アメリカJAMへのインタビュー「私たちの想いが通じた…」
日本とアメリカという離れた場所に住むアメリカJAMにとって、今年の出演が発表されるまでの間、時折メンバーからLAの話が出ることが希望の光だった。メンバーがインタビューでこんなふうに話してたよと英語に翻訳して、アメリカJAM内のグループチャットに共有すると、涙の絵文字と共に「私たちのことを覚えてくれていてうれしい」「次こそは絶対に会いたい」と、多くのメッセージが返ってきた。
アメリカJAMはこの1年どのように過ごしてきたのだろうか。フロリダ在住のKaylaさんは、昨年、JO1公式ツイートにも載っていた会場内の黒板に「JO1&JAM 4ever」というメッセージを書いた張本人だ。『KCON LA 2023』の会場で彼女に話を聞いた。
──JO1を知ったきっかけは?
Kayla 韓国の『PRODUCE 101』シリーズを視聴していたから、日本での新シリーズ開催を楽しみにしていたの。韓国のシリーズと違って事務所に所属していない練習生たちがひたむきに切磋琢磨する姿に、初回の放送から夢中になった。やっぱりRENはエースだなと惹かれて応援するようになったし、ステージに立った経験はほとんどないはずなのに、かわいらしい笑顔で観客を虜にしたTAKUMIも当初から気になる練習生のひとりだった!
──『KCON 2022 LA』でJO1の出演がキャンセルされたとき、どんな気持ちだった?
Kayla 打ちのめされた気持ちで現実のこととは受け止められなかった……。アメリカの『KCON』には実はもうすでに過去6回も参加していたから、そろそろ『KCON』も卒業しようかなと思っていたときで。でもJO1の出演が発表されたから、JO1のためにまたフロリダからはるばる参加しようと思って楽しみにしてたの。悲しい気持ちはあったけど、誰よりも早く入場して黒板のスペースがあるうちに大きくJO1の名前を書いておいてよかった! まさか公式に届くなんて思っていなかったから、私たちの想いが通じたのがなによりうれしい。
──JO1の中で好きな曲は?
Kayla 「Shine A Light」を聴くと、なぜか泣けてくるの。でもキュートもクールも全部できて、最近は「NEWSmile」みたいに新しいジャンルにどんどん挑戦していく姿が彼らの魅力だよね。「Born To Be Wild」の冒頭のJUNKIパートには鳥肌が立った。早く生でパフォーマンスを観られるのが待ちきれない! これが私にとって唯一の機会だから。
──まわりにJAMはいる?
Kayla ルームメイトもJAMで一緒に応援してるよ。JAMではないけど、K-POPやJ-POP好きの友達が何人かいるので、こういったライブ会場でファン仲間と会えるのが楽しみ。地元のK-POPショップで早くJO1のグッズやCDも買えるようになるといいんだけど……。
──普段、JO1の活動はどのように追いかけている?
Kayla パフォーマンスはもちろんチェックするし、「Hi! JO1」などのYouTubeコンテンツも定期的にチェックしてる。英語字幕がつくまで何日か待たないといけないときもあるけど、彼らが何を話しているのかとにかく知りたくて。最近だと「JO1 IN KOREA」のシリーズを観たよ。PCバンやチムジルバンの動画すごくかわいかったよね!
トップバッターとして会場を沸かした11人
夜のライブの前には、コンベンション内で「First Time in LA」や「Meet&Greet」といったトークイベントに登壇し、メンバー全員が積極的に英語を使ってファンとコミュニケーションを取っていた。
本番のライブは、まさかのトップバッター。JO1に「YOLO-konde」という楽曲を提供したご縁のあるStray Kidsのバンチャンが会場を「Let’s KCON」のかけ声で盛り上げたあと、続々とステージに上がってくるJO1のメンバーたち。メンバー紹介の映像が流れている間、川西拓実が会場を煽るように腕を大きく回し、観客が声援で応えたところで新曲「RadioVision」のパフォーマンスから始まった。
現在開催中の『2023 JO1 2ND ARENA LIVE TOUR ‘BEYOND THE DARK’』の東京公演では披露されているものの、全世界向けへの発信という意味では今回が初パフォーマンス。今回はサプライズで韓国語での披露となった。
「RadioVision」はイントロからすぐに体を動かしたくなるようなビートが特徴で、ハリケーンの影響で雨模様だったLAの空も晴れにしてくれそうな開放感のあるサウンドだった。大舞台への緊張感をまったく感じさせない彼らの伸び伸びとしたパフォーマンスは、『KCON LA 2023』3日目のオープニングにぴったりだった。
川尻蓮は曲中ステージ横で待機しているときも常に観客のほうを向き、盛り上げることを忘れず、JO1のライブ番長ともいえる木全と大平祥生は曲中に自らかけ声や煽りを入れ、パフォーマンスの熱量を高めていた。白岩瑠姫は普段の王子様スマイルから一転、挑戦的な笑みを浮かべながらラップをこなす姿が印象的で、曲の中盤で鶴房汐恩がセンターに来るだけで、一気に甲子園常連校のような貫録を見せつけていた。
ギターサウンドが印象的なダンスブレイクを挟んで、與那城奨や河野純喜が「LA What’s up」と叫びながら全員で挨拶。ここでも日本語は一切使わず、メンバーが交代で3RD ALBUM『EQUINOX』やこのあとのスペシャルステージの告知を英語と韓国語で行った。
続いて披露された「Trigger」の冒頭では、豆原一成が銃の引き金からそのまま両手でLAポーズを作り、佐藤景瑚は着ていたパーカーを脱いでTシャツ1枚になるなど気合いじゅうぶん。金城が自分のパートでシャツをめくると会場から悲鳴が上がるなど、それぞれのパートで爪あとを残していた。
河野の魂のこもったハイトーンで一気にボルテージが最高潮になったところで、ラストのサビでは360度客席に囲まれたステージ構成を生かし、メンバー全員がそれぞれステージの端に散らばり観客を沸かせた。
SEVENTEENのカバーで会場中を魅了した圧巻のパフォーマンス
ライブ中盤、カラフルな衣装から真っ黒のクールな衣装に着替えて「Gen-Z POP Special」ステージに登場し、SEVENTEENの「손오공(Super)」を披露した。「Gen-Z POP Special」ステージとは、次世代アーティストがK-POPの代表曲をカバーする特別企画で、『KCON LA 2023』では1日目にNMIXX、2日目はKep1erがそれぞれ担当している。
その瞬間会場にいたひとりとして自信を持って言いたいのは、曲名が明かされた瞬間からフロアの沸き具合が違ったし、JO1のパフォーマンスが始まってからは観客の熱量は上がる一方だった。
オリジナル曲をみなが知っているということはそれだけ観客の目も厳しくなるし、アーティストにとってはハードルが高くなるということでもある。それでも、JO1はその高いハードルを本家へのリスペクトと入念な準備で飛び越えてきた。歌い出しの川尻が「JO1 right here」と宣戦布告してから、一度も息をすることを許さないほどの迫力のパフォーマンスの連続だったのを、今振り返っても鮮明に覚えている。
SEVENTEENは13人グループで、「Super」のオリジナルはバックダンサーありきで作られているもの。それをJO1メンバー11人のみで再現するために、メンバーが神輿の土台になり複数回のリフトをこなしていた。その立役者のひとりが與那城で、何回もメンバーを持ち上げたあとでも声量や運動量が衰えることはなかった。佐藤や大平が担当したBメロの「Say, say, say, say」からは、おそらくこの日初めてJO1のパフォーマンスを観たであろう観客からもかけ声が飛んだ。
曲中の細かいカノンの動きは1拍たりともズレがなく、まるでひとつの生命体のような一体感があり、ラストの川西のパートでは歌詞の「Ener Energy 한방에 아주 발사 파(一気に発射)」にふさわしく、今出せる最大限以上のエネルギーを波動のように出しきった11人が両手を上に掲げた瞬間、称賛ともいえる大きな歓声が贈られた。
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