「腐らずにつづけてきた」ホテイソン「腐りつづけてきた」ウエストランド「奥歯がない」錦鯉… 『M-1』関東芸人久々の優勝なるか



手負いからよみがえった東京吉本3組

東京吉本から勝ち上がったのは、過去のM-1で最下位を経験したマヂカルラブリーニューヨーク、そして昨年ミルクボーイの直後の出番だったオズワルド。ともにM-1で苦い経験をした3組が再び戦いの場に立つ。

2020年後半、密かに注目を集めつづけていた大宮吉本。「賞レース激強軍団」と呼ばれた大宮セブンは、今年のM-1にエントリーした全組が準々決勝まで勝ち残った。そして、その中から結成時からの大宮セブンメンバーであるマヂカルラブリーが2017年以来再びの決勝進出を決めた。「2017年の最下位がトラウマになっている」と言い、決勝への怖さを口にするふたりだが、野田クリスタルのR-1優勝から勢いを落とすことなくここまでやってきた彼らは、3年前のリベンジを果たしてくれるに違いない。

【M-1】マヂカルラブリーと決勝進出者予想 振り返りトーク

オズワルドは2年連続の決勝進出。2019年の準々決勝でトム・ブラウン、そして決勝であのミルクボーイの次に登場した彼ら。今年の準決勝も、おいでやすこがが大爆笑で迎えられた次の出番で登場。もう戦後処理班と言っていいだろう。前のコンビがどんなにウケていても客に余韻を引きずらせず、焼け野原を淡々と整備して自分たちの漫才を見せる姿は実にスマートで、その姿勢ごと東京の漫才という感じがする。『ABCお笑いグランプリ』準優勝、『マイナビ Laughter Night』グランドチャンピオン(その日のうちに伊藤俊介が賞金を使い切るというトピックも)と、確実に結果を残してきた彼らは今年、優勝しか見ていない。

オズワルドのニューラジオ#26

「最悪や」と屋敷(裕政)が叫んでから1年、『キングオブコント』準優勝もあって今年大躍進を遂げたニューヨーク。悪意とバカが絶妙にブレンドされたネタでこちらも2年連続の決勝進出を決めた。YouTubeで東京吉本を中心とした若手芸人全体を引き上げる姿は、東京吉本の若き総大将といった趣。デビュー直後から「すぐ売れる」と言われて10年、ようやく彼らの時代がやってきた。ニューヨークのエレパレはまだまだつづきそうだ。

【ゲスト:ダイタク】ニューヨークのニューラジオ#86 2020.12.13

迎え撃つ大阪勢の強さ

これだけ魅力的な関東芸人がそろうなか、迎え撃つ大阪勢は2016年以来の決勝となるアキナと、関西の劇場番長、3年連続決勝の見取り図。ユニットで初めての決勝進出となったおいでやすこが(正確には彼らはこがけんが福岡生まれで東京NSC出身、おいでやす小田が京都生まれで大阪NSC出身のハイブリッドコンビ)。いずれも準決勝で爆笑を取った強過ぎる3組だ。

果たして、4組目のチャンピオンに関東芸人が選ばれるだろうか? 『M-1グランプリ2020』は12月20日18:34〜。


この記事の画像(全3枚)




関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

QJWebはほぼ毎日更新
新着・人気記事をお知らせします。