『R-1グランプリ2022』変更点とファイナリストを総ざらい

2022.3.5
R-1グランプリ2022

3月6日、いよいよ『R-1グランプリ2022』の決勝戦が行われる。もちろん勝敗の行方も気になるが、もうひとつ気になるのはその番組構成だろう。昨年はリニューアル初回ということで大きな変化があった。

出場資格に芸歴制限が設けられて、出場者が若返った。同時に審査員も一新され、前年王者の野田クリスタルなどを起用し、若返った。司会には霜降り明星、暫定ボックスのレポーターには『R-1』決勝常連で『M-1』でブレイクしたおいでやす小田を配す盤石な布陣。番組テーマ曲にはCreepy Nutsの「バレる!」を採用し、それを多用した。チーフプロデューサーやチーフディレクターも変わり、新しい風を吹かそうと苦心した様子が窺えた。

しかし、詰め込み過ぎたためか、序盤から巻きがかかる展開。ハリウッドザコシショウや友近、野田クリスタル、麒麟・川島明といった、コメントを聞いてみたい審査員たちにほとんど振る時間がないまま終わってしまった。

こうした大型賞レース番組は、ネタのおもしろさはもちろんだが、審査員がどのような評価をするかが重要。過去の歴史を見ても、審査員コメントやそれへの返答が“物語”を作ってきた。その物語が大会の“熱”となっていただけに、どこか消化不良のような感覚があった。


『R-1グランプリ2022』の変更点と注目ポイント

今年は、昨年の反省を踏まえてなのだろうか、ファイナリストの人数が10名から8名(敗者復活枠を含む)に減らされた。出場者にとっては、枠が減ってしまうのは痛手といえる。しかし大会の盛り上がりがブレイクのきっかけにつながっていくだけに、致し方ないだろう。

ファイナリストだけではなく、審査員も7名から5名に減った。前回特にコメントが注目されていたザコシショウは残留。野田クリスタル、陣内智則も残り、新たにバカリズムと小籔千豊が加わった。非常にバランスが取れており、かつ、実績も申し分ないメンバーだといえる。特に、バカリズムの加入は大きいのではないだろうか。

昨年の『THE W』では、たとえ敗れても、友近に票を入れてもらった芸人は表情に喜びが感じられた。多くの女芸人にとって友近は「認められたらうれしい」存在だと思うが、ピン芸人にとってのバカリズムもそういった存在だと思う。

ファイナリストは、非常にバランスが取れた7名が残ったというのが第一印象だ。よしもとは大阪と東京でそれぞれ1名、それ以外の5名は全員別々の事務所(グレープカンパニー、人力舎、ケイダッシュステージ、マセキ芸能社、ワタナベエンターテインメント)に所属している。

2年連続で決勝に残ったのがkento fukaya、吉住、ZAZY、寺田寛明の4名。初進出がお見送り芸人しんいち、サツマカワRPG、渡部おにぎりの3名と、ほぼ半々。コンビ芸人は金の国・渡部おにぎりのみで、ほかはピン芸人。

それぞれが決勝でどんなネタをするかはわからないが、得意とするスタイルは、フリップ芸がkento fukaya、ZAZY、寺田寛明の3名。ひとりコントは吉住、渡部おにぎりの2名。ギャグのサツマカワRPG。歌ネタはお見送り芸人しんいちといったところか。同じフリップ芸や、ひとりコントでも、それぞれ芸風や方向性はバラバラ。多種多様なネタを観ることができそうだ。

敗者復活戦には、前回3位のかが屋・賀屋壮也、5位の森本サイダー、ファイナリストのサツマカワRPGとトリオ(怪奇Yes!どんぐりRPG)を組むYes!アキト、『THE W』2021年ファイナリストのヒコロヒー、そして5回もの敗者復活経験を持つマツモトクラブらが控えている。

2022年の優勝候補を考える


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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。