ういろうプリンを忘れない。関東最高漫才師の決意に『M-1』の希望と残酷を見る。「もし決勝行ってたら辞めなかった?」

2021.2.4

安藤なつ、ほしのディスコ、トム・ブラウン布川からも

まずはオープニングトーク。
解散を発表してから多くの反応があったことに本人たちも驚いたようだ。

丸山雄史「こんなに反応があるんだ……」
内間一彰「スターじゃんって思っちゃった(笑)」

テレビ中心ではなくライブで活躍する芸人の解散でここまで反響が大きいことも珍しい。
メイプル超合金・安藤なつ、パーパーほしのディスコ、根菜キャバレー天野舞、わらふぢなるお・口笛なるお、石出奈々子、キンタロー。、ママタルト大鶴肥満、ヤーレンズ、マッハスピード豪速球、エル・カブキ、飛石連休・藤井ペイジ、お見送り芸人しんいち……ほか多くの芸人がツイッターや自身のYouTubeなどで驚いたり嘆いたりしていた。
トム・ブラウン布川ひろきからも真っ先にLINEが届いたとか。

三福エンターテイメント「私も芸歴長いからたくさん解散見てきたじゃん、やっぱキリがないって言ったら言い方アレだけどいちいち悲しんでたら全員やんなきゃいけない。だけどやっぱり多くの芸人がういろうプリンに関してはツイートしてたもんね。せざるを得ない」

内間(左)「泣いてもいいですよ?(笑)」
内間(左)「泣いてもいいですよ?(笑)」

解散の理由はボケの丸山が「芸人を辞めるから」だ。

丸山「引退って言ったつもりはないんですけどね」
一同「そうなの?」
丸山「引退って言われるとあと戻りできない……可能性は残しといてほしいよやっぱ」
リニア酒井啓太「ガチでダサいよ?」

10日前に発表された引退のコメントで「心が折れてしまった」と書いていた丸山。あの一文はけっこうショックだった。エル・カブキはYouTubeチャンネルで「あんな清々しい文見たことない」と言っていた。

【ういろうプリン ありがとう!】#1041​ エル・カブキの今日の10分おろし 2020/1/20

ニクいね、三福エンターテイメント

いつもの『激漫』は新ネタ2本ずつ+ゲストのネタ+企画という構成だが、この日は特別。ういろうプリンが4本のネタを披露した。順番は、

ういろうプリン、魂ず、リニア、三福エンターテイメント、ういろうプリン、魂ず、リニア、ういろうプリン、企画のコーナー、ういろうプリン。

4組目のピン芸人・三福エンターテイメントが仕掛けた。
「みんなもきっと見たかっただろう、ういろうプリンもそうしたかっただろうなってこと、やりたいわって思ってさ」
『M-1グランプリ』の決勝にういろうプリンが出た、その翌日という設定の漫談を始める。
本当に見たかった世界だ。2020年の『M-1』で錦鯉が注目を集めたように、東京のライブシーンから次にブレイクするのはういろうプリンだと私は思っていた。
「いやぁ、観た? すごかったね」
ういろうプリンが『M-1』決勝に出たらこういう行動や失敗をしたはず、という架空の話をやけにリアルに話し出す。

三福エンターテイメント
三福エンターテイメント

次の出順はういろうプリン(本日2回目)。客席は三福エンターテイメントが作り出した架空の話に乗っかったまま「『M-1』おめでとう!」とばかりに大きな拍手で迎える。
内間が「非常にやりづらい」とツッコむ。そう言いながらも楽々と、この不思議な空気にスルリと乗っかってしまう。新宿バティオスがういろうプリンで満たされる。

ういろうプリンの歴史を振り返る

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