EBiDAN『FAKE MOTION -卓球の王将-』が見せる深夜ドラマの未来形。20XX年、東京──トレンドの中心は、卓球!
EBiDAN『FAKE MOTION -卓球の王将-』が攻めている。「卓球戦国時代」というぶっ飛んだ世界観、プロジェクト展開の速さ。ライター大山くまおは、そこに深夜ドラマの新しい形を見ている。連載第12回(最終回)。
卓球が高校の優劣を決める「卓球戦国時代」
近年、30代、40代でも腰を据えてじっくり観ることができる深夜ドラマが増えている印象があるが、「なんだこりゃ!」と目を剥く怪作、快作を見つけるのもまた深夜ドラマの楽しみである。話題の『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日)はその筆頭だろう。
もう1本、春クールの深夜ドラマの話題作を挙げるとするなら、5月28日に最終回を迎えた『FAKE MOTION -卓球の王将-』(日本テレビ)を挙げたい(Huluで配信中)。何がすごいって、このドラマはツカミがすごい。
「20XX年、東京──トレンドの中心は、卓球! 人々は空前の卓球ブームに湧いていた。高校生同士の優劣を決めるのも、勉強やケンカの強さではなく、卓球の勝敗!」
前半はともかく、後半の文章の意味がわからないが、それでも勢いに飲まれて「あ、はい……」と納得してしまう。なにせ卓球選手が国民栄誉賞を受賞し、人々はデートに卓球ユニフォームを着る時代なのだ。卓球の強い高校が東京を支配し、他の高校の生徒を土下座させ、女子生徒を担いでさらってしまうのである。これが「卓球戦国時代」であり、「この狂った時代を終わらせる」と立ち上がった主人公たちがライバルたちと熾烈な卓球バトルを繰り広げる物語だ。
『FAKE MOTION』はスターダスト版「プリレジェ」
あらためて『FAKE MOTION -卓球の王将-』の概要を説明すると、スターダストプロモーションの若手男性俳優ユニット、EBiDANによる総合エンタテインメントプロジェクトであり、深夜ドラマはその一環という位置づけ。佐野勇斗、北村匠海、小笠原海、森崎ウィンらスターダストプロモーション所属の人気者が顔をそろえる。
このほかにも音楽CDがリリースされ、コミカライズもスタート。コロナの影響で来春に延期された舞台版は、荒牧慶彦、染谷俊之、玉城裕規ら人気の2.5次元俳優が出演予定だ。キャラクターデザインはBL作家のおげれつたなか、音楽CDはボカロP出身のまふまふがプロデュースを行っている。
もう気づいている人はたくさんいると思うが、『FAKE MOTION』は、スターダスト版『PRINCE OF LEGEND』(通称「プリレジェ」)である(日本テレビ)。「プリレジェ」は『HiGH&LOW』シリーズのTEAM HI-AXが手がけたメディアミックスプロジェクトで、ドラマ、映画、ゲーム、ライブ、イベントなどが展開された。『FAKE MOTION』と「プリレジェ」は放送枠の木曜0時59分~1時29分も一緒なら、制作プロダクションのAOI Pro.も一緒、監督の河合勇人、千村利光も一緒だったりする。ちなみに河合は『全裸監督』の演出も行っている。
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