韓国で弱小事務所から大躍進!日本進出も果たしたK-POPグループ・STAYCの革命

2022.12.14

トップ画像=STAYC『POPPY』(通常盤/初回プレス)より
文=キクチカムサ 編集=菅原史稀


STAYC(ステイシー)というK-POPガールズグループの名前を聞いたことがあるだろうか。

2020年にHigh Up Entertainmentよりデビューした彼女たちは、同事務所に所属する唯一のグループでありながら、複数の音楽番組でタイトルを獲得。楽曲リリースと共に着実にファンを増やし、2022年11月には日本デビュー、約3000人のファンの前でデビューショーケースを開催した。

大型事務所所属のアイドルがチャートの中心を占めるK-POPシーンで、デビュー時から快進撃をつづけるSTAYCは「中小事務所の奇跡」と呼ばれるようになった。本稿では今、シーンに革命を起こしている彼女たちについて紹介したい。

STAYC
(すていしー)2020年11月12日に1stシングル『Star To A Young Culture』でデビュー。メンバーはスミン、シウン、アイサ、セウン、ユン、ジェイの6人。グループ名のSTAYCは「Star To A Young Culture」の頭文字を取ったもので、「若い文化をリードするスターになる」という意味が込められている。

TikTokとの相性抜群なキャッチーさ

STAYCを一躍有名にしたのが2ndシングル「ASAP」だ。メンバーのメイクからMVセット、エフェクトに至るまで、“カワイイ”が詰め込まれたかのようなビビッドでキッチュな世界観。腕を前後に突き出すような振り付けは「猫パンチダンス」と呼ばれ、TikTokを中心にバイラル化。親しみやすい動作といつの間にか脳内でリフレインが止まらなくなるシンセメロディにハマる人が続出した。


何を隠そう、彼女たちのプロデューサーを務めるのは、TWICEの大ヒットナンバーを生み出した作曲家チーム「Black Eyed Pilseung(ブラック・アイド・ピルスン)」。そのキャッチーさで一世を風靡したTWICEの「TT」や「LIKEY」を手がけた彼らがプロデュースにあたっているのだから、大衆の心を掴む能力に長けているのもうなずける。

高クオリティな楽曲+メンバーの個性

作曲家チームが手がけるグループのため、タイトル曲以外の楽曲クオリティにも定評がある。2ndミニアルバム『YOUNG-LUV.COM』のスタジオライブメドレーでは、1コーラスずつそれぞれの楽曲を「お試し」できる上、メンバーの個性あふれる声が堪能できる。

特筆すべきは、グループのメインボーカルであるメンバー・シウンの透明で柔らかなハイトーンと、ラップ担当メンバー・ジェイの深みのあるロートーンだ。この類まれなるふたつの声が楽曲に「STAYCらしさ」を吹き込んでいる。

バラエティコンテンツも必見!

メンバーの名前やパーソナリティに興味を持ち始めた方にぜひおすすめしたいのが、人気動画コンテンツ『아이돌등판(アイドル登板)』だ。

メンバーが自身の名前をSNSで検索し、出てきた情報にリアクションをするというこの企画。間違った情報に指摘を入れたり、ネット上にはないエピソードを披露したり、視聴しているうちにメンバーの名前や個性はもちろん、グループ内での関係性なども見えてくるのがおもしろい。

新しさ×懐かしさ×中毒性=STAYCらしさ

2022年11月に日本デビューシングルとしてリリースされた「POPPY」。

K-POPの王道であるスタイリッシュなEDMサウンドに、SNSでも使いたくなるようなマネしやすくインパクトのあるキラーフレーズ、そしてJ-POPらしさも感じるノスタルジックなメロディと、要素がてんこ盛りなのに違和感なくまとめ上げているあたり、さすがSTAYC。この曲もまた、頭の中で鳴りやまなくなる、中毒性が高い一曲に仕上がっている。

ライブパフォーマンスも最高!

最後に紹介するのがK-POPの一大イベント『KCON』での、ライブならではの臨場感が伝わるパフォーマンス映像だ。

シカゴ会場に集まったグローバルなファンは歓喜の表情を浮かべ、「STAYC girls, It’s going down」というSTAYCのシグネチャーサウンドは会場に熱狂を巻き起こしながら繰り返される。イントロで最高潮に達した盛り上がりをそのままに、人気楽曲「RUN2U」へ。これ以上なく高まる楽曲の導入部分、音源だけでなく、ライブまで最高なのがSTAYCなのだ。観客の一員となって「STAYC girls, It’s going down」と声を上げられる日が来るのを楽しみにしたい。

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