タイの人気俳優・OffGun、TayNewによる『BELUCA』が日本に!代表ドラマ主題歌など13曲の披露に日本のファンも熱狂

2023.9.26
『BELUCA』

撮影=小沼 高

文=吉田可奈 編集=梅山織愛


タイの人気俳優であるOff(オフ)、Gun(ガン)、Tay(テイ)、New(ニュー)の4人が出演するファンミーティング『BELUCA』。その内容のよさが評判を呼び、日本での開催を待ち望んでいた人が多いこのイベントが、ついに豊洲PITにて実現。本稿では初日の9月15日の模様をレポートする。

イメージカラーをまとって登場

会場はメインステージのほかに、どこからでも彼らの表情がしっかりと見られるように両サイドに4つのビジョンを配置。開演時間になるとそのビジョンには疾走感あふれる映像が流れ、メンバーがアニメ化したキュートな姿が映し出されると客席から大きな歓声が上がり、この日を日本のファンがどれだけ楽しみにしていたかが伝わってくる。

その気持ちがあふれるかのように、それぞれ4人の名前を呼ぶファンの声も大きく響き渡ると、夕焼けの海の映像が映し出され、1曲目の『กฎของแรงดึงดูด(LAW OF ATTRACTION)』がスタート。それぞれ赤い衣装に身を包んだOff、黄色の衣装のGun、緑の衣装のTay、青い衣装を着たNewがそろい、客席に向かって手を左右に揺らすと、それに合わせるようにペンライトが揺れ、会場が美しく4色に染まっていく。

『BELUCA』
左からOff、Gun、Tay、New

途中、爽やかなNewとGunのラップも心地よく響き、OffとGun、TayとNewが愛おしそうに客席を見つめる姿に、彼らもこの日を待ってくれていたことを感じることができる。それぞれがうれしそうにアイコンタクトをして、横に揺れながら歌う姿はとてもピースフルで、ハートフルな瞬間だった。曲が終わると1曲目にもかかわらず銀テープが舞い上がり、すでに会場のテンションは最大値に。

それぞれが挨拶をすると、Tayは開演時間の直前まで豪雨だったことに触れ、「雨がすごく降っていたから、会いに来てくれるか心配だった」と話し、雨にあたってしまったファンに対し、Newは「体調に気をつけてくださいね」、Offは「とにかくシャワーを浴びてくださいね」と心配し、Gunは「今日の僕たちは4人ですが、とにかく楽しいことがいっぱいですからね」と期待を煽った。

そのあと、それぞれが日本語で自己紹介し、4人が目を合わせながら「よろしくおねがいします」と初々しい日本語で話すと、会場は拍手に包まれた。Newは日本に来た感想を聞かれると、「日本は第二の故郷のよう」と話し、Tayはおいしい鰻屋さんにNewと行ったことを話し、「OffとGunも連れていきたいと思います」と宣言。ふたりは喜びながら、Gunは「日本に戻ってこられてうれしいです。4人だとうれしいし、楽しいです」と笑顔で話した。

それぞれのイメージカラーを説明するなかで、TayがGunの黄色に対し、「黄色は本当に朗らかで温かくて、楽しむGunにピッタリ」とコメント。また、「もしパワーがなくなったらどうするの?」と聞くと、GunがTayに抱きつくシーンも(笑)。通訳が間に合わないくらい4人がわちゃわちゃとしゃべるMCは、まだ1曲しか歌っていないとは思えないほど大盛り上がりだった。

それぞれの魅力あふれたソロコーナー

つづいて、そのままそれぞれのソロコーナーへ。

会場中が赤いライトで包まれ、Offの「Fon Tok Mai」がスタート。マイクスタンドを力強く握りながら、目を閉じ、訴えかけるように歌うと、途中からはマイクを手に持ち替え、ファンサービスをしながらしっとりと歌い上げる。

『BELUCA』
「Fon Tok Mai」を歌うOff

つづくGunはピンクと黄色の光に包まれるなか、軽やかなステップを踏み、ドラマ『Fish Upon the Sky』のOST曲「Kon Baeb Nai」を歌い客席に笑顔で手を振ると、一気に会場中の黄色いペンライトが煌びやかに揺れた。

『BELUCA』
「Kon Baeb Nai」を歌うGun

TayはNont Tanontの名バラード「First Love」をしっとりと歌い上げ、勢いよく話すMCのときとは違う姿でギャップを魅せた。NewもKRISTの名曲「CALL ME」をパフォーマンス。歌詞の内容とリンクするように電話ボックスの映像をバックに、ゆるやかなビートに激しく乗るラップを歌いこなすと、青いペンライトが上下に振られ、一体感が生まれていた。そのあとステージの前方まで歩き客席に近づき、客席にマイクを向け「Together!」と誘うと、サビで大合唱となり、うれしそうに浮かべた笑顔が印象的だった。

『BELUCA』
「First Love」を歌うTay
『BELUCA』
「CALL ME」を歌うNew

OffがNewの振り付けをマネしながら出てくるとまたうれしそうに笑い、それぞれの曲について話すMCタイムへ。

Newは「ここにいるみんなと一緒に歌えるだろうと思って準備しました。歌えたでしょ?」とうれしそうに笑い、Tayは「『First Love』は初恋の歌です。メロディがとてもキレイで、この曲を聴くと、昔を思い出します。それに、宇多田ヒカルの『First Love』もすごく好きなんだよね」と話した。Gunは「あまり歌が上手じゃないので、これなら歌えるなと思って選びました(笑)」と愛らしい笑顔。Offは「“雨が降っている”という歌だったんだけど、今日雨が降ると知っていたから、みんなに聴かせたいと思って」と話し、笑いを誘った。

OffGun、TayNewではどよめきも

つづいて、OffとGunが、キッチンセットの中で「Hook」をパフォーマンス。ふたりが仲よくクッキングをしながら楽しそうに歌い、OffがGunの肩を組むと、客席から絶叫にも似た歓声が。そのままOffがGunのほっぺをつんつんとすると、Gunはキュートな笑顔を見せてくれた。ラストはふたりがシャンパングラスを合わせ乾杯し、そのまま客席に見えないようにキッチンにしゃがみ込む。その演出に会場中が歓声とざわつきにあふれると、Offが立ち上がると同時に「あははは!」と照れ隠しなのか大きな笑い声を聞かせ、Gunは「とってもかわいい歌」と言うと、Offが「僕たちにピッタリだと思います」と話し、Gunは彼らの新ドラマ『Cooking Crush』では料理がテーマだからこそのセットにしたことを話すと大きな拍手が鳴り響いた。

『BELUCA』
Off、Gun

一転、素敵な書斎が会場に登場すると、TayとNewが登場。ドラマ『My School President』のOST曲「Come closer」をふたりが大人な雰囲気たっぷりに歌い上げる。お互いをしっかりと見つめ合いながらゆったりと時間が過ぎる、美しい瞬間だった。Tayは「このイベントにマッチするだろうと思い、歌いました」と話し、ちょっと距離があったNewを引き寄せると会場がどよめくシーンも(笑)。

『BELUCA』
Tay、New

そのあとは4人がゲームコーナーで盛り上がり、TayとNewが負け、くじ引きで選んだ“ジャンプ”と“カッコいいポーズ”をするも、OffとGunも道連れにされ、結局4人でポーズをして大盛り上がり。

『BELUCA』

最後はセクシーな衣装で

つづいてのソロでは、それぞれがタイの伝統的な楽曲を、ダンサーを引き連れ、ゴージャスな衣装で披露。Tayは「Rak Khun Ying Kwa Kai」をステージを駆け回りながら楽しそうに歌うと花火が上がり、Newは、ビートの効いたサウンドが印象的な「Stand by Lor」を軽快なステップを踏みながら歌って盛り上げ、Offはリバーブのかかった歌声が印象的な「Ngai Ngong」を、こぶしを効かせながら歌い、キュートにダンス。ビジョンには、OffとGunのふたりが共同デザインした哺乳瓶型のペンライトを彷彿とさせる哺乳瓶とイルカが映し出され、大歓声。ダンサーと小競り合いをしたり、カッコよく踊ったりと、サービス精神たっぷりのパフォーマンスで会場を沸かせた。Gunの「Your Heart For My Number」では、黒のシースルーのインナーにジャケットを羽織り、よりセクシーに披露。ダンサーとともに楽しそうにパフォーマンスをする姿がとても印象的だった。

『BELUCA』
Tay
『BELUCA』
New
『BELUCA』
Off
『BELUCA』
Gun

4人が再登場すると、Offが「本当にありがとうございました。幸せだと思いますし、うれしいです」と話し、Gunは「『BELUCA』を日本で、4人でできてすごくうれしいです。ここに向けて稽古をがんばって、みんなに楽しんでもらえるといいなと思って来ました」、Tayは「すごく楽しかったです。歌の内容はわからないかもしれないけど、ハートの壁が崩れたんじゃないかなと思っています」、Newは「みんなに会えてうれしかったです!」と話し、ライブも終盤へ。

4人でTayとNewの代表作となった『Dark Blue Kiss』のOST曲「Mai Mee Ni yam」と「Mai Ruk Mai Log」のリミックスを歌い、4人が充実感に満ちた表情でじゃれ合っている姿が愛らしい。つづいてタイドラマを世界中に知らしめた『2gether』のOST曲『Kan Goo(Last Hook Japan ver.)』のインストが流れると、会場中が盛り上がり、大合唱。さらにはラストのフレーズを日本語で披露すると大きな歓声が上がり、特効で銀テープが舞い上がると、最高に盛り上がったまま、幕を閉じた。

終始、うれしそうに、楽しそうにパフォーマンスをしていた4人。観ている人たちを楽しませるサービス精神をしっかりと持った彼らの“BELUCA”は、この先もずっとつづいていくことだろう。次の日本での公演も楽しみにしたい。

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吉田可奈

(よしだ・かな)エンタメ系フリーライター。著作『シングルマザー、家を買う』『うちの子、へん?』(共に扶桑社)が発売中。音楽、映画、声優、舞台、アイドル、オタク事が得意。現在は『InRed』、『steady.』(共に宝島社)、『NYLON JAPAN』(CAELUM)、『ダ・ヴィンチ』(KADOKAW..

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