業務スーパーで買った食材なら、我が家の焼鳥が少しでも店の味に近づかないだろうか(パリッコ)

2020.4.17


驚きの安さ、そして、でかさ

店内に入ってすぐ、我が目を疑うような商品の安さに驚かされた。だって、「ピュアの森」なる500mlのミネラルウォーターが、なんと1本20円! 他にも、豆腐が29円、納豆が39円、モヤシが16円、鶏ムネ肉が100g48円、TVでも紹介されたというオリジナルの徳用ウインナーにいたっては、1kgで399円だ。確かにこのくらいの値段なら、仕入れて料理して自分の店で提供しても儲けを出せそうな気がする。例えば徳用ウインナーなら、パッと見、30本くらいは入っているように見える。「こんがり焼きウインナー」というメニュー名で、1人前3本で出すとして、そこにもやしをちょろっと添えるとして、それぞれ1袋ずつあれば10人前は作れそうだ。とすると原価は1皿41.5円。居酒屋の原価率は30%が目安、なんて噂を聞いたことがある。とすると1皿138.333333……円以上で出せば成り立つことになる。「うちは欲張って250円で出しちゃおうかな~……」などと想像したのち、「いや、商売ってそう単純なもんじゃないから」と反省した。そもそも、ウインナー3本にモヤシがちょろりと添えられただけのつまみなんて、店で食べてもむなしいだろうし。

プロ仕様といえば、大容量ものも見ごたえがある。袋にパンパンに詰まった1kgの焼きそば用麺、1kgマヨネーズ、1.5kgでひとかたまりの巨大こんにゃく、大袋のこしあんにつぶあん、冷凍コロッケ10個入り、冷凍焼鳥50本入り。よし、これとそれとあれを仕入れれば自分の店で……は、もういいか。

もの珍しい商品を片っぱしからカゴに放り込みたくなる衝動を抑えつつ、気になるものを幅広く、厳選して買った。内訳は以下の通り。

並べてみた

・こだわり生フランク(798円)
・国産若鶏ムネ角切り 491g(284円)
・国内産若鳥軟骨 177g(244円)
・ボルシチの素(178円)
・焼鳥のたれ(275円)
・梅サワー(178円)
・マンゴージュース(78円)
・パイナップルジュース(78円)
・直球勝負 STRONG DRY(118円)
※すべて税抜き

これだけ買ってトータル2231円。友達とバーベキューする前とか、超寄りたい。

2日に渡って業務晩酌を堪能


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パリッコ

1978年東京生まれ。酒場ライター、漫画家/イラストレーター、DJ/トラックメイカー、ほか。酒好きが高じ、2000年代後半よりお酒と酒場に関する記事の執筆を始める。著書に『つつまし酒 懐と心にやさしい46の飲み方』『酒場っ子』『ほろ酔い!物産館ツアーズ』、スズキナオ氏との共著に『“よむ”お酒』『酒の..

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