「結婚しても、芸人を続けたい」納言・幸の結婚観<酔いどれコラム#15>

2022.8.29

8月23日放送の『ロンドンハーツ』(テレビ朝日)の密会デートドッキリでお茶の間にキュンキュンを届けた納言・薄幸。

幸さんの結婚観は、さまざまな恋愛を経て変化しているようです。


バイトせずに芸人を続けるためには……

プロフィール帳ってご存知?
可愛いキャラクターが印刷されていて、名前、生年月日から、将来の夢だとか、好きな食べ物や好きな人が居るかとか、根掘り葉掘り聞いてくる、おせっかい過ぎる問診票の事。
このプロフィール帳、私が小学生〜中学生の時に女子達の間で大流行した。
新しい友達と話すきっかけになったり、その子の知らない一面を知れたり、おせっかいだけど、素敵な存在だった。
私も流行りにのって、プロフィール帳を持っていた。

そのプロフィール帳の中に“何歳で結婚すると思う?”という質問事項があった。
不思議と大体の女子の回答が20代前半だった。
そんな中一人だけ“14歳”という、超絶ヤンチャ回答をしていた子が居た。
その子にプロフィール帳を書いて貰った年齢が12歳だったから、2年後に結婚するつもりだ。
子供だった私ですら流石に“な、訳ねぇだろ!”と心の中でツッコんだから、しっかり記憶に残っている。
ちなみにその子の将来の夢は“ジャニーズと結婚する”だった。
どういった人生設計を描いているのか、非常に不可思議だ。

少し前、たまたまその子と連絡を取る機会があり、今どうしているのか聞いてみた。
同い年29才のその子。
ブライダルプランナーになっていて、めちゃくちゃ独身だった。
“一生結婚なんてしない。人の結婚を沢山見てるから、もう10回位結婚してる様なもんだ”
という理解出来そうで、ギリギリ理解出来ない報告をしてくれた。
人は誰しも歳を重ねるにつれ、自然と価値観は変化するものだという事を改めて感じた出来事だった。

子供の頃の私は、何歳で結婚すると思う?の質問に“22歳”と書いていた。
当時子役の端くれみたいな事をしていたので、15歳で爆発的な人気女優になり、20歳で年上の俳優なのかタレントなのかと付き合って、2年の交際期間を経て22歳に結婚する。
思い描いていたのは、そんな人生だ。

全くもって、やれやれだ。
なめんじゃないよ。
せせら笑い倒れちまうぜ。
ありとあらゆる悪口が出てくる程、お花畑過ぎる当時の私の人生設計。

15歳の時に爆発的な人気女優どころか、16歳の時に、演技の才能が皆無過ぎて、実質事務所をクビになった私。
そこから芸人になろうと養成所に入り、18歳の時には、彼氏が居た。
それはそれは大好きで、この人と結婚するものだと思っていた。
子供の頃の私は22歳で結婚が理想だったが、18歳の私は20歳でこの人と結婚するんだろうなと思っていた。
2歳、若返った。
芸人という仕事があるにもかかわらず、特に深い事も考える事なく、好きだからこの人と結婚したーい!というその一心だった。

はーあ、反吐が出るぜ。
甘っちょろいったらありゃしない。
甘っちょろ過ぎてアリが寄って来ちゃうよ。
結果20歳になる頃に、恐ろしい人数と浮気されている事が分かったり、金を持って行かれたりが重なり、別れる事になった。
改めてこう書くと、20歳の私、ちょっと不憫過ぎる。
さっきは、甘っちょろ過ぎてアリが寄って来ちゃうとか言ってごめんね。
虫コロリ、プレゼントしてあげるね。
そこからしばらくは彼氏が出来る事もなく、芸人として売れる事もなく、バイトとライブに明け暮れる日々が続いた。

23歳の時。
バイト、ライブ、バイト、ライブの日々に、おいおい!!何だこの生活!!!と、急に現状に嫌気がさしてしまった。
そこから考えた。
芸人は続けたい。バイトは辞めたい。
バイトせずに芸人?どうすれば良い?
そうだ!お金持ちと結婚して、バイトせずに芸人を続ければ良いんだ!
我ながらなんて名案なんだろう。
当時の私は“売れればバイトを辞められる。お笑いを頑張ろう”という発想が無かった。
とんだヘボ野郎芸人だ。
あの時の自分を、張り倒して引っ叩いて、また起き上がらせて、張り倒して引っ叩いてやりたい。

芸人で食べられる楽しみを知って

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薄幸(納言)

(すすき・みゆき)お笑い芸人。1993年生まれ、千葉県出身。安部紀克との男女コンビ「納言」のメンバー。「三茶の女は返事が小せえな」「渋谷はもうバイオハザードみてえな街だな」など“街ディス”ネタが人気のコンビ。バラエティでは薄幸のヘビースモーカーっぷりや大酒飲みのやさぐれキャラクターにも注目が集まって..

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