『R-1グランプリ』ファイナリストインタビュー⑦吉住「優勝して“ピン芸人”を背負う」

2024.3.8
吉住

編集=QJWeb編集部


3月9日(土)夜6時30分から生放送される、史上最大の“ピン芸日本一決定戦”『明治プロビオヨーグルトR-1presents R-1グランプリ2024』。エントリー資格を変更し芸歴制限を撤廃した今大会では、過去最多の5457人がエントリー。決勝戦には9名が進出した。

決勝もいよいよ明日に迫り、ファイナリストのインタビューが到着。今回は吉住のインタビューを公開する。

二度と負けたくない

吉住

正直、めちゃくちゃホッとしたっていうのが一番大きかったです。ただ、今回で決勝は3回目ですし、言い方は悪いですけど、もう優勝しか意味がないと思っているので。そういう意味では“行かなきゃいけなかったしな”っていう受け止め方でした。

最初に思い浮かんだのは、街裏ぴんくさんと、ルシファー吉岡さんの顔でした。芸歴制限が撤廃されたって聞いて、まず“あのふたりが帰ってくる”って。ぴんくさんは今回初の決勝ですけど、そもそもこれまで行ってなかったのが変な話で。私はこのふたりを見てやってきましたし、大好きなピン芸の先輩たちなので、あのふたりと戦わなきゃいけなくなるなっていうのが一番大きかったかもしれないです。『R-1』はピン芸の日本一を決めると謳ってるので、芸歴制限が撤廃されたからこそ勝つことに意味があるというか。そういう意味では、テクニックだけじゃ勝たせてくれないあのおじさんたちを倒していかないといけない。人生観とか人間味が顔に出まくってるあの人たちを倒していかないといけない。そういう厳しい戦いになると思います。

先ほどのふたりもですけど、常連になってる人も、新しい強敵もいて。これ本当どうやって評価すんだよって思っています。自分が主催者だったら、集めたくなるようなメンツだから、大会自体はかなり盛り上がるだろうけど、出場者としてはまじで嫌な人たちだけが集まってる感じ。一番戦いたくない人たちだなって思うし、最下位の可能性もなくはないし。でも、圧倒的におもしろかったら優勝できるはずなので。もう嫌なんですよね、負けるの。

“こういうやついそう”だけど、絶対に出会いたくないような人間を描かせたら、誰にも負けないと思います。ピンのコントがすごく好きなので、その魅力が伝わればいいなと思うし、それで勝てたら超かっこいいでしょって。あとは、『R-1』のしんどさを一番感じている気がします。決勝6回目のルシファーさんもいますが、『R-1』の厳しさをわかってるからこそ、絶対に負けたくないし、絶対に獲りたいなって思います。

ひとりで空間を掌握しなきゃいけないっていうところ。ひとりで貪欲に笑いを欲してるし、笑いがないことに対する恐怖感も一番強いと思うし。でも、ひとりで爆笑を取ったら誰よりもかっこいいし。第三者が介入してこないぶん、自分だけの濃い世界を描けるから、意外とピンコントが一番描けるものが広いんじゃないかと思っています。そこを楽しんでもらいたいですね。

(お見送り芸人)しんいちさんの大暴れを観ていて、あれを反面教師にしなくてはいけないなと。あの人は自分の好感度を下げながら『R-1』を宣伝してるので、私は好感度を高めて『R-1』を宣伝していきたいなと思います。『R-1』のことも自分のことも宣伝して、ウィンウィンの関係に。あの人の場合は、ルーズウィンなので(笑)。

そうですね……【暗くて気の強い女】。ほかの人が考えたら“内に秘めたる炎”とか言われるんだろうけど、私はシンプルに【暗くて気の強い女】なんです。

絶対に優勝します。もう二度と負けたくない、もう二度と。もう寺田(寛明)さんとかサツマカワ(RPG)さんとかkento(fukaya)さんに会わなくていいようになりたい(笑)。優勝して、来年は準決勝の審査員をやれていたらいいなと思います。

【ピン芸人として譲れないもの】。ピン芸人として生きていくので、獲っておかないと。私、ピンって超かっこいいと思うんだけどな。なんかそれが伝わっていない気がして歯がゆくて。でも、『R-1』を獲ったらピン芸人を背負えるじゃないですか。自分のこれからの活動で証明していけるので。獲らないと胸を張ってピン芸人とは言えないし、自分の中でも認めてあげられないですね。

吉住

『明治プロビオヨーグルトR-1presents R-1グランプリ2024』
3月9日(土)夜6時30分~8時54分(カンテレ・フジテレビ系全国ネット)※生放送
MC:霜降り明星(せいや・粗品)、広瀬アリス
審査員:陣内智則、バカリズム、小籔千豊、野田クリスタル(マヂカルラブリー)、ハリウッドザコシショウ
ファイナリスト(決勝戦ネタ順):真輝志、ルシファー吉岡、街裏ぴんく、kento fukaya、寺田寛明、サツマカワRPG、吉住、トンツカタンお抹茶、どくさいスイッチ企画

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