SKY-HI(スカイハイ)が主宰するマネージメント会社でありレーベル「BMSG」の第一弾所属アーティストであり、2021年12月にメジャー1stアルバム『A GREAT FOOL』をリリースしたラッパーNovel Core(ノベルコア)。
2022年1月22日、その4日前に21歳になったばかりのNovel Core初の有観客ワンマンライブ『“A GREAT FOOL” BIRTHDAY LIVE』が、彼にとって重要な意味を持つ川崎CLUB CITTA’にて開催された。
AK-69やSKY-HIという偉大な先輩、edhiii boiやSOTA(from BE:FIRST)、SGという同世代のアーティストたちもゲスト出演した、即ソールドアウトとなったライブをレポートする。
目次
あの日と同じこの場所に、あの日と全然違う景色
2020年9月8日、Novel CoreはCLUB CITTA’のステージに立っていた。行われたのは、彼にとって初となるワンマンライブ『Novel Core ONEMAN LIVE-LIVING-』。コロナ禍の影響を受け無観客で行われたライブは、YouTubeを通して無料で生中継された。
そして2022年1月22日、Novel Coreは再び同じステージにいた。前述のライブ後に「また必ずCLUB CITTA’でワンマン、やらせてください! その日までにもっともっと成長します!」とインスタグラムに記していた宣言を、『“A GREAT FOOL” BIRTHDAY LIVE』によって実現してみせたのだ。
舞台に立つ彼は、変にSWAGをまとうこともしなければ、ハリボテの賢さでトガることもしない。リアルな自分でいることがヒップホップである、ということを体現していた。“あの日と同じこの場所に、あの日と全然違う景色”が広がっていた。
このツイートやライブ中の発言を参照すると、『“A GREAT FOOL” BIRTHDAY LIVE』はNovel Coreにとって”エピソード0“という位置づけになるようだ。また、『A GREAT FOOL』のリリース時に「アルバムは『PERIOD.』で完結していて、『THANKS, ALL MY TEARS』は次の幕のイントロ」といった趣旨の発言もしていた。
つまりこの日のライブは、Novel Coreのエピソード0を4つのセクションで見せてエピソード1のイントロで終わる、そんな構成だったわけだ。そもそも『A GREAT FOOL』は全体を通してライブを意識して作られた作品であり、本公演もアルバム同様「intro」からの幕開けとなった──。
SKY-HI「夢を実現する歌を歌いに来た」
照明に照らされ紗幕にNovel Coreのシルエットが浮かび上がると、音楽に合わせていたオーディエンスのクラップは特大の拍手へとリズムを変えた。姿を現した彼は全身に黒をまとい、かつてのイメージカラーである赤を足元に差したコーディネート。孤高のラッパーとして君臨し、不条理を蹴飛ばしてきた、青き日の姿を彷彿とさせるようだった。
物語の“起”は、「Novel Coreとはなんたるか」を見せつけるオープニングだ。ピュアで愚直なままでいたいと声高らかに叫ぶ「A GREAT FOOL」、ラッパーとしての側面を鮮烈に描いた「DOG -freestyle-」、譲れないものや守りたいものを胸に生きると刻む「WAGAMAMA MONDAIJI」。徐々にブーストをかけていって中盤に最高潮を持ってくるのが一般的なライブ演出だろうが、そんな定説はNovel Coreには関係ない。しょっぱなからステージには炎柱が立ち、スモークが焚かれ、オーディエンスと飛び跳ね、踊り、楽しみ尽くす。
その勢いを保持したまま、先輩とのステージを繰り広げる“承”へとつながれたわけだが、この曲順は一段と粋である。何せ<偉い人に媚び 生きるのはださい>とバースを蹴ったあとに、日本のラップシーンの“偉い人”といえるAK-69や所属事務所の“偉い人”であるSKY-HIと共演してしまうのだから。
「WIN」ではAK-69と渡り合い、「PANIC!」ではSKY-HIと共に音を楽しむ。アルバム『WCMTW』に収録された「Doze Off」で先輩・後輩としてフロウしていたことを考えると、BMSGの“仲間”としてステージに立っているこの瞬間の喜びはひとしおだろう。SKY-HIも自信満々に「夢を実現する歌を歌いに来たぜ!」と宣言し、アイコンタクトを取りながら「SOBER ROCK -Remix-」を歌い上げた。
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