『ヴィンチェンツォ』5話「悪党のやり方を教えたい」いよいよ男女バディ本格始動!敵の正体も明らかに
『愛の不時着』超えを噂される大人気ドラマ『ヴィンチェンツォ』を韓ドラ大好きライター・大山くまおが各話を解説する土曜日。敵の正体にびっくりする5話を落ち着いて振り返ります。
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くるくるパーマ秘話
Netflix「今日の総合TOP10」で1位をバク進中の韓国ドラマ『ヴィンチェンツォ』を第1話から観直していくよー。まだ観始めたばかりの人にも優しい本連載。今週は第5話を振り返っていきたい(以下、第5話のネタバレがあります)。
イタリアからやってきたマフィアの顧問弁護士、ヴィンチェンツォ・カサノ(ソン・ジュンギ)は、製薬、建設などの会社を束ねる悪辣な企業グループ・バベルグループと敵対する中で、慕っていた人権派弁護士のホン・ユチャン(ユ・ジェミョン)を殺害されてしまうが、ユチャンの娘であるチャヨン(チョン・ヨビン)と組んでバベル製薬の原料貯蔵庫を爆破することに成功する。
いきり立つバベルグループの若き会長、チャン・ハンソ(クァク・ドンヨン)。しかし、真の会長は……いつもチャヨンのまわりで無邪気に笑っていたインターン弁護士のチャン・ジュヌ(オク・テギョン)だった! ジュヌは報復を訴えるハンソの首をおもむろにタオルで締め上げながら「お前は俺の操り人形だ」と静かに脅す。どう見てもヤバい男だ。
演じるオク・テギョンはアイドルグループ、2PMのメンバー(メインでラップを担当)。スウィートなルックスと屈強な肉体は折り紙つきの上、アメリカに7年在住していたので英語も完璧。軍隊にいるころには、軍服のキマリっぷりから「キャプテン・コリア」のニックネームをつけられたことも。
チャン・ジュヌは明るく声を上げて笑いながら、政界、マスコミ、検察を含む巨大な“悪のカルテル”を作って韓国を牛耳ろうとする若きカリスマ。オク・テギョンは「ビジュアルにおいては最初から予測できない意外性を与えたかった」のと、「幼い頃から手中に入れるものは絶対に逃さないと学んできたジュヌの“未熟な大人”のようなイメージを伝えたくて」、自ら“くるくるパーマヘア”を提案したという(『Wow!Korea』3月13日)。
所属事務所の公式インスタグラムで「驚いたでしょうか? あまり憎まないでくださいね」と挨拶するオク・テギョン
偽ヴィンチェンツォ登場!?
本格的にタッグを組んだヴィンチェンツォとチャヨンの次の狙いは、バベルグループの中でも「致命的にひどい倫理観を持つ」バベル化学だった。
バベル化学は次世代の液晶パネルに使われるBLSDと呼ばれる化学物質を開発していたが、実は強烈な毒性のある物質で、42人もの技術者たちが被害に遭い、そのうち9人が死んでいた。診断は白血病。堂々とカルテを捏造する病院もグルなら、広告目当てでバベルのヨイショ記事を書きつづけるマスコミもグル。これが“悪のカルテル”の一端である。
一方、バベルグループ子飼いのウサン法律事務所が誇るエース、チェ・ミョンヒ(キム・ヨジン)はチャヨンの法律事務所「藁」へ乗り込んできたが……出迎えたのは“偽ヴィンチェンツォ”に扮したジュソン事務長(ユン・ビョンヒ)だった。
安そうなスーツに、メガネ拭きをポケットチーフ代わりにして、100円ライターで火をつけるニセモノっぷりがたまらなくおかしい。『ヴィンチェンツォ』はシリアスなドラマの中にこういうギャグをわりと頻繁にぶち込んでくるから、観ているこちらの感情がとっ散らかる。
ミョンヒが事務所に持ってきた鉢植えはスタッキー。長く生きる植物だが、「おとなしく生きろ」というメッセージが込められていた。そういえば、『梨泰院クラス』にも鉢植えでメッセージを伝える場面があった。
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