2022年で歌手活動を一時休止する氷川きよし。その最後の舞台が、23年連続出場となる大晦日の『NHK紅白歌合戦』だ。“演歌界のプリンス”から、近年では“Kiina”として「ありのままに生きる」というメッセージを発信しつづけてきた氷川は、「氷川きよし~新たなるステージへ~」と名づけられた『紅白』でどんなパフォーマンスを見せるのか──。
12月13日・14日に東京国際フォーラムで行われた活動休止前のラストコンサート『氷川きよしスペシャルコンサート2022 ~きよしこの夜 Vol.22~』での発言を踏まえつつ、氷川の活動休止に対する複雑な想いに迫る。
「自分が何者かわからないまま、“氷川きよし”を大きくしてきた」
ある意味、『NHK紅白歌合戦』以上の大舞台かもしれない。12月13日・14日、東京国際フォーラム ホールAで『氷川きよしスペシャルコンサート2022 ~きよしこの夜 Vol.22~』が開催された。氷川きよしことKiinaは、2022年末をもって活動休止する。自身のファンが集まる場としては、この公演が活動休止前ラスト。つまり、ファンとのお別れの場になるのだ。
筆者が参加したのは、休止前ラスト中のラストにあたる14日の夜公演だ。開演時間を迎えると、歴代MVなどを再編集した映像が流れた。そして、白と青のパンツスタイルに身を包んだKiinaが登場。“演歌界のプリンス”というかつての異名にふさわしい爽やかな出で立ちで、「箱根八里の半次郎」「大井追っかけ音次郎」「きよしのズンドコ節」「星空の秋子」と初期の4曲を披露した。
感染対策のため声援NGの公演だったが、観客は「き・よ・し!」と声を上げる代わりに精いっぱいの手拍子を送り、ペンライトを振る。この温かな雰囲気のコンサートも今日でいったん見納めか……と、ふとしんみりしたりして。
これで最後ということで、MCも思い出話が多め。けっしてお涙ちょうだいな雰囲気ではないものの、司会を務めるタレント・西寄ひがしとの息の合ったかけ合いも22年間という歳月の長さを感じさせて、なんだか目頭が熱くなる。出会ったころに比べてすっかり薄毛になってしまったことを西寄ひがしが嘆くと、Kiinaは「素敵ですよ、V字で」とニッコリ。そして、ふたりで「サインはV!」。このコンビの明るくバカバカしいやりとりを次はいつ見ることができるのだろう?
活動休止後の生活についての話題になるると、Kiinaは「大切な時間を作りたい。素朴な、温かい時間を過ごしたい。自分が何者かわからないまま、“氷川きよし”を大きくしてきたから」とコメント。「“氷川きよし”は人生最大の作品です」と語った。
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