ラジオ日本の日曜夜“黄金の3時間”を君は知っているか?

2020.6.7

20:00〜:数奇者にはたまらないマイカセットテープ『クリス松村の「いい音楽あります。」』

20時からは、『クリス松村の「いい音楽あります。」』である。60分の放送時間をSide AとSide B、すなわちAB面に分け、マイカセットテープのように選曲、“つなぎ”も意識した趣向で、時に洋楽も交えながら、主に日本の歌謡曲、アイドルソング、ニューミュージック、シティポップなどをかけまくる。

5月17日は「1985年5月」の特集で、特に岩崎宏美「夢狩人(VersionⅡ)」(大村雅朗編曲のアルバム・バージョン)、石川ひとみ「夢回帰線」、中森明菜「SAND BEIGE -砂漠へ-」のムーディーな流れがよかった。そういえば、この時代にクリスさんはラジオ日本の前身、ラジオ関東の名物プログラム『全米トップ40』の現場でオペレーター・ボーイをやられていたのだとか。今や音“楽”家(おんらくか)としていくつもの番組を取り仕切る存在に。

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クリス松村によるセンス抜群の“マイカセットテープ”を聴いているような至福の60分

24日の「1989年5月」特集では、村田和人「134号ストーリー」の次にシンディ・ローパー「涙のオールナイト・ドライヴ」(原題「I Drove All Night」)をつなぎ、Side Bに移って、荻野目洋子「湘南ハートブレイク」へ。連続して歌詞の中に車が登場、音楽が“路(みち)の上”を走っているんですね。おまけにここで、「湘南ハートブレイク」のオリジナル、武内千佳「No, No, No」にも触れ、1フレーズ流すあたりがさすが。31日は「1980年6月」特集、オフコース「Yes-No」みたいな有名曲もセレクトされるが、金井夕子「チャイナローズ」、久保田早紀「25時」、桐ヶ谷仁「四ツ谷ゆうまぐれ」と、本領発揮なのはこっちのほう。数奇者(すきもの)にはたまりません!

ところで、この『クリス松村の「いい音楽あります。」』は2015年4月のスタート、今年6年目なのだが、『宮治淳一のラジオ名盤アワー』『THE BEATLES 10』と並んで“黄金の3時間”を形成したのは2017年4月から。なぜ、この編成にしたのだろう。ラジオ日本の編成担当の方に聞いてみた。するとこんな回答が──。

“大瀧イズム”を継承しているラジオ日本による“大人の音楽ゾーン”

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