と精神力で、ほかの出演者を困惑させた。

今回の取材では、ふたりに共通する「臆さない芸人魂」そして『ドキュメンタル』シーズン9について話を聞いた。

ドキュメンタル
『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』シーズン9

過去の苦い経験が、プレッシャーや緊張に打ち勝つ糧となった

あばれる君
あばれる君(あばれるくん)。1986年9月25日生まれ

──おふたりは先輩にも臆さず挑んでいるように感じましたが、実際は緊張されていましたか?

あばれる君 してたに決まってるじゃないですか!(笑) まず僕は、この「まわりに臆さない芸人」っていうテーマに選んでいただいて光栄ですね。今まで臆してばっかりだったんで、『ドキュメンタル』シーズン9では、腹を括って挑んだんです。

──一線を越えた感じでしょうか。

あばれる君 はい。今まで培ったものがすべて試される場所だと思って、芸歴11年の集大成のつもりで挑みました。もちろん通過点だとも思っているんですけど、とりあえずここで決算というか、名を上げるチャンスだと思って。

サンシャイン池崎(以下、池崎) 僕も緊張してましたね。というより、プレッシャー? コアなお笑いファンが観てるし、今あばれるも言った「芸人が自分の全部をぶつけて来る場所」だから、期待している人も多いし、あばれるとか僕みたいなパワー型は、より試されそうな気がしました。

あばれる君 池崎さんも、けっこうエンジンかかってんなって。

池崎 そうだね。めちゃくちゃエンジンかけたつもりだったんだけど、たまにエンストするっていうか……かかりきらない、かけづらい空間なんですよね。独特の重い空気感。

──いち視聴者からすると「先輩に臆さず挑めるのがすごい」と思いがちですが、後輩への対応面で難しかったところはありますか? 今回で言うと、霜降り明星さんが後輩に当たりますね。

あばれる君 霜降り明星に関しては、何にも怯まないでしょう。粗品くん、何回か僕に「お前」って言ってるんですよ。僕のほうがちょっと先輩なんですけど(笑)。でも、僕も言われたのをオンエア観るまで気づかなかったし、そんなことを気にしてる場じゃないっていう。

池崎 先輩も後輩も関係ない感じはしたね。そこに気を遣っちゃうとよくない空間というか。

あばれる君 それが『ドキュメンタル』だと思っているんで。

──プレッシャーや緊張を感じながらも、萎縮しないコツがあれば教えてください。

あばれる君 「やらない後悔」を今までいっぱいしてきたんです。やり切れなかった日はすごく胸が苦しいし、引きずるんです。それを少しでもなくすように最善を尽くす。コツってほどでもないんですけど、意識していたことかな。

池崎 やれなかった日って本当にあとがツラいよね。あそこでアレやっとけばよかった!って思うのがイヤだし、それならやって怒られたほうがいいし。だから、僕もちょっと似てるけど、とにかくやるぞ!って気持ちを持つことですね、萎縮しないコツは。

あばれる君 自分が「このままじゃ後悔する!」って少しでも思っちゃうなら、やったほうがいいんです。僕は何回もそれを経験してきてるんで。

──おふたり共、今までの後悔があってこそ、今回のパフォーマンスが発揮できたところもあるんですね。

あばれる君 僕はそうです。“やらない後悔”をしたくないって気持ちが毎日積み重なって。この気持ちを味わわないために、最善を尽くすしかないと。過去の経験が活きましたね。

サンシャイン池崎
(右)サンシャイン池崎(さんしゃいん・いけざき)。1981年10月9日生まれ

──池崎さんは、事前コメントで「今までの好感度、全捨てでいい」と仰られていました。

池崎 捨てよう!と思ったわけではないんですけど、あのイカれた空間の中で、僕がおもしろいと思う行為で好感度が下がるんだったら、それはしょうがないって感じですね。本当はもっとやりたいこともありました。

あばれる君 ここだけの話ですけど、僕、陰毛の真ん中だけを剃ってダルメシアンみたいにして、「102匹目のワンちゃん」を忍ばせてたんです。誰にも見せることなく帰ったんですけど。

池崎 え? 見たかったなそれ(笑)。まあ、そういう行為で好感度が下がったとしても何も思わないですしね。

あばれる君 松本(人志)さんが笑ってくれるんだったら、それ以上はないですね。科挙みたいな感じでした。

ドキュメンタル 松本人志
『ドキュメンタル』シーズン9 場面写真

実は同じタイプでなはい。『鬼滅の刃』でいうと池崎は炭治郎、あばれる君は伊之助


この記事の画像(全22枚)


この記事が掲載されているカテゴリ

Written by

佐々木 笑

(ささき・えみ)1996年生まれ。宝島社ムック局編集部のち、フリーランスの編集者・ライター。笑と書いてエミ読みます。本名通りお笑い大好き人間に育ちました。『フワちゃん完全攻略本』『#麒麟川島のタグ大喜利』『KOUGU維新 公式本で、イザ参ラン!』(すべて宝島社)など。アイコンは川島さんに描いていただ..

CONTRIBUTOR

QJWeb今月の執筆陣

酔いどれ燻し銀コラムが話題

お笑い芸人

薄幸(納言)

「金借り」哲学を説くピン芸人

お笑い芸人

岡野陽一

“ラジオ変態”の女子高生

タレント・女優

奥森皐月

ドイツ公共テレビプロデューサー

翻訳・通訳・よろず物書き業

マライ・メントライン

毎日更新「きのうのテレビ」

テレビっ子ライター

てれびのスキマ

7ORDER/FLATLAND

アーティスト・モデル

森田美勇⼈

ケモノバカ一代

ライター・書評家

豊崎由美

VTuber記事を連載中

道民ライター

たまごまご

ホフディランのボーカルであり、カレーマニア

ミュージシャン

小宮山雄飛

俳優の魅力に迫る「告白的男優論」

ライター、ノベライザー、映画批評家

相田冬二

お笑い・音楽・ドラマの「感想」連載

ブロガー

かんそう

若手コント職人

お笑い芸人

加賀 翔(かが屋)

『キングオブコント2021』ファイナリスト

お笑い芸人

林田洋平(ザ・マミィ)

2023年に解散予定

"楽器を持たないパンクバンド"

セントチヒロ・チッチ(BiSH)

ドラマやバラエティでも活躍する“げんじぶ”メンバー

ボーカルダンスグループ

長野凌大(原因は自分にある。)

「お笑いクイズランド」連載中

お笑い芸人

仲嶺 巧(三日月マンハッタン)

“永遠に中学生”エビ中メンバー

アイドル

中山莉子(私立恵比寿中学)
ふっとう茶☆そそぐ子ちゃん(ランジャタイ国崎和也)
竹中夏海
でか美ちゃん
藤津亮太

QJWebはほぼ毎日更新
新着・人気記事をお知らせします。