人気YouTuber“とうあ”のジェンダーレスな自己流ファッション。メイクもスカートも自由に楽しみたい

2022.5.29
とうあ

文=とうあ


登録者約50万のYouTuber「ウチら3姉妹」のメンバー、“とうあ”。性別にとらわれないアイデンティティやファッション、恋愛観、人生観などが多くの共感を呼び、個人でのSNS(TikTok/インスタグラム/YouTube)のフォロワーは約200万人。「おはようでやんす」の挨拶フレーズがバズり、「2020年インスタ流行語大賞」にランクインしたこともある。

「男女を区別するのは意味不明、あたしは人間ってくくりしかない」と、ジェンダーレスな考えのとうあは幼少期からファッション、メイクも自由に楽しんできたという。そんなとうあの考えが綴られたエッセイ集『生まれ変わっても自分でいたいって思うために生きてる』(KADOKAWA/2021年12月発売)の一部を特別に公開する。


派手すぎて目立ちすぎてもそれがウチの魅力!

とうあ

こういう服が着たい!ってイメージがいつも自分の中にある。すごく小さい頃から、服は基本、ずっと自分で選んできた。幼稚園くらいから、すでに。ウチのママがすっごい服好きでめっちゃ派手だから、その影響は間違いなくあると思う。特に女の子の服が好き、とか男の子の服はイヤ、って意識はなかったなー。ママも似合うか似合わないかを指摘するだけだったし。

最初の記憶は、倖田來未さんのライブ衣装をマネしたこと。小学校の頃はめっちゃ短いショーパンにハマってて、そればっか着てた気がする。服について学校でどうこう言われた記憶はないけど、卒業式にドット柄のショーパンをはいて行ったときは教室に入った瞬間、男子から「それはさすがにヤバいでしょ」って言われた。でも「またウチの魅力で目立っちゃった〜(笑)」って感じで素直に喜びました!

中1から中2にかけては……ちょっと頭がおかしい時期。スポンジ・ボブのTシャツにブロックチェックの白黒のパンツ、15cmの厚底靴、わけわかんないキャラクターのまっピンクのポーチ。アメリカのアニメにおるよね? こういうド派手なキャラクター、っていう格好。こんな服着てる人なんて、地元にひとりもいなくて目立ちまくったけど、昔から見られるのは快感なんで。

レディースのスカートをはくようになったのは、高2くらいかな。この頃から髪を伸ばし始めたから、男っぽい服が合わなくなったってこともデカい。ずっと自由だったけど、もっと自由になった!

型にハマるのは耐えられない

その日の気分によって着たいものって変わらん? あたしは変わるから、今日はかわいい、今日はかっこいいって感じで自由に楽しみたい。

あたしのテイストを表現するなら“とうあ”。かわいいもかっこいいもストリートも好きだけど、必ず自分らしさは出すようにしてるかな。ひとつの型にハマるのがほんと耐えられないんだもん! おもしろくないし、自分じゃなくなっちゃうから。

だからトレンドを意識したことは一切なし! 流行ってても自分に似合わないもの、好きじゃないものは着たくないってことをずっと貫いてきた。服選びは100パー、インスピレーション。中高生の頃は海外の『VOGUE(ヴォーグ)』とかのYouTubeやインスタグラムを見てたけど、それもトレンドを知るっていうよりは、「こういう組み合わせもアリなんや」とか、ファッションの知識を広げるためのツールって感覚。今でもそれは変わらないし、ファッション誌とかほとんど読んだことないかも。何かを参考にするとそれに寄っちゃうから、今はあえて意識的に見ないようにしてる。

だからと言って、いわゆる量産系って呼ばれるファッションがイヤだとも思わないの。ただ自分はしない、以上!っていうかそもそも量産系がメジャーなときは、あたしみたいな派手な格好が浮いてたけど、個性が大事って世の中になったら逆に量産系が弱者みたいになってるじゃない? そういう逆転パターンすごいよく見るけど、それぞれ自分が好きなもの着てたらいいじゃんって感じ。

100人に聞いて100人が好きって言うファッションなんてないんだし、それを気にして悩むより、好きなもの着てハッピー!ってなれたら一番幸せでしょ!


太い脚出したとこで誰にも迷惑かけてない

とうあ

体型コンプレックスがあって、おしゃれを楽しめないって悩んでる子にあたしは言いたい。「そんなの関係ないよ!」って。

あたしも生まれつき華奢じゃないし、肩幅広いし、二の腕とかめっちゃ筋肉質だし、足もムダにでかいし。ってかほんとこの体型で体力ないとか意味不明じゃない?(笑)ずっと陸上やってたせいで脚の筋肉落ちないとか、言い出したらキリない。

高1の頃かな、自分も脚の太さが気になって長ズボンで隠してた時期あった。でも太い脚出したとこで人に迷惑かけてなくない?って気づいたら、いろいろどうでもよくなっちゃった♥人にどうこう言われたり思われたりしても、好きを貫くほうが大事!って開き直ったの。結局ファッションを楽しめるかどうかって、気持ちの持ちようだなってほんと思う。

あたしは好きなものが自分に似合うようにするために、着ては違う、着ては違うを何百回も繰り返してきた。自分と似た骨格の人を探して、バランスよく見えるシルエットやメリハリのつけ方を参考にした。

ちなみに一番手軽に取り入れられる着やせアイテムは、ハイウエスト。人間ってウエストの少し上の位置が一番細いパーツだから、そこを絞るだけでめっちゃ細く見えます!

動画のコメントでもたまに「たくましいね」って嫌味を書かれるけど、逆にいいね押しちゃうよね。体型なんかで差別してくる人には今後関わってくつもりないんで、なんとでも言えば?って感じ。そういう態度をとってるからこそ、加工はしないでありのままの自分をさらすの。どんどんきれいにおしゃれになってく自分を見せられたら、あたしの勝ちでしょ!

メイクした顔が理想の自分すぎてすっぴんさらせなくなった時期あった

今でこそすっぴんさらしまくってるけど、じつはウチ、顔がコンプレックスだったの。って言ってもほんと短期間で、おもに中学のときかな。友達が家に遊びに来てたとき、なんでかは忘れたけど、ママから鼻がでかいって言われて。友達がおもしろがって学校で話したら、みんなから鼻のことイジられるようになりまして。別にいじめとかじゃなかったし傷ついてはなかったけど、みんなの反応で、「あ、あたしの鼻でかいんだ!」って。

それに気づいたら、海外のYouTubeとか見てても、みんな鼻小さいしかわいいな、あたしってブスなんだなって考えるようになったの。

だからメイクを本格的に始めたとき、人ってこんなにキレイになれるんだ!って驚いたんだよね。メイクするだけで理想の自分に近づけるし、コンプレックスもカバーできる。極めれば極めるほど自分の顔が好きになって、いろんな人に見せたいし、ずっとこの自分でいたいって思った。メイクした姿が理想すぎて、逆にすっぴんを見せるのがイヤになっちゃった。

でもYouTubeを始めて、自分の強みはなんだろう?って考えたときに浮かんだのがすっぴんだったの。自信はないけど、一番自分らしい姿だなって。ブスなところも、メイクで変わるところも、全部ひっくるめて自分のチャームポイントだと思えるようになった。

初めてすっぴんで動画を撮ったときはちょっと緊張したよ。でも「救われた」「元気になれた」ってコメントがたくさん届いて、自分のすっぴんで人に勇気を与えられるんだ!ってすっごいうれしかった。そういうコメントに自分も勇気をもらって、どんどんすっぴんを見せるようになったの。今は正直、メイクするのがめんどくさいほうが勝ってます、はい(笑)。

『生まれ変わっても自分でいたいって思うために生きてる』(とうあ/KADOKAWA)より

【関連】男女で区別する違和感。自由過ぎるYouTuber“とうあ”のアイデンティティ「しっくりくる言葉がない。人間ってくくりしかない」


この記事の画像(全4枚)




関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

QJWeb今月の執筆陣

酔いどれ燻し銀コラムが話題

お笑い芸人

薄幸(納言)

「金借り」哲学を説くピン芸人

お笑い芸人

岡野陽一

“ラジオ変態”の女子高生

タレント・女優

奥森皐月

ドイツ公共テレビプロデューサー

翻訳・通訳・よろず物書き業

マライ・メントライン

毎日更新「きのうのテレビ」

テレビっ子ライター

てれびのスキマ

7ORDER/FLATLAND

アーティスト・モデル

森⽥美勇⼈

ケモノバカ一代

ライター・書評家

豊崎由美

VTuber記事を連載中

道民ライター

たまごまご

ホフディランのボーカルであり、カレーマニア

ミュージシャン

小宮山雄飛

俳優の魅力に迫る「告白的男優論」

ライター、ノベライザー、映画批評家

相田冬二

お笑い・音楽・ドラマの「感想」連載

ブロガー

かんそう

若手コント職人

お笑い芸人

加賀 翔(かが屋)

『キングオブコント2021』ファイナリスト

お笑い芸人

林田洋平(ザ・マミィ)

2023年に解散予定

"楽器を持たないパンクバンド"

セントチヒロ・チッチ(BiSH)

ドラマやバラエティでも活躍する“げんじぶ”メンバー

ボーカルダンスグループ

長野凌大(原因は自分にある。)

「お笑いクイズランド」連載中

お笑い芸人

仲嶺 巧(三日月マンハッタン)

“永遠に中学生”エビ中メンバー

アイドル

中山莉子(私立恵比寿中学)
ふっとう茶☆そそぐ子ちゃん(ランジャタイ国崎和也)
竹中夏海
でか美ちゃん
藤津亮太