わかる人以外まったくわからない『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』8月1日放送回の素晴らしさ

2021.8.12
サンドリ

文=かんそう 編集=鈴木 梢


有吉弘行がパーソナリティを務める人気ラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN系列/毎週日曜20:00〜)、通称サンドリ。東京を含む都市圏で放送されていないにもかかわらず、ラジコプレミアム(エリアフリー)に有料登録してまで聴く人も珍しくない、ラジオ好きから熱狂的な支持を集める番組だ。

そしてこの記事は、その番組を聴いていなければさっぱりわからない内容かもしれない。あらかじめ補足しておくと、該当回のゲストはもう中学生。もう中とパーソナリティの有吉、アシスタントのデンジャラス安田(和博)が繰り広げる奇跡の数々に触れれば、きっとサンドリの世界から逃れられなくなるだろう。


絶品って100回言ってみよう

このラジオのことを他言するのは固く禁じられているのだが、あまりにも素晴らしい放送に書かずにはいられなかった。「俺はこれで終わってもいい」そう思ってる。

『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』8月1日放送回に、もう烈中学生こと烈海王さんがゲスト出演した。「のどぬ~るの5コ上の38歳」という自己紹介のあと、前回からちょうど1年ということで「THE 虎舞竜『ロード』の第一章から第三章のシングルCD」と「TUBEの2000年カレンダー」を手土産として持ってきた烈さん。メインパーソナリティの有吉さんとアシスタントのデンジャラス安田も「うれしいねぇロード三章なんてなかなかねぇ」と喜びの声を上げていた。

そんな烈さんが用意したのは、「9つのお出し物」。ディズニーランドやユニバーサルスタジオに匹敵するバラエティ豊かなコーナーをふたりと一緒に楽しんでいく。まず最初に有吉が目をつけたのは『絶品って100回言ってみよう』。ルールは1人33回ずつ「絶品」と声に出し100回を目指していくというもの。

「絶品絶品絶品絶品絶品絶品絶品絶品絶品絶品……」と無心に絶品と繰り返す3人、「プゥゥ~ン!」とブザー音が鳴り響くと同時に烈さんの「100回達成です!」のかけ声がかかり見事ゲームクリア。スタジオが歓喜の拍手に包まれた。タイムは2秒66となかなかの記録で有吉も「おぉ! 行くもんですねぇ! めちゃめちゃいい音(ブザー)出てましたねぇ」と大興奮。もう1回聞きたいというリクエストにより2回目に突入した。

「絶品絶品絶品絶品絶品絶品絶品絶品……プゥゥ~ン!」。
「帰り道は道知ってるから早い」理論によって1回目よりも好タイムを期待したが、記録は52秒63と振るわなかった。興奮冷めやらぬなか、ここで烈さんがふたりに手紙を用意、ふたりが今一番会いたい人物を探したという。太陽とシスコムーンの「月と太陽」オルゴールバージョンをBGMにして、有吉宛に「Suica」から、安田宛に「ウィキペディア」からそれぞれ感動的なメッセージが贈られ、スタジオ全体が温かい空気に包まれた。

THE 虎舞竜「ロード~第三章」が流れたあとは再びコーナーへ。次は烈さんいわく「えんがわ的存在」だという『世界一長いルパンのタイトル』。人気アニメ『ルパン三世』のタイトルコールでおなじみのタイプライターを使い、世界一長いルパンのタイトルを再現するというもので呪文のように長いタイトルに腹筋が崩壊した。対極の存在でもある『世界一短いルパンのタイトル」も披露され、えんがわと思えないほどの充足感に満たされる。余韻もさながら、番組のために「サンドリソング』を作ってきたという烈さん。童謡の「サッちゃん」をサンプリングしたEDM調の楽曲に有吉も「星野源さんみたいだった」と驚きの声。新たな名曲誕生の瞬間に脳が焼かれるような感覚に陥った。

つづいては、烈さんが8年使っているヤカンを初めて洗う『やかん初洗い式』がスタート。ウルフルズのトータス松本氏の顔を模した「トータスポット」でやかんを洗っていく烈さん。トータス氏の鼻部分からお湯がとめどなく流れ、滞りなく初洗い式は成功に終わった。「いつかはトータス(到達)するだろう」という烈さんの言葉が胸に響く。その言葉に勢いが乗った有吉は『世界一長いルパンのタイトル』『やかん初洗い式』でリーチがかかっているのを見越し果敢にビンゴを狙い『人形劇「おこのみやき」』で見事ビンゴを引き当てた。

「9つのお出し物」から惜しくも外れた予選落ちコーナーへ


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