奇妙奇天烈(……と表現するのが正しいのかすらもわからないが)なネタで、昨今のお笑い界に旋風を巻き起こしている、お笑いコンビ・ランジャタイ。『M-1グランプリ2020』の敗者復活戦では、国崎和也の「国民最低〜!」というひと言で、大会をさらに盛り上げた。
その活躍もあり、今ではメディアで目にすることも多くなったが、ランジャタイの本来の主戦場は“地下”にあった。本コラムは、国崎が地下で体験したとんでもない日々を、述懐したものである。
☆どうしようもない地下の日々☆
君は、「スベった」ことがあるか?!
『これはウケるぞ』と、
自分が面白いと思ったことを発言して、相手がピクリとも笑わなかった。。
それが「スベる」だ!!!!!
「しーん」とするあの時間。
たまんないスよね!!
芸人ほど、この「スベる」に敏感な職業はありませぬ。
他の職業なら大丈夫なんです。
「サラリーマン」も、「教師」も「ナース」も、いくらスベっても、なーんともない。
ただ、芸人だけは、この「スベる」に、運命を左右されます。
今、皆さまが見ているテレビの芸人は
『デビューから、ウケ続けてきた芸人たち』でございます。
今回あたしが見せるのは、裏も裏!
「地下劇場の芸人たち」でございます。
いろんな地下のライブに出没する、地下芸人たち。
毎日、地下芸人たちは、いろんな会場で、ギャグやジョークを飛ばしています。
もちろん、スベる芸人もいます。
中には、芸人を辞めないといけないくらいスベる芸人もいます。
でも、彼らは辞めません。
みんな、「働きたくない」からです。
働いて、ミスして怒られたりするのが嫌だからです。
朝早く起きるのが、嫌だからです。
しかし、「それは違う!」とみんな声を大にして言います。
「夢がある!」「お客さんを笑顔にしたい!」「賞レースの決勝に行きたい!」「面白いことをやりたいだけだ!」
しかし、その人たちと仲良くなって、居酒屋などに行き、深い話になると
だいたい皆さん、小さな声で、
「働きたくない、、」
と、言います。
そうです。
根にあるのは間違いなく、
『働きたくない』
でございます。
中にはそうじゃない連中もいるでしょうに。
しかし、あたしがよく知る地下芸人のほとんどが、
『働きたくない』
をモットーにやっております。
さて、もう一度聞こう
君は、「スベっ」たことがあるか?!
誰も笑わない時間が、15分続いたことがあるか?!
スベりすぎて、お客さんが、途中で帰ったのを見たことがあるか?!
そんな、どうしようもない地下の日々を、見てもらいたい!
ごめんあそばせ!
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