家の中が舞台のドラマ『住住』から考える、楽しく日常を過ごすためのヒント

2020.4.13

文=早川大輝 編集=鈴木 梢


新型コロナウイルス感染症の拡大により、家から出られない日々でストレスが溜まっている人は多いだろう。どうしても「外に出られない」と我慢が積み重なってしまうものだが、家の中が舞台のドラマ作品から「家の中での過ごし方」のヒントを考えてみるのはどうだろうか。

「家の中が舞台のドラマ」から得られる日常のヒント

新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、外に出られず家の中で過ごす時間が増えている。オフィスへの出社もできる限り避けることを要請され、初めてのリモートワークを経験している会社員も多いのではないだろうか。

僕自身はと言うと、フリーランスの編集者という職種柄、状況に関係なく元から自宅が職場。正直なところあまり仕事や生活スタイルに変化はないのだけど、それでも「外に出ない」と「外に出られない」では心理的な負荷が異なる。

だからこそ、「外に出るのを我慢している」ではなく「家にいたい」と思えるように気分をシフトしていくべきだなと思う。そこで提案したいのが「家の中が舞台となっているドラマを観ませんか?」ということ。

ドラマチックな展開は起きないかもしれない。何か大きな事件は起きず、地味なストーリーかもしれない。それでも、そこには確かな日常や生活が描かれている。それが、家の中を舞台にしたドラマの魅力だ。日常が壊れかかっている今だからこそ、自分たちの日常や生活に目を向けてみる。家の中が舞台のドラマには、「家の中の過ごし方のヒント」が詰まっているはずなのだ。

さて、家の中が舞台のドラマとして、最初に思いついたのが『住住』。バカリズム、オードリーの若林正恭、二階堂ふみの3人が偶然同じマンションの同じ階に住んでいたら……という設定で、それぞれ本人役を演じるドラマだ。

日常を大喜利化する3人

「ふみちゃんなんでも遊びにするね」。作中で若林がそう語るくらい、3人の間では日常の中のさまざまな場面で遊びが始まる。

住住 特報(日テレ公式チャンネル)

たとえば、若林の部屋の冷蔵庫の騒音が気になり始めたとき。冷蔵庫の足が浮いていることが騒音の原因だと考えた3人は、足場に何を噛ませるか案を出し始める。「収録済みの台本」「昔の彼女からもらった手紙」などと各々が好き勝手提案していく様子はまるで大喜利だ。こうして3人は小ボケを重ねながら騒音の原因を楽しく解決しようとする。日常の些細なことをゲームに変換して遊びにしてしまう、ということではない。遊びとして捉えておもしろがっているのだ。これは「日常の大喜利化」とも呼べるかもしれない。

どうすれば「おもしろがれるか」という思考

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早川大輝

(はやかわ・だいき)92年生まれ。WEB系編集プロダクションを経て、フリーの編集者/ライターとして独立。生粋のテレビドラマっ子であり、メモ魔。インタビュー記事の企画と編集、たまに執筆をしています。

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