「結婚しても、芸人を続けたい」納言・幸の結婚観<酔いどれコラム#15>



芸人で食べられる楽しみを知って

それから話題になりつつあった、婚活アプリを駆使して彼氏を探した。

デートをした人は2人。
1人は、高学歴で高収入だったが、私が中卒だという事を知ると、「ブランディングを、、あ、ブランディングって意味分かる?」等、デート中、会話の節々に「〜って意味分かる?」という質問を挟み込む様になった。
デートの最後「ここクレジットカード使えるかな?、、あ、カードって意味分かる?」
と聞かれた瞬間、もうコイツには会わないと決めた。
馬鹿にしないでくれ。
100歩譲ってクレジットカードの意味を問うのはまだしも、カードの意味は4歳から知っている。

もう1人は、私と同じ様によくお酒も飲むし、頭が良い人だったけど会話も弾むし、居心地が悪くなかったから、数回デートした後、付き合う事になった。
もちろん嫌いだった訳じゃなかったけど、18歳の時の彼氏に比べたら情はなかった。
結婚したらバイトをせずに、芸人を続けられる、そんな気持ちが大きかった。
1年後の24歳頃に結婚出来たら〜なんて思っていた。

付き合い始めて3ヶ月程経った時、ふと冷静になって考えた。
これは、違うな!!これは、良くないぞ!!
絶対そんな気持ちで結婚なんて決めるのは違う。
当たり前だ。
気付くのが遅かった位だ。
まず相手に失礼だし、多分自分もしんどいだろう。
そこまで好きでも無い相手と、バイトしたくがない為に結婚て!

そんな風に思う様になったタイミングで今の相方、安部にコンビ組まないかと誘われ、納言結成とほぼ同時にその人と別れた。
将来どうなるのか不安しか無かったが、コンビを組んでから1年ちょい、思ったより早くテレビにも出られる様になって、自然とバイトも辞める事が出来た。

動機は違えど、少し前まで早く結婚したいと思っていたが、来年の1月で30歳になる私は今、全く焦りが無い。
なる様になれば良い。
いつか結婚出来たら良いや。
そんな風に思っている。
それは、芸人という仕事で食べられる楽しみを知ったからだと思う。
だから、ある意味今でも結婚しても、芸人を続けたいという意志は変わらない。
相手がお金持ちだとしても、そうじゃなくても。

連載納言・薄幸の酔いどれコラムは、毎月1回の更新予定です。


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薄幸(納言)

(すすき・みゆき)お笑い芸人。1993年生まれ、千葉県出身。安部紀克との男女コンビ「納言」のメンバー。「三茶の女は返事が小せえな」「渋谷はもうバイオハザードみてえな街だな」など“街ディス”ネタが人気のコンビ。バラエティでは薄幸のヘビースモーカーっぷりや大酒飲みのやさぐれキャラクターにも注目が集まって..

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