テレ東『ピラメキーノ』幻の最終回が実現、レッドシアターズ感動の大合唱も

2020.7.8

文・写真=鈴木 梢


テレビ東京が毎週木曜深夜に放送するゲームバラエティ番組『勇者ああああ』による有料オンラインイベント『生勇者ああああ~無観客生配信って聞いたんで面白いけど地上波でボツにしてた企画、ちょっと試してもいいですかライブ~』が、7月1日(水)にMixalive TOKYO(ミクサライブ東京)から生配信された。

『ピラメキーノG』最終回が2011年に放送されなかった理由

この企画は、テレビ東京が6月27日(土)から9日間連続で開催した有料オンラインイベント『テレ東 無観客フェス 2020』のひとつ。
オープニングに登場した番組演出・プロデューサーの板川侑右によると、チケットの売上枚数は9イベント中3位を記録。ところが「佐久間(宣行)さんが、『どうせ俺が1位でしょ』みたいな感じで俺のところに来たのがイラついた」とこぼす場面も見られた(しかし実際は、佐久間の企画は2位)。

オープニングで今回の企画趣旨を説明する演出・プロデューサーの板川侑右(写真右奥)。

今回のメイン企画は「ピラメキーノ勝手に最終回2011」。2011年3月11日の夕方に放送予定だった『ピラメキーノG(ゴールド)』最終回は、東日本大震災により放送中止に。同番組がディレクターデビューである板川の心残りになっていた。その記憶と、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』から得た着想をかけ合わせて、“タイムスリップ企画”として2020年に実施されることになった。

はんにゃ、フルーツポンチが「ピラメキたいそう」を披露

番組MCのアルコ&ピース(平子祐希、酒井健太)をはじめ、準レギュラーのペンギンズ・ノブオ、ラブレターズ・溜口佑太朗の4名が2020年の視点で、2011年だと信じ込んでいる舞台上の芸人たちにツッコみつづける役として登場。 ラブレターズ・塚本直毅も現場にはいたものの、「ソーシャルディスタンスのルールを守ると、客席フロアはカメラ1台につき2名までしか映すことができない」という理由により、音声のみでの出演となった。

カメラを引いても映らない場所で音声のみの出演をする、ラブレターズ塚本。

自分たちのことを大ブレイク中の芸人だと信じて疑わない、はんにゃとフルーツポンチの2組が「ピラメキたいそう」の曲と共に登場して企画がスタート。「『ピラメキーノG』最終回を2011年に公開収録する」という設定でありつつも、歌詞や振り付けは当時の記憶だけを頼りにしているためかなり曖昧な状態に。

左からはんにゃ(川島ofレジェンド、金田哲)、フルーツポンチ(村上健志、亘健太郎)。振り付けがバラバラである。

その後のトークでは「入り時間ギリギリになっちゃってすみません、さっきまでCM撮ってたんで」「川島が最近初FRIDAYされちゃって」「俺ら第6世代って呼ばれてるけど、ライバルいないから。無双状態だから」と自分たちを人気絶頂の存在だと信じて疑わない様子。そんな2組が、どちらが今後のお笑い界をリードするか白黒はっきりさせる対決をすることとなる。

対決の方法はもちろんゲーム。2011年には存在しないNintendo SwitchのProコントローラーを見て川島が「今日はセガサターンで対決ですか?」と間違えたり、村上が「アルピーさん、これ終わったら赤外線で連絡先交換しましょう」と言ったりと、ところどころで2011年感を出してくる2組。

「もじぴったん」で対決。はんにゃ川島はなぜか毎回1単語しか作れず、なかなか枚数が増えない。

しかし肝心のゲーム対決が始まると口数は少なく特に山場も見せず、彼らと同期だというノブオからは「お世辞にも盛り上がってるとは言えない」と言われる始末。三番勝負のため「もじぴったん」以外にも「ぷよぷよ」「ボンバーマン」といった定番ゲームでの勝負があったものの、結局、最後までゲーム対決が盛り上がりを見せることはなかった。

GAG、永野、サシャナゴン、そして番組おなじみの著名人たちも登場

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鈴木 梢

(すずき・こずえ)1989年、千葉県市川市生まれ。出版社や編集プロダクション勤務を経て2019年からフリーランスに。主に日本のエンタメ/カルチャー分野の企画・執筆・編集を行う。もちもちしたものが好き。

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