Aile The Shotaの「Yumeiro」で誘われる心地よさについて
2022年1月に、「AURORA TOKIO」でSKY-HI率いるBMSGからソロデビューしたAile The Shota。デビューから1年、「AURORA TOKIO」のプロデューサー、Shin Sakiuraを再び迎え、新曲「Yumeiro」が2023年1月5日に発売された。
今回は、邦ロックを中心にいろんな音楽情報をお伝えする音楽ブログ『ロッキン・ライフ』の中の人が、「Yumeiro」で誘われる心地よさについて紹介する。
※この記事はブログ『ロッキン・ライフ』に掲載された「Aile The Shotaの「Yumeiro」で誘われる心地よさについて」のテキストを再編集し転載したものです。
Aile The Shotaの「Yumeiro」が持つ不思議な手触り
普通、楽曲の特徴って、ひとつの言葉で表現できると思う。例えば、疾走感があってノリが良い曲であれば、“アッパー“とか。切なさが際立っていて、胸を揺さぶるような感じの楽曲であれば、“エモい”とか(ジャンルにおける“エモ“ではなく、いわゆる若者の言葉における“エモい”での用途)。
使う言葉は何でもいいけれど、その楽曲の最初に見えてくる特徴とか印象って、わりとひとつのワードで表現できるように思うわけだ。
でも、個人的に「Yumeiro」ってひとつのワードで表現しにくい歌だなあーと思うのだ。それだけ楽曲が絶妙なバランス感で構築されているように思うのだ。
自分はイントロを聴いたとき、スマートでしっとりとした感じを覚えた。なので“チル”っぽい歌なのかなーと思いながら聴いていたのだった。というよりも、「Yumeiro」って確かにチルっぽいエッセンスはある。夜の車でのドライブとかにも合いそうな歌なんじゃないかなーと思ったりした。
でも、単にチルっぽいかといえば、そうでもないのだ。
「Yumeiro」ってリズムの切れ味も絶妙で、聴いていると踊りだしたくなるような心地も覚えるのだ。この楽曲には明確にダンサンブルな色合いもあって、サビのリズムフックを聴いていると、間違いなくノリノリになってしまうのである。
そう。
「Yumeiro」はチルっぽいしっとり感もあるんだけど、一方でダンスナンバーとしてのキレも感じさせてくれるのである。だから、じっくりと耳を澄ますような聴き方もできるし、踊りながら聴くこともできる。そんな不思議な魅力を感じさせてくれるのである。
これってAile The Shotaだからこその魅力なのかなーと思うし、おしゃれな楽曲の中に明確なスリリング感を忍ばせる歌声に惹かれてしまう自分がいる。歌詞でいうところの、“唯一無二を彩る”ってまさしくこの歌のことやん……なんてことを思いながら、「Yumeiro」の音楽世界に誘われる自分がいるのだ。
朗らかになる歌と言葉と音符
あと、自分がこの歌で好きなのは、優しい気持ちになれるところ。サウンドのバランス感も、歌声の色合いも、歌詞も全てが“優しさ”に包まれているのだ。
だから、「Yumeiro」を聴けば聴くほど、優しい感性に包まれていき、不思議と朗らかな気分になっていくのだ。
仮にポジティブな歌詞であったとしても、歌う人が異なれば、きっと言葉の輝きが異なっていたと思う。優しくて透明感のあるAile The Shotaの歌声だからこそ、どこまでも「Yumeiro」が優しい響きを解き放ったのかなーなんてことを思う。それこそ、LOVEとMUSICで繋いだ世界が「Yumeiro」という楽曲の中で誕生していることを実感する。
有言実行…と言えば変な感じに聴こえるかもしれないが、「Yumeiro」の歌詞で紡がれている想いが、そのまま「Yumeiro」を聴くことで体現されていることを感じる。
まとめに替えて
そんなわけで、Aile The Shotaの「Yumeiro」がお気に入りの曲になっている自分。この歌を聴くことで、2023年を少し風通しよく過ごせているような、そんな心地。
ぜひ、色んな方に、この歌を聴くことで描くことができる“夢色”を体感してほしいなーなんてことを思うのである。